できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

亡くなられた市教委職員の方のご冥福をお祈りします(神戸の教員間いじめ問題関連)

2020-02-09 15:57:45 | 受験・学校

神戸市教委の係長、自殺か 教諭いじめ問題に関わる (共同通信、2020年2月9日配信)

たいへん悲しいことです。亡くなられた神戸市教委職員の方のご冥福をお祈りします。

その上で、今の時点で私が考えることを書いておきます。主に神戸市・市教委当局が当面、何を行うべきか、どういうことを考えていくべきかについて、学校で子どもの自死が起きたときの対応をヒントにして書いてみます。

1:まずはまわりに居る人々すべてに対して、亡くなられた市教委職員のご遺族の方への最大限の配慮をお願いしたいです。ご遺族が亡くなった方とのお別れを行い、悲しみの気持ちを十分に表明できるように、まずは静かな環境を整えてほしいです。また、お通夜・ご葬儀をはじめ、ご遺族がさまざまな告別の儀式、喪に服するための儀式などの実施に際して、神戸市・市教委当局は最大限の配慮・支援をしていただきたいと思います。

2:ご遺族の方が「亡くなった本人にいったい、職場でなにがあったのか、事実を知りたい」と願う思いに十分に応じられるように、神戸市・市教委当局は、周囲に居た職員らからのていねいな聴き取り等を行ってほしいです。また、その聴き取った内容について、当局が責任をもって、しかるべき機会にご遺族に伝えてください。その上で、ご遺族がその説明に納得がいかず、詳しい調査を望まれた場合などは、外部有識者などをまじえて適切な調査・検証作業を行ってください。その際に、たとえ当局の責任が問われることになったとしても、できるだけ事実経過等で伝えられることは正確に、隠さずに伝えるようにしてください。

3:この件を知って、多くの市教委職員は動揺をしたり、悲しみを抱えたりしていると思います。市教委職員のひとりひとりが安心して悲しみ、苦しみを表現できるような環境を整えてほしいです。また、心身ともに疲弊して追いつめられている市教委職員が他にいないか、早急に神戸市・市教委当局として面談などを行い、把握してほしいです。特に疲弊の度合いが強い市教委職員に対しては、当局が責任をもって、適切な心身のケア・サポートを行っていただきたいと思います。

4:亡くなられた市教委職員の方の担当業務を引き継ぐ方が、当然、今後出てこられるかと思います。その方に対しても、神戸市・市教委当局が最大限の支援を行ってください。特に市長・教育長以下の管理職は、新たに業務を引き継がれた方が困難な状況に陥ることのないよう、最大限の職場環境の整備に努めてください。また、市長・教育長以下の管理職が、この新たに業務を引き継がれた方はもちろんのこと、他の市教委職員に対してもパワハラ等の行為がないように、最大限の注意を払ってほしいです。

5:以上のようなことにできる限りの対応を行う準備をすすめつつ、同時に、神戸市・市教委当局として、市長・教育長ら責任ある立場の方が、亡くなられた方への弔意を公の場で示すことが大事です。また、亡くなられた方が苦しまれていたこと、追いつめられていたことの背景に、去年秋以来の教員間いじめ問題への事後対応のあり方が深くかかわっていると考えるのであれば、神戸市・市教委当局として、十分に対応にあたる市教委職員への配慮、心身のケア等ができなかったことについても、ひとこと、おわびのことば等があってしかるべきかと思います。

6:その上で、これも上記2の対応ともかかわりますが、去年秋以来の一連の経過のなかで、市教委職員、特に亡くなった方にどれだけの心身の負担がかかっていたのか。その心身の負担が生じた背景には、神戸市・市教委当局としてのどのような対応上の問題が関連しているのか。そのことについても、きちんと外部有識者などをまじえて、調査・検証をしておく必要があると思います。そして、その調査・検証作業の結果をふまえて、同じような悲しい出来事の発生を防ぐための手立てを考えて、実施してほしいです。

7:最後に。教員間いじめという悲しい出来事の事後対応の過程で、その対応にあたっていた市教委職員が亡くなるという悲しい出来事が起きてしまいました。このような悲しい出来事が続くことを防ぐためにも、やはり、神戸市の教育界をもう一度、あらためて「子どもと教職員・市職員のいのちを守る」という観点からつくりなおす必要性を感じます。また、去年秋から今に至るまでの経過のなかで、はたしてどこまで「子どもと教職員・市職員のいのちを守る」とりくみができていたのかも、神戸市・市教委当局に問われるところです。それこそ、たとえば教員間いじめ問題がマスコミで報道され、「こんなこと、あってはならない!」という人々の感情のもとに世論が煽られ、「これが諸悪の根源だ」とばかりに、なにかをやり玉にあげて攻撃するかのような解決策を神戸市・市教委当局としてとってきた。そのことがもしも新たな矛盾を学校現場や市教委事務局内部に引き起こし、別のかたちで誰かを亡くなるところまで追いつめたのだとしたら…。そのような解決策のあり方、さらにはそのような解決策を導き出した世論のあり方もまた、これから問われてしかるべきかと思います。そのことを私は今、強く感じています。

以上が、今の時点でお伝えしたかったことです。

 


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今日(2月9日)のプリキュアの話です。

2020-02-09 09:39:06 | プリキュア話

おはようございます。

今日は日曜日で、なおかつ新シリーズの「ヒーリングっどプリキュア」が始まって2週目。いつもどおり、今朝のプリキュアの見どころについて書いておきます。

例年2~3月の新シリーズ開始直後のプリキュアは、中心となるピンクのプリキュアが青(水色)、黄色等々、最初に仲間になるプリキュアに出会うまでの物語が描かれます。また、そのプロセスで、今年の敵の基本情報も描かれていきます。そして、だいたい新学期開始前後のお子さま向けに売り出すグッズも、プリキュアの各場面に描かれるというしかけになっています。これでまぁ、3月の新旧プリキュア引継ぎの劇場版映画の頃に、新しいプリキュアの枠組みをお子さま+保護者のみなさまが理解した上で、入園・入学祝も兼ねて新しいグッズを買って…という、そんな展開が可能になるわけですね。

ということで、今回の放送分も、先週登場したのどか=キュアグレースの人物像を描くことを軸にしつつ、次週以降に登場するであろう他のプリキュアを少しずつ小出しにしたり、今年の敵の姿をちょっと見せたり…という感じでした。以下、順番に説明しますと…。

・今年のピンクのプリキュア、のどか=キュアグレースは、おそらくプリキュア史上初「病み上がり」のプリキュアです。今週から「すこやか中学校」に通っているのですが、とにかくスポーツができない。その理由は「いままでやったことがないから」で、のどか=キュアグレースはずっと長い間病気で入院生活を送っていて、何もできなかったとのこと。でも、その分、のどか=キュアグレースは、父母や病院関係者等々いろんな人にはげましてもらったので、今度は自分が誰かにお返しをしたいと思っているようです。その気持ちが、いま、「プリキュアになって、地球のお手当をがんばりたい」という気持ちにつながっているようでした。

・また、先ほども書いたとおり、のどか=キュアグレースが今週から「すこやか中学校」に通いはじめました。その中学校には、なんか妙にキャピキャピした感じの平光ひなたと、おちついた雰囲気でスポーツが得意な沢泉ちゆがいました。このふたりは先週も登場していて、ひなたがおそらく黄色いプリキュアに、ちゆが水色のプリキュアになるであろうことは十分、予想できるのですが…。ちなみに、この沢泉ちゆは陸上競技、走り高跳びの選手の様子。体育の時間ののどか=キュアグレースの動きを見て、「あまりスポーツやったことないでしょ?」「自分でどのくらい動けば大丈夫なのかが、よくわからないんじゃないか?」と声をかけていました。

・なお、この沢泉ちゆは、今日のエンディングでのどか=キュアグレースが妖精さんたちと話をしている姿を見てしまいました。また、次週予告ではキュアフォンテーヌ登場ということも告知されていました。ほぼまちがいなく、沢泉ちゆがキュアフォンテーヌになるのでしょう。

・一方、今年の妖精さんたちはみんな「地球のお医者さん見習い」なのですが…。この妖精さんたちは、どうやら「ヒーリングガーデン」という、地球のどこかにある秘密の世界からやってきたようです。ここは地球のお手当をする「ヒーリングアニマル」が居る空間でもあって、そのヒーリングアニマルの女王がティアティーヌ、のどか=キュアグレースが家で飼うことを決めたラテという子犬は、そのティアティーヌの娘(王女)のようです。

・先週の放送分でもあきらかになったように、この「地球のお医者さん見習い」の妖精さんたちは、人間界で自分の肉球にキュンとくるパートナーを探して、その人をプリキュアにして、地球のお手当をいっしょにすすめることを考えています。ただ、先週のどか=キュアグレースにであった妖精のラビリンは、あまりにものどか=キュアグレースが運動音痴なので、危ない目にあわせたくないからパートナー解消と言ってしまいます。でも、のどかは「プリキュアになれたことがうれしかった」「ひとりでは無理でもラビリンとがんばりたい」「運動は苦手でも、地球のお手当だけはなんとかしたい」と言って、再びパートナーになります。ラビリンも自分がのどか=キュアグレースの事情(ずっと病気がちだったこと)を知らずにパートナー解消と言って悪かったと謝ります。

・そして、今年のプリキュアたちの敵は「ビョーゲンズ」と言って、地球をビョーゲンズだけが暮らしていける世界にしてしまいたいと考えているようです。このビョーゲンズの暮らす世界がビョーゲンキングダムで、ここにはキングビョーゲンというボスがいます。このキングビョーゲンは、かつて一度、プリキュアに倒されたことがあるようです。また、キングビョーゲンは今、ダルイゼン、グアイワル、シンドイーネの3人の手下をつかって、地球、特に人間界をビョーゲンズの色に染めていこうとしています。これを阻止するために、プリキュアとパートナーの妖精さん、ラテが、「地球のお手当」をしながらたたかっていくというのが、今年のプリキュアの物語のようですね。

ということで、まずは今日のプリキュアの話、おわります。


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