海上撮影家が見た上海2

上海で撮影活動をしている海原修平のBlog。「海上」とは上海の逆で、新しい上海という意味。更新は不定期。

大阪新世界で 2

2012-03-31 | 遠い記憶-日本-オールドレンズ

 

新世界も含め地方に行って必ずあるのが、古い映画をやっている寂れた映画館だ。昔の記憶をたどり少し歩くとやっぱりあった。その中でも上の写真の国際劇場が一番人の出入りが多く当日やっていた映画は、「三十路の昼下がり」だった。どうも、新世界近辺のおっちゃん達は、三十路が好きなようだ。私にとって、ストリップや古い映画館が面白いのは、映画やストリップを見るというより、その建物のたたずまいや客として来ている人達を風景として引きで見る事が面白いのだ。

 

そして、この手の映画館で必ず上映しているのが、高倉健の任侠映画だ。世間のおっちゃん達は、高倉健が好きなのか任侠映画が好きなのかと問いただせば、おそらく高倉健が任侠映画に出ているので好きだという答えが返ってくるんだろうな。時間が合えば若き日の健さんを見ようと思ったが、この日は大阪のおっちゃん2人と会って京橋で飯を食い一杯やる予定なので環状線にて京橋に移動。

この街の「新世界」という街の名前は大好きだが、今後この新世界に来る事は、よほどの事が無い限りもう来る事は無い街になってしまった。

キャノンFD50mm f1.4

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大阪新世界で 1

2012-03-30 | 遠い記憶-日本-オールドレンズ

 

関空で空席待ちしようとしたが、24日の当日とその後の数日は中国人団体がガッチリ席を押さえているため空席待ちは無理と判断。なので、3日間を大阪で過ごす事になった。どこの都市に行っても猥雑な場所が好きなのとリムジンバスの発着場から近い曾根崎あたりでホテルを探すが何処も空いてない事が判明し、しかたなく大東洋のサウナで2泊し一泊のみビジネスホテルに泊まる事ができた。今の曾根崎は、きれいになり過ぎて昔の猥雑感なんてほとんど無いのでがっかり。

 

 

曾根崎の街の変わり様にがっかりしたので、翌日は猥雑感の宝庫で私が大阪で一番好きな「新世界」に向かうが、ここも観光地化されていて、さらにがっかり。昔の猥雑感たっぷりの新世界は大昔の話であり、今はそのカケラも無い状態。何処を歩いても串カツの店とビリケンだらけだ。マルトミは破産申請中でシャッターが降りたまま、その近くのうどん屋も小奇麗になり過ぎて趣なし。そして、一番びっくりしたのが、新世界名物の路上オヤジがまったく居ない事だった。

 

 

上の写真は、約100年前の「新世界」。フランスの凱旋門の上にエッフェル塔を建てたようなデザインと説明書にあるが、とても優雅で美しい。この初代通天閣は、戦後1956年に立て替えられて今の形になるが、どうせ再開発するならくだらないSPAなど建てずに、思い切って100年前の新世界を再現した方が面白かったと思うのだが・・。

今回は、猥雑感ムレムレの昔が残っている「飛田新地」までは行く事が出来なかったが、そこも無くなれば大阪で視覚的に楽しませてくれる空間は私にとって無い事になる。

☆新宿での写真展は、本日が最終日。わざわざ来ていただいた方、本当にありがとうございました。

キャノンFD50mm f1.4

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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関空から岡山へリムジンバスで

2012-03-29 | 遠い記憶-日本-オールドレンズ

 

父が他界の為、日本へトンボ返り。そして、一昨日上海に戻ってきた。実家の岡山に行く時は、関空を使う事にしている。理由は、上海岡山便は一日一便しかないので、関空が便利だからだ。もう一つの理由は、関空から岡山行きのバスに乗り窓から見える海と工場地帯の風景を見るのが好きだからだ。

 

 

様々なパイプがむき出しになり曲がりくねっている様は何時見ても飽きない。そして、そのパイプや鉄骨の錆具合を見ると心がときめく。理由は?と聞かれると答えられない。このようなプラントの撮影依頼が来るとギャラはいらないと言ってしまうかもしれない。

☆本日からブログ再開します。新宿ゴールデン街での写真展は、30日までです。

キャノンFD50mm f1.4

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夜上海 外灘近くで

2012-03-22 | 遠い記憶-上海 オールドレンズ

 

昨日も書いたが、上海の街を撮る時に、なるべく画面の中に人を入れるよう心がけている。それは、その撮った時代を定着させたいからだ。後の過去、その画面に写った人達から、撮られたその時代が読めてくるからだ。このテーマ(遠い記憶 上海)で撮影している写真のほとんどは、街並みにピントを合わせてあり人にピントを合わせた写真はあまりない。ほとんどが、レンズ開放か絞っても一絞りまで。なので、昼間の天気が良い日は、Green.LのバリアブルNDのを使用している。このGreen.LのFaderNDは、価格が安い割には以外と性能が良い。しかし、たまに不良品があるので信頼出来るショップで買う事をお勧めする。

記憶も色々あるが、かなり遠い記憶の場合も最近の記憶も含め、本人のその時の心の状態で脳の片隅に残るかどうかだ。すぐに忘れる記憶もあれば数十年前の記憶を普通にたどる事が出来る事もある。また、本人は忘れていても、その場に居た他者は鮮明に覚えている事はよくある。日常ではあるが、その中で非日常だった事は当然のごとく忘れられない。しかし、何となく「アレッ」と思ったり何かが違うと思った時の「感」を大事にすると自分が見えてくる事があり記憶にも残る。現代の社会の生活習慣やスピードに慣れると「アレッ」と思う事は一瞬であり即忘れてしまうので、記憶には残りにくいし深く考えない事が多い。なので当然現代人は「感」が鈍っている。なぜ「アレッ」なのか、これが大事だと私は思っているし「アレッ」を追求すると色々な事やモノが見えて面白い。

写真は、撮った瞬間から過去のものになっている。

☆突然の急用の為、明日から数日間ブログを休みます。

キャノンFD85mm f1.8 

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路地裏上海 解体を待つ家 2

2012-03-21 | 遠い記憶-上海 オールドレンズ

 

旧城内の外側にあるこの建物はすでに無い。旧城内付近で、これだけ存在感がある建物は大境路付近に一件あるのみで他には無い。その大境路付近にある建物は、何だか曰くありのようで、手を付ける事ができず今もある。このテーマで写真を撮る時になるべく人物を入れるように心がけているのだが、この日この画面の中には誰一人入って来なかった。

前世紀の96年から旧城内を歩き続けているのだが、以外と日本人写真家や中国人撮影家とは会わなかった。何人か出会ったのは、欧米人の取材チームや欧米の写真家のみだったのは今でも不思議。

キャノンFD85mm f1.8

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