記事にするのがすっかり遅くなりましたが、10月半ばに2泊3日で軽井沢を旅行してきました。最初に訪れたのは、軽井沢タリアセン。塩沢湖を中心に美術館や古い洋館、ばら園等が集まったリゾート施設です。
タリアセンという名前は、建築家フランク・ロイド・ライトの自邸の名前からきています。フランソワーズ・サガンの翻訳で知られるフランス文学者、朝吹登美子さんの別荘である睡鳩荘(すいきゅうそう)もここに移築されており、以前からの憧れの場所でした。
エントランスにて。10月だったので、園内にはさりげなくハロウィーンの飾りつけが施されていました。
塩沢湖の畔に佇む睡鳩荘。長年求めていた風景です。なんだか映画「君に読む物語」(The Notebook) の白鳥の池を思い出します。睡鳩荘を設計したのは、日本で教会をはじめ数々の西洋建築を手がけた建築家、ウィリアム・メレル・ヴォーリズです。
燃えるようなまっかな紅葉。
散り紅葉も美しい。
池を泳ぐ鴨たち。
園内にあるペイネ美術館です。恋人たちが登場するかわいいイラストで知られるレイモン・ペイネの原画やリトグラフを展示している美術館。ペイネのイラストは子どもの頃から知っていましたが、ペイネご夫妻自身がモデルだったとは。フランスはやっぱり愛の国です。
建物は、日本に数多くの教会建築、大学建築を残した私も大好きな建築家、アントニン・レーモンドのアトリエ兼別荘を移築したものです。
お昼は園内のレストラン湖水でいただきました。私は福味鶏のトマトソース煮をいただきました。長野県でのびのび育ったという鶏肉がおいしい♪ トマトソースもいいお味でした。
こちらは国産豚の赤ワイン煮込み。湖を眺めながらおいしくいただきました。
お昼のあとは塩沢湖に沿って散策し、サイクルモノレール(足こぎ自転車の空中散歩)にも乗りました。写真は軽井沢ゆかりの画家、深沢紅子 野の花美術館です。優しい野の花の作品に、心が穏やかになるのを感じました。
明治44年に建てられた木造2階建ての洋館は、旧・軽井沢郵便局舎を移築したものです。
いよいよ念願の睡鳩荘です。
1階には重厚なダイニングルーム。まるで山崎豊子さんの小説「華麗なる一族」の舞台のようです。「悲しみよこんにちは」は朝吹登美子さんだからこそ翻訳できた世界なのでしょうね。
この後は、通りを渡ったところに移築されている堀辰雄の山荘、野上弥生子の茅葺屋根の書斎など見学し、今はカフェとなっている有島武郎の別荘「浄月庵」でおいしいコーヒーをいただきました。