「やった～」

先日の週末、若夫婦が赤ちゃんを連れて来店した。
３ヶ月前に当社に一度来店されたらしいが、あまり記憶がないので
おそらくアパートの案内はしていないお客さんだったようだ。
今住んでいるアパートが狭くなったので、もう少し広いアパートに
住み替えたいというレベルのもので切実な思いではなさそうだ。
当社のホームページを見て気になるアパートがあり内覧したい。
・
赤ちゃんがいたので、別々の車で現地まで行くことにした。
奥さんは気に入った様子だったが、ご主人はいまいちという感じだ
。現地解散するときに、ご主人は「もう少し回りなどを調べてか
ら２～３時間後ぐらいにどうするか電話します」。
・
電話ではなく再び車で来て、ご主人さんが事務所に入ってきた。
奥さんは、赤ちゃんがいたので車の中で待機しているのだろう。
「気には入ったのだが、もう少し時間をかけて探してみたい」と
いう話をしていると、再び奥さんが赤ちゃんを連れて入ってきた。
奥さんは気に入った様子なのだが、ご主人の言葉から無理だろう。
ところが、奥さんは「私はとても気に入っているんです」。
この言葉を聞いて、そうやすやすと引き下がれないものが頭をよぎ
り、ここは奥さんのためにもガンバらにゃいけないと思った。
・
「住み替えて、何年アパート住まいをするんですか」・・
「待っていてもこれ以上のアパートが出る保証はないですよ」・・
「奥さんの思いをかなえてあげることも大切なことですよ」・・・
するとご主人は観念して「それじゃぁ～、ここでお願いするか」。
この言葉を聞いた瞬間、「やった～」と奥さんは声を上げた。
初めて聞くこの言葉に、ほんとうによかったなと思った。



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