シネマート新宿の企画興行<のむコレ>で上映された一本
なんだか1月22日にはTSUTAYA限定の作品を含めて一編に4本も同日リリースされるというのはどうなんだろう
最近ではこう言った戦争映画はロシア作品が多くリリースされていますが
この作品のはジャケットには堂々と”本国歴代興行第一位“なんて書かれており
日本でよくやる韓国映画と同様の惹句みたいですが
1991年のソ連崩壊によってようやく主権独立国家になれたラトビアの映画
詳しいことはよくわかんないけども、この作品の第一次世界大戦では
ロシア皇帝の名の元に対ドイツに連合国軍と言ってもラトビア自体主権国家としての地位が確立されてないことは
ロシア皇帝の名の元に参戦してることからも分かるように、ラトビア人は国家と思ってるようですが
ロシア皇帝は帝国の一環だって思っていたんですかねぇ
そんな戦線にドイツ軍によって、目前で母親を殺された16歳の少年が
その敵討ちって思って軍に入隊し、一応戦時中の促成栽培の簡略訓練ののちに
ライフル一丁持たされて戦線に送られてしまう
当時のライフルは単発元コメですから塹壕で1発撃って、弾込めしてる間に敵に撃たれるわけで
戦闘は塹壕同士のせめぎ合いの肉弾戦が主流ですねぇ
ライフル銃一丁だけ持たされて戦地に送り出されるからですか
邦題の“ザ・ライフルマン”ってことみたいですが
現代はラトビア映画ではあるんですが、一応英語表記で「Blizzard of Souls」って表示されていました
この映画の主人公の少年が第二次世界大戦の時に、この第一次大戦の記憶を書いたのがこの『Blizzard of Souls』って事で、ソ連にあだなす作品という事で
彼は銃殺刑に処せられたそうですが
そうなんですね、第一次世界大戦中にロシア革命がおきレーニンが主権を持ち皇帝が廃され共産主義になっていったことから
ラトビア兵士たちは敵のドイツに向かうとともに、内輪の皇帝軍だったロシア軍が赤い共産主義に変わって味方も共産党以外は排斥されるという二重の敵に向かわねばならないという国を持たない人民の矜持と精神を描いている戦争映画でしたねぇ
しかし昨日まで背中見せてた味方が共産主義に変わった途端前から背中から撃たれるっていうのはどう考えても不条理だし
大国の主義主張に作用されていたバルト三国の国家国民の悲哀と
戦地で極限状況の中で成長していく若者の姿をしっかりと見せてくれてた
骨太の戦争映画でした。
2019年製作、ラトビア映画
ジンタルス・ドレイベルグス監督作品
出演:オト・ブランテビッツ、ライモンツ・ツェルムス、マールティニュシュ・ビルソンス