できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

とても支持できないです、こういうことをする政党は。

2016-07-08 22:03:19 | 国際・政治

自民党ホームページ「学校教育における政治的中立性についての実態調査」

https://ssl.jimin.jp/m/school_education_survey2016?_ga=1.59801455.395835691.1409157024

先ほどツイッター上で私、このようなページを見つけました。

こういうことを平気でやるような政党ですとか、ここと連立するような政党、さらにはここと連携しようとする政党は、とても支持することができません。

ついでにいうと、こういう政党に「多様な教育機会の確保」を求める一連の動きも、私は容認しがたい。

なぜなら、もしも「多様な教育機会の確保」に関する法案が成立しても、その後、こういう思想調査的なことをしてOKがでるような「多様な教育機会」以外認めない・・・って、すぐにいいそうですから、この政党。

<追記>

リンクが切れているという話もあるので、ツイッター上で出回っていた上記のページの画像を代わりに貼り付けておきます。

 

<追記2> こういうツイッター上での自民党関係者の発言も見つけました。ここで記しておきます。

 


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2310冊目:竹宮惠子『少年の名はジルベール』

2016-07-08 18:39:45 | 本と雑誌

この本は、このブログで2310冊目に紹介する本になります。

私の勤務校・京都精華大学の今の学長で、マンガ家さんでもあります。

竹宮惠子『少年の名はジルベール』(小学館、2016年

以下、ここからはちょっと長いのですが、この本を読んで感じたことを文章に綴ってみます。

さて、この本は竹宮惠子さんのマンガ家デビューから「風と木の歌」がブレイクする頃までを、ご本人がふりかえって書いた本です。

お隣のポピュラーカルチャー学部の斎藤光さんが「NHKの朝ドラ原作になりそう」とかいうものだから、この本、読んでみたわけですが(たしかに、そんな雰囲気のある本です)。

ただこの本をあらためて読んでみて、学長としての竹宮惠子さんは、マンガ学部の教育さらに私の居る人文学部を含めて、「全学的にこんな風に若い人たちを育てたいのだろうな~」ということも、なんとなくこの本から伝わってきました。

わざわざ彼女が自分の若かりし頃のマンガ制作の現場のことを、今、あらためて綴ろうと思ったのは、「こんな風に若い人に育ってほしい」と伝えたいという思いがあるんだろうな・・・なんてことを思った次第です。

異国の文化や歴史を背景にした作品を1本マンガ作品として描ききるためには、どのくらいの人文・社会系の知識が土台にないといけないのか。

ほんとうに質感をもって人物や背景を描くためにも、そういう知識がいるのではないのか。

そのためにも、時には自分の作品制作の部屋を飛び出て、思い切って海外に出ることも必要なのではないか。

あるいは、自分の描きたいマンガ作品のストーリー構成や人物の性格等々を構想するためにも、文学や映画、演劇等々、マンガ以外の他の物語性を持った作品をたくさん参考にしなくてはいけないのではないか。

そして、自分の本当に描きたいマンガ作品に出会っていくためにも、他者とのつながりが大事なのではないか。同じ世代の同じ志を持った仲間とか、あるいは少し視点の異なるところから意見を言ってくれる仲間とか、いろんな人々と出会って、つながっていくことが大事なのではないか・・・。

そんなことを彼女は自分の若いマンガ家時代の体験をこの本に綴って、学生たちに、そしてうちの大学の教職員に語りたかったんじゃないか・・・と思いました。

ついでにいうと、前々から「マンガやアートの作品づくりの細かいテクニックとかはわからないが、でも、たとえばストーリーを描くときの人間(特に子ども)の捉え方とか、読者である子どものことについてとか、そういう点では自分も創作活動している学生に言えることもあるよな」と思っていた私にしてみると、彼女の体験からもそのことが裏付けられたような気がしました。

そうそう、1970年代に少年愛をテーマにした作品を少女コミック誌に連載する。それを実現することを、当時の学生運動の影響を色濃く受けた竹宮さんにとっては、ひとつの「革命」のようなものだと考えていたんですね。

「世の中の流れをひとつ変えていく」という大事な仕事は、「自分の創作の領域(あるいは自分の専門領域)」のなかにもある・・・と、彼女は言いたかったのだろうと思います。

だから私も、自分の日々の授業とか、学外でやっている諸活動のなかで、何か「世の中の流れをひとつ変えていく」道筋を探ろうかな・・・なんて思いました。




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参院選前にいろいろと思うこと

2016-07-08 12:28:28 | 国際・政治

いよいよ、あさっては参院選。

今の政治的状況について、いろんな思いがあたまとこころとからだにありますし、思いついたことは先にツイッターでつぶやいています。

なので、このブログにまとめて何か書くことはこの間、あまりありませんでした。

ただ、この今の政治的な状況を見ていて、教育学の研究者であり、大学の教員としての自分が何をすべきかということを考えると、やはり一方でその時々の状況に「これはあかんやろ」といいつつも、他方で目の前の学生に向けて何ができるかを考えて、動かないといけないかと。

あるいは、大学の外で、広く「市民」層に向けて、「生涯学習」という場面を通じて何ができるかを考えていかなければいけないかと。

そのようなことを切実に今、思うわけです。

そんなことを、以下のとおり、ツイッターのつぶやき4回分にまとめておきました。

〇以下、ツイッターでつぶやいたことのまとめ。

大本営発表というその場しのぎの明るいウソに騙され続け、気付いたら一面焼け野原、飢えと物資不足に苦しむ日々、そして敗戦。

でも、つらくてもその「現実」に向き合うことから一つ一つ、みんなで議論して、大事なことを積み上げていくのが、敗戦後日本の再建過程だったのではなかったかと。

私がこれからやるべきことは、自分の大学で、あるいは町のなかで、学校や教育、子どもというフィールドを通して、<つらくてもその「現実」に向き合うことから一つ一つ、みんなで議論して、大事なことを積み上げていく>ことのできる「おとな」が育つ環境を整えていくこと。そんなことを思ってます。

少なくとも私は教育学の研究者であり、大学教員なんで、<つらくてもその「現実」に向き合うことから一つ一つ、みんなで議論して、大事なことを積み上げていく>作法を少しでも身に付けた学生を、今後、できるだけ多く社会に送り出すところから、さまざまな取り組みを始めたいなと思います。

そうやって一方で今後も地道に「つらくてもその「現実」に向き合うことから一つ一つ、みんなで議論して、大事なことを積み上げていく」作法をこの社会に根付かせていく作業をしつつ、そのためにもやはり、バカげた政策提案や改憲案を出す政党には「ノー」と言わざるを得ない。これが今の私の立場です。

〇以上でおわり。

※あと、ツイッターでは書きませんでしたが、この「つらくてもその『現実』に向き合う」のなかには、「自分たちの考え、判断や行動の誤り、あるいは他者への加害性とも向き合う」が入ることは、あらためて言うまでもありません。

※もうひとついうと、どれだけ状況がつらくて、困難でも、あきらめずに、その「現実」に仲間とともに向き合い、議論をして、何かなすべきことをつみあげていく・・・というのは、まったくもって、プリキュアたちのしている(してきた)ことですねえ。


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近々、共著で本が出ます。

2016-07-08 00:48:51 | 私の「仲間」たちへ

来月の予定ですが、近々、共著で本がでます。そのチラシができたので、ここで掲載しておきます。

鈴木庸裕・佐々木千里・住友剛編著『子どもへの気づきがつなぐ「チーム学校」』(かもがわ出版、2016年8月)

本体1800円+税、B5判で112ページの本です。


 

 


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