GFX50R+Hektor13.5cm f4.5 クラシックネガ
複雑なマウント構成
先週は台風の影響で天気が目まぐるしく変わる日が続いた。画像は先週金曜日の午前中で、この後に激しい雨になり、降っては止むの繰り返し。本来は撮影に出る予定だったが、諦めた日だった。この日の画像は、自宅の窓から午前中の美しい雲に出会い20枚ほどシャッターを切った一枚。フィルムシュミレーションは、新しいクラシックネガだ。
フィルム時代にM型ライカを使っていたが、使った長玉は90mmまで。一応135mmも持ってはいたが、ライカM型で135mmを使うのは至難の技だったのでほとんど出番はなかった。積極的に使い始めたのはデジタルになってからで、料理撮影での出番が多かった。なぜ料理の撮影に適しているかというと、ヘクトールの軟らかい描写は料理の滑っとした質感を出すには最適なレンズだからだ。このレンズは適度なシャープさを保ち湿度の高い描写をしてくれるので、料理のとろみ感が出しやすい魔法のレンズだと私は思っている。特に繊細な日本料理を淡い光で撮ると最高の描写がえられる。料理を撮る際に最近のデジタル用レンズを使うと、あまりにもシャープ過ぎて付け合わせの野菜などの葉がくっきり写り過ぎたり素材のしなやかさが表現出来ず、メインの料理より目立ってしまう事も多い。そして、もう一つの理由は135mm(35mmフルサイズ換算)という焦点距離は、複数の料理を並べて撮る場合に遠近感が圧縮されるので皿の配置が楽な事と、テーブルの奥の処理が簡単な事。
一時期、PHASEのデジタルバックを使っていた頃に、ジナーボードにヘクトールが使えるように改造して、アオリも使えるようにしていた時期もあったが使ったのは1回のみで、その後デジタルバックも使うのをやめて4x5も手放した経緯がある。
☆日本料理を北側の窓や直射日光が入らない障子越しの軟らかい光で撮ると息を呑むほど美しい画像が得られるが、その際にヘクトール135mm f4.5はお勧めのレンズだ。
☆古いレンズを使う場合、余分な光は出来るだけカットした方が良い。今回はハッセルの蛇腹フードを付けた画像を掲載したが、フード内に光が入るだけでもフレアーが入るレンズもある。それは、戦前のノンコートレンズだ。古いレンズを使っている人で、フレアーとレンズ本来の軟調描写を混同している人が多いが、それは別の話。二番目の画像は、X-H1+Super-Takumar50mm f1.4(アトム) 開放で撮影 フィルムシュミレーションはエテルナ
☆日本に戻りたいのだが、先の予約を見ると上海-成田片道がLCCでさえ30万円だそうだ。そんな金はネーよ。