できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

2207冊目:山口義行『経済再生は「現場」から始まる』

2015-12-29 22:38:29 | 本と雑誌

2207冊目はこの本。

山口義行『経済再生は「現場」から始まる』(中公新書、2004年)

もう10年近く前の本だけど、いま、あらためて読むべき本かもしれない。

大阪の経済活性化を本気で考えるなら、大阪の中小企業や中小金融業の「現場」でどのような政策が求められているのか、足を運んで話を聴いて、「現場」で活性化策を考えなければ・・・。

まちがっても「都構想」だの「副首都」だの、「上から」しょうもない改革構想にすがってなんとかしようとしてはいけないのではないか・・・。

読み終えたあとに、そんなことを思った一冊。

 

経済再生は「現場」から始まる 市民・企業・行政の新しい関係 (中公新書)


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2206冊目:蓮池透『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』

2015-12-29 21:28:05 | 本と雑誌

2206冊目はこの本。

蓮池透『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(講談社、2015年)

北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)による日本人拉致問題について、被害者家族の立場から積極的に情報発信・問題提起を続けてきた方の本。

国交回復に向けた日朝交渉をすすめるなかで、何を「拉致問題の解決」目標として設定するのか。

また、その目標実現のために、具体的に誰がどのように交渉に臨むのか。

そのことに関する議論や説明なしに、ただ日本政府や有力政治家が「解決してみせる」と言ってきただけというのが、この本からわかる一連の経過である。

ある意味、そのような有力政治家の象徴としてこの本が取り上げたのが、安倍晋三(今の首相)ということなのでしょう。

また、被害者家族も一枚岩ではなく、支援者のあいだでもいろいろと日朝交渉のあり方をめぐって意見がわかれていることも、この本からよくわかる。

拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々


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2205冊目:内田樹・福島みずほ『「意地悪」化する日本』

2015-12-29 21:22:40 | 本と雑誌

2205冊目はこの本。

内田樹・福島みずほ『「意地悪」化する日本』(岩波書店、2015年)

この本の論調、内容には多くの点で共感するものの、「でも、多くの人がこの本を読まない」というところに、今の日本社会のさまざまな問題が集約されているんじゃないかな・・・・という気がした一冊。

「意地悪」化する日本


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2204冊目:仲正昌樹『今こそアーレントを読み直す』

2015-12-29 21:18:44 | 本と雑誌

2204冊目はこの本。

仲正昌樹『今こそアーレントを読み直す』(講談社現代新書、2009年)

この本は前にも読んだことがあるような気もするんですが・・・・。

一応「読みました」ということで、ここに記録だけ残しておきます。

特にコメントはなしです。

今こそアーレントを読み直す (講談社現代新書)


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2203冊目:楊海英『日本陸軍とモンゴル』

2015-12-29 21:09:54 | 本と雑誌

2203冊目はこの本。

楊海英『日本陸軍とモンゴル 興安軍官学校の知られざる戦い』(中公新書、2015年)

約1か月近くこちらのブログの更新をしないままに来ました。

冬休みに入ったので、ぼちぼち更新を再開します。

とりあえず、最近読んだ本なので、紹介しておきます。

この本は、日本の帝国主義(満州国建国に至る)と、支配地域拡大をねらう中国(これは国民党政権、共産党政権どちらも)のはざまのなかで、民族の自立を模索するモンゴル人のたたかいを、近代国家を担うエリート層としての職業軍人の育成という観点から論じた本。

日本のつくった傀儡政権ではあるものの、満州国の「五族協和」のスローガンのもとで、満州国の職業軍人としてモンゴル人の部隊を育成し、それを将来の民族の自立につなげようとした人々の存在が描かれている。

と同時に、日本の植民地支配が「五族協和」だのいいことを言っていても、くり返しモンゴル人を裏切り、自分たちの支配地域拡大のために利用しようとしてきたことも、これでよくわかる。

日本陸軍とモンゴル - 興安軍官学校の知られざる戦い (中公新書)


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