海上撮影家が見た上海2

上海で撮影活動をしている海原修平のBlog。「海上」とは上海の逆で、新しい上海という意味。更新は不定期。

なま物の食材宅配が厳しい季節に突入した上海

2022-04-30 | 写真日記

PCR検査終了後に遠回りし南門へ

 

なま物が入っている発泡スチロールの箱

 

棟の入口に配達された荷物

 

PCR検査時終了後に荷物の受け取り窓口になっている南門に行ってみると無数の荷物が路上に置かれていて、この中から自分の荷物を探し当てるのも大変だ。本来は自分が住む棟の1階の入口に配達されるのだが、それは11時から16時までと時間が決まっている。例えば前日の16時過ぎに届いた荷物は、翌日の11時以降に配達されるので、なま物には厳しい。という事で、自分で取りに行く人もちらほら。

発泡スチロールの箱には冷凍食品が入っている証で保冷剤が一つ入っているが、そんな物は役に立たない季節になってきた。保冷剤を使わず水のペットボトルを凍らせて代用している事もあるが、これは気休め程度だな。今の時期一番気をつける事は、病院のお世話にならない事だ。救急車も順番待ちなので、場所にもよるが数日待ちとの事。持病が悪化しても病院の診察を拒否され自殺した人もいるくらいなので、ニュースにならない事例はもっとある。

外国人が現地の病院に行くと、とんでもない診察料金を請求される。数年前に大気汚染の影響で、私は一度だけ上海の日系病院のお世話になった事があった。保険に加入していたので後日治療費は請求出来たが、歯の治療だけは通常の海外傷害保険では通用外なので契約時に特約を追加する必要がある。他国と比べ日本の健康保険と日本の医療制度は、世界でもトップレベルなのはとてもありがたいと思った方がイイね。日本は救急車を呼んでも無料だし。

☆ずっと野菜生活が続いているので、草食動物になった私。

☆一ヶ月ぶりにビールを10本手に入れたが、通常の倍の値段。久しぶりなので昼からビールを呑んでいたら、上海人の友人からチャットに連絡があり缶コーラ2本がリンゴ7個と冷凍の魚に化けたそうだ。今の上海は物々交換が盛んだが、コーラが欲しい人ってどんな人なんだろうね。私はタダでもいらない飲み物。

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4月26日は上海市全市民一斉のPCR検査日

2022-04-28 | 写真日記

4月26日は浙江省紹興市の上虞区からの応援部隊

 

セルフ抗原検査キットの残骸

 

朝の8時を過ぎると、棟ごとにPCR検査のアナウンスがメガホンから聞こえてくる。私が住む周囲一帯は住宅街なので、マンモス団地が多く隣の小区のアナウンスと混ざり合いとても煩いのでゆっくり寝ていられない。西の窓の外を見ると浙江省の紹興市上虞からのPCR応援部隊のバスが到着していた。この上虞は、撮影用ソフトボックスやアンブレラの製造会社があり、年に2回は通っていた時期があった。そして、必ず一泊して紹興酒を浴びるほどの呑まされた事を今でも思い出す。

26日に上海市全市民のPCR検査を実施したが、昼頃に健康コードのシステムがダウンし中断。数時間後にシステムが復帰したので、再びPCR検査を再開。朝のグループチャットに来た情報だと、今日のPCR検査で全123棟全員の住民が陰性であれば、私の住む小区がロックダウンから解放されると書かれていたので思わずガッツポーズ。だが、翌日27日も普通にごった煮PCR検査を実施し何も変わらず。

今も抗原検査キットのストックが16個ほど残っている。すでに一ヶ月もロックダウン状態で、PCR検査をほぼ毎日やっているが、このPCR検査の精度は70%ほどしかないらしい。それより精度の落ちる抗原検査キットなんて、やる意味がない。指示が来てグループチャットに写真をアップしなければならない時のみ、抗原検査をやっている。この使用済み検査器の使い方はドミノにもならないし、色を付けて麻雀の時の点棒に使うぐらいしか思い付かない。

☆日本から心配と応援メールやチャットをいただき、感謝してます。すでにロックダウンを過去2回経験しているので、慣れもあり精神的には安定していて健康状態も良く何も問題なく過ごしてます。今回は、元アシスタント2人に助けられ、食料は恵まれている方です。本来は4月24日帰国予定でしたが、就労証は更新済みだがビザセンター閉鎖中のために就労ビザが更新出来ず、帰国を6月末に延期しました。という事で、このブログが更新されている限り私は元気です。

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Summarit 50mm f1.5とX-T1

2022-04-26 | 遠い記憶-日本-オールドレンズ

Summarit 50mm f1.5+X-T1

 

ロックダウン中なので、過去の画像から

箱根彫刻の森美術館には毎年行っていた時期があった。この日は小雨の曇り空だったので、私にとっては最高の天気。すっきり晴れた青空は気分的に気持ち良いが、私の撮る写真には向かない天気なのだ。特にこの時に使ったレンズはSummarit 50mm f1.5だったので、晴天の日が苦手なこのレンズには最適な日。この古いSummarit 50mm f1.5は、曇天の日や薄暗い場所での撮影に向いているレンズで、輝度差の高い被写体はアンダー露出でRAW現像時にハイライト部分の飛びを抑えて現像している。このレンズが手放せないのは、すでに今の50mmデジタル用レンズでは表現出来ない描写をしてくれるので代用レンズがほとんどないからだ。

今はGFX50で使っているが、当然GFXの44x33センサーをカバーしない。ただ、私の場合は1x1と65x24フォーマットがメインなので、十分戦闘力のあるレンズだ。昔は安く手に入ったこのレンズだが、最近ライカM系のレンズが異常に高騰しているのと、このレンズはキズやクモリが発生している個体が多いのでOH前提で買うべきだ。

 

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本来なら今の上海は最高の季節なんだけど

2022-04-24 | 写真日記

ロックダウン前のある日の午後

 

本来なら今の上海は最高の季節だが、自宅の窓から自由に外を歩いている人を眺める日が続いている。私のアパートの敷地内に感染者が出たので、今もロックダウン中。外に出る事が出来るのは、アパートの敷地内の集会場でPCR検査を受ける時のみなので、10分ほど開放感を満喫する事が出来る。私の住んでいるアパートは5階の南西向きなので日当たりは良いのだが、太陽の位置が高いので日光を直接浴びる事が出来るのは午後3時過ぎから夕方のみ。

上海がロックダウンし1ヶ月を迎える人もいるが、そろそろ限界に近い状態だ。私の場合は過去成田から上海に到着した時に、2週間自宅隔離と3週間(ホテル+自宅)隔離を経験しているので、今回で3回目の隔離生活という事になる。これは慣れもあるが、初めて経験する人には相当辛い試練だと思う。海外から上海に入境した場合は隔離期間が決まっているのでまだ良いが、いつ終わるかわからない隔離ほど辛いものはない。

幸い私が住んでいる棟12世帯の住民は、グループチャットの責任者がしっかりした女性なので、何のトラブルもなく困った時には即チャットで返信が来るので心強い。ただ、123棟1476世帯というマンモス団地なので、人数が多い分感染者が出る確率も高い。なので、ロックダウンから解放されたマンションは、世帯数の少ない地区が多いのも納得できる。ロックダウンは4月末で解除という噂もあるが、あまり期待せず耐えるしかない。

☆画像は元アシスタントの家で、ロックダウン前に撮影した異種交流会。こんな時に誰も止めず、笑いながら見ているおおらかさが良い。猫も犬も雄だけどね。

☆一昨日、元アシスタントのナミの旦那から食料が届いた。自分が勤める会社からの支給分だが、夫妻宅の食料確保は十分なので私にと転送してもらった。中身は豚肉と鶏肉もあり生鮮野菜がたくさん届いた。本来なら今のアシスタントに送ってやりたいのだが、彼女は上海市ではないので市を越境して物資を運ぶ事が出来ない。ロックダウンの報道は上海がメインだが、上海市近隣も同じロックダウンが続いている。

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空軍機搭載の偵察用カメラ今昔

2022-04-22 | 写真日記

ネットからキャプチャー カメラの下の2本のレンズは多分動画用かな

 

前世紀の話だが、高輪にMAC CAMERAがあった。このカメラ屋はロスに仕入れ部隊があり、程度の良い海外製のカメラを仕入れ販売していた名店だった。私の自宅から事務所までの通り道このMACがあったので、仕事が暇な時は必ず寄り道してから事務所に向かっていた。このMACには、ライカやローライなど海外のカメラに関しては生き地引と言われていた本間さんと佐藤さんがいたので、私のカメラ機材などの知識のほとんどはこのカメラ屋で仕入れていたし、私が使っていたLeica製品のほとんどはこの店で買っていた時代があった。

そのMACで一度だけ見たのは、先の大戦中にアメリカ空軍の偵察機に搭載されていたKodak製のEktarが店の隅に無造作に置かれていた。焦点距離は忘れたが、バケツより一回り大きい真鍮製の鏡胴を覗き込むと黄変したガラスの塊が鈍く光っていた。持ち上げて見ると腰が抜けるほど重いのにびっくりしたが、佐藤さんにあまり近づかない方が良いと言われた。聞けばこのレンズ、解像度を上げる為に放射性物質を相当多く含んだガラス(酸化トリウム)が使われていると聞き二度びっくり。そして、このレンズで撮影するカメラのフィルムサイズは8x10でモータードライブ(一秒間に何コマか知らない)付きのカメラが搭載されていたと聞き三度びっくり。日本の都市を爆撃する為には正確な地図と建造物の識別が目的だったので、モータードライブで連続撮影という事になると、8x10ロールフィルムだろうな。

時は変わってデジタル時代になり、ロシア製のドローンにCanon製APS-Cサイズの普及機一眼レフ(EOS Kiss)とEF50mm f1.8が偵察カメラとして使われる時代になった。今は街のいたる場所にも監視カメラがありスマホにもカメラ付きが当たり前になり車にも搭載されていているが、相変わらずレンズを使わないカメラはまだ出来てない。印刷物が減りモニターで見る時代に変わり、写真から動画に変わろうとしている今、今後デジタル社会はどうなるのか興味深い。

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