私が死んだあとであなたが読む物語

基本的には「過食症患者の闘病記」、と言っていいでしょう。

「イン・ザ・プール」 奥田英朗

2011年05月26日 23時15分15秒 | 読書感想
一日で読んでしまいました。

読みやすい文章でスラスラと読めてしまえます。

主人公の伊良部って精神科医、いいですね。

四十過ぎの太ったおっさんでひと癖ある性格というか、キャラクター。

とても精神科医とは思えないそんな人物が、こんな患者に対してどう動くのかって、読んでるうちに興味がわいてきます。

私が過食症患者としてこの病院を訪れたら、どう対処してくれるのでしょうか。

「新世界より」 貴志祐介

2011年05月26日 14時15分00秒 | 読書感想
貴志祐介の「新世界より」という小説を読みました。

分厚い上下巻二冊、そのページ数は1000を超えます。

退屈な話なら酷だなと思ったのですが、おもしろかったです。

序盤はさほど面白味もなかったのですが、移動型図書館を子供たちが発見するあたりから面白くなってきました。

冒険ファンタジーとしては楽しめましたが、「このミス」にランクインするような小説ではないですね。

人間が超能力を手に入れるとどうなるか。

それもその能力で人を殺せるとなると、どうか。

さらに、その能力を持つものと持たないものとに人間が分かれたらどうなるか。

そういったところがこの小説の肝になってると思うのですが、そういったことより、単純に冒険ものとしての話の展開が上手だなと思いました。