2180冊目はこの本。
遠藤美季『子どものネット依存 小学生からの予防と対策』(かもがわ出版、2015年)
この本も、ゼミ生のなかに中高生のSNS利用と情報モラルを卒論のテーマに選んだ学生がいるので、読んでみた1冊。この本の69ページにネット依存に陥らない「根本的な方策」として、「家族との関係がよい」「自己肯定感が高い」「自己有用感が高い」「将来やりたいことがある」「決まった生活習慣がある」などを挙げている。ここの部分、前々から現実の社会生活にいろんな緊張や葛藤があるから、ネット空間上での生活にはまりこむのではないか・・・・と思っていた私には、「やっぱりそうか」と思うような内容だった。そしてこのことに気付いていると、実はおとながSNSなどの子どものネット利用のあり方について、それほど多くのことを知らなくても、ネット依存にはまらない対応も可能になることが見えてくる。つまり、現実の社会生活を円滑に営むことができるように子どもの暮らしをサポートしていれば、あまりネット依存に陥ることはない・・・・という方向性が見えてくるわけである。