いじめ対応で学校に弁護士派遣へ 文科省 (NHK NEWS WEB 8月24日 4時33分)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170824/k10011109151000.html
このNHKのニュースにある「スクールロイヤー」(学校弁護士)のシステムですが・・・。
『新しい学校事故・事件学』などで私が示した「ハの字」図を前提にして言うと、この弁護士がいじめの被害にあった子どもや保護者の側に立つのか、それとも、「そういう事実はないのだ」とか「いじめはあっても、学校には法的責任はないのだ」という学校側に立つのかで、かなり大きな差がでます。
つまり、いじめの被害にあった子どもや保護者を守る盾にも、さらに深く傷つける刃物にもなるシステムですね、これ。
そういうことに、これを推進する当の弁護士たちが気付いているのかどうか?
気付いていてやっているとしたら、相当な△△だし、もしも気づいていないとしたら、相当な〇〇です。(伏字部分には漢字やカタカナで、いろんな言葉が入ります)
なお、同様の課題は、子どもに関して学校にかかわる他の専門職にも言えることですし、本来は教職員にも言えることです。
※もう少しついでにいうと、今まで「ハの字」図の右側、つまり学校や教育行政の訴訟代理人になっていた弁護士や、あるいは学校側の顧問弁護士が、「ハの字」図の左側にいる学校事故・事件の被害者家族・遺族に対して、どのような態度をとってきたのか。そのことの反省や総括抜きに「スクールロイヤー」を導入するのは、私としては「きわめて、危ない」と思っています。
※ちなみに「ハの字」図とは、下記の図です。『季刊教育法』という雑誌の2015年12月号で、私と小野田正利さん(大阪大学)の対談記事で出したものを、こちらに画像にして貼り付けておきます。