@最後まで「笑う男」(スマイリー)の正体が暴かれる事なくミステリー事件が解決する、という不可解な小説だ。読者を迷わせ混乱させる「笑う男の正体」(身元不明)は1948年12月にオーストラリアで実際に起きた事件を元にしている、と言う小説だが、「金と嘘」に絡む人間関係の展開が中々面白く一気に読み終えたくなるミステリー小説だ。
『笑う死体』ジョセフ・ノックス
「概要」休業中のホテルで深夜、死体が発見された。指紋は切除され、顔には満面の笑み、そして謎の文字の紙片が……不可解極まりない殺人の真相を追って相棒サティと捜査に乗り出したエイダンの前に立ち塞がる欲望と狂気の罠、そして過去から甦る彼自身の忌わしき記憶。
〈笑う男(スマイリー)〉の正体を突き止め、複雑に歪んだ事件の構図を解明できるのか。
ー元麻薬等で逮捕された警官が警視に条件付きで事件の巡査を命じられる。だが、パートナーの巡査も上から目線で監視され、誰かの昇格を助ける為の補助的要員として見られていた。
ー笑う男(スマイリー)の正体が元軍人であることを一旦つかめたと思いきや人違いでその当時恋人が何かを隠して居ることから更なる探索が始まった。
ー借金を抱えた元弁護士がホテルのオーナーに成り変わりホテル売却での金を奪おうとした事が事件になる。元妻との関係、そのホテルの亡命者である警備員、娼婦の場所を提供する警備員など