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京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

ここ数日の選挙情勢報道に思うこと。

2017-10-16 07:46:10 | 国際・政治

たとえば仮に、選挙区の有権者人口が1万人で、50%の5千人が投票したとする。その5千票の内訳は、A党に2000、B党に1500、C党に1000、D党に500。小選挙区制は1位だけ当選するシステムだから、この場合はA党が当選ってことになる。

なので、小選挙区制を続ける限り、A党は「投票率50%で2000票」のラインを組織固めして守っていれば、「まあ、安泰」ってことになる。また、これに勝とうとすれば、B党やC党、あるいはB党とD党で統一候補をつくってA党に拮抗するとともに、投票に行かない残り5000票を掘り起こしていくことになる。逆にA党は、常にB~D党を分裂させて、無党派が動かないようにしておけば、自分の地位は安泰ってことでもある。

しかし、たとえ「投票率50%で2000票」ラインを死守してA党は勝っても、この小選挙区制度で行く限り、B~D党に入れた3000の批判票と、5000の投票しない層に、常にビクビクして過ごすことになる。この3000+5000が「目を覚まさないように」しておかないと、いつも怖くて怖くてしかたがない。そんなときに、マスコミがこの3000+5000を目覚めさないような報道をしてくれたらありがたいよね。

逆に言えば、A党をもっともっと怖がらせるためには、この3000+5000をどうやって動かすかを考えないといけない。マスコミが3000+5000を目覚めさせないように動くのなら、別の方法を使って目覚めさせないといけない。

ここ数日の選挙情勢報道を見ていて思うのは、まあ、このこと。今、マスコミから伝えられているのは、しょせん、こんなことでしかないからなあ。私らはどうやったら3000+5000を目覚めさせるか、まずはそこをを考えていかなきゃね。で、情勢分析などを使って、どの程度目覚めたかを見て行かなきゃね。



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