西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

4年前に示した市の方針には「市民の税金を投入する!」なんてこと一文字も書いていませんでしたよね???その前提が変わるなら、皆が納得できるだけの説明が必要ですよ!

2017-09-05 09:45:22 | にぎわいと活気のあるまちを創造するために

前回ブログで取り上げたキングブラザーズさんの写真展、場所を西宮市役所から市民会館に変更した上で、昨日から開催されているそうな。
しかし、まあ、ほんまギリッギリのタイミングでの話ですな。
なにはともあれ場所は変わったものの写真展も開催され、市役所のルールも守られたので、よかったよかった...
と思うことにしておきますか。。。
  ↓


さて本題。
私、今年は、市の産業振興政策や環境政策、市民活動支援などを管轄する民生常任委員会に所属しています。
なお西宮市議会では数年前から、各常任委員会はその年の研究テーマを設定し、そのテーマについて一年間、調査・研究を続けていくことになっています。
で、今年の民生常任委員会では、私が提案した「西宮卸売市場について」が研究テーマに選ばれました。
(ちなみに西宮市卸売市場はJR西宮駅の南西地区に位置する公設の西宮市地方卸売市場と民設の西宮東地方卸売市場の総称です。)
  ↓

【ご参考】
西宮市卸売市場のホームページ

なぜ私が卸売市場についてをテーマとして推したかと言いますと。
市は、平成25年度に「西宮市卸売市場の今後のあり方に関する方針について」を示しています。
その中で、今後のあり方として「民間資本の組織形態による『民設民営』の市場運営に移行し、 ~中略~ 新たな魅力づくりに取り組む必要がある」と明記しています

だもので私、今後の卸売市場の整備に当たっては「民間の力で独自に整備を進めるというのが基本方針なんだろうな...」と理解していたのですよ。
が昨今、「どうも、市が卸売市場の再整備のために巨額の資金を投入するつもりのようだ...」という話が、やたらと耳に入ってくるんですよね。
でもね、それって「当初の方針と違うのでは???」と思うわけですよ、こちらとしては。
だって、ふつう「民設民営!」といった時に、市が多額の資金を投入するなんて思わないですもの。

で、「そこらへんについて、市の考え方を明らかにせよ!」と迫ってきたんですけど、やたらめったら市側のガードが堅いんですよね。
「いつか必ず、具体的な内容を報告するので、とにかく、それまでは待って!」の一本やり。
でも仮に、その内容が噂で聞く通り「市が巨額の資金を投入します!」というものなら、もっと事前に色々な要素について調べていくべきやし、いろいろと準備・調整も必要になります。
というわけで提案した結果、政策研究テーマとして取り上げられたのは嬉しい限り。

で、そうした過程を経て、公式の場で市側に考えを正す場が7/27にあり、その議事録の写しを昨日、入手できました。
というわけで、その時の委員会で、私が、市の税金投入に関する考え方を質した部分を以下にピックアップ。
ちなみに文中の「資料①」は平成25年度時点で示された、市側の考えを示す資料です。
ちょっと長いので、以下、赤字の分だけを拾い読みして頂いても結構かと。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

■澁谷
いろいろ説明があったんですが、資料①で出てきている話が平成25年時点での話じゃないですか。
このときの話というのは、今までも出ていたんですけど、要するに、そもそも民設民営やし、公金投入は考えていないというのが前提やったと理解しているんですよ。
だからこそ、例えば民設民営であることについては、資料①の46ページの②、「民間による戦略的市場運営」とある中で、一番下のほうに、「民設民営による市場運営によって卸売市場の機能の充実を図る」とはっきり書いてあるじゃないですか。
次いで、一番最後の54、55ページの整備事業の実現化に向けた課題の中でも、いろいろと課題を掲げてある中で、市にとっての費用負担の話とかって一切出てないですよね。
その話を両方ともひっくるめて、そもそも今回の話というのは、民設民営だよ、公金の投入とかは考えていないですよというのが平成25年時点でのスタンスだと理解しているんですが、まず、その私の理解は合っていますか、その点について確認したいので、お願いします。


■産業部長
一応この計画のときには民設民営というような方針は出しましたけれども、これによって公金は一切支出しないというような方針ではないというふうに理解しております。
といいますのが、全国的にも市場がございまして、今現在、公設市場から民設への移管というんですか、移行というのが進んでおりまして、その際には、例えば市のほうで建物を建設して、それを民間の事業者のほうに無償貸与するであるとか無償譲渡するというような形で市のほうが支援をしているというような形もございます。
市のほうの支援としていろんな形がございます。
それともう1点は、今現在でもドーナツ型の真ん中の部分は公設市場として市として関与している部分がございますので、この話がなかったとしても、公設の市場についてはこれからも支援していかないといけないという部分がございますので、その部分について市としての関与はございますので、そういったことも含めまして、何らかの市の支援というのは必要であるかなというふうには考えております。
以上です。

■澁谷
話がよくわからないんですけど、今、公設があることはわかっているんですよ。
そうではなくて民設民営にするという話になっているわけじゃないですか。
今支援があるからどうこうという話は全然別の話ではないかと思っているんですよ。
もう一回確認なんですけど、今おっしゃったみたいな支援云々ということは、この資料①のどこかに書いてあるんですか。

■産業部長
資料①には、そういった市の支援ということは書いておりません。

■澁谷
ということは、もう一回繰り返しになるんですけど、平成25年時点のスタンスは、民設民営やし、公金投入というのは考えていないということだったんではないんですか。
そうじゃないとするなら、その根拠ってどこを見たらわかるんですか、教えてください、お願いします。

■産業部長
この25年時点でも、やっぱり市が開設者として公設市場を運営しているということでございますので、その公設市場をどうしていくかというところの問題が残っているということでございますので、これについては市としても何らかの対応が必要となってくるという意味におきましては、全く市の関与なしに民設民営の新しい市場ができるというふうには考えていないということでございます。

■澁谷
繰り返しなんですけど、それは今のスタンスじゃないんでしょうか。
私が気にしているのは、平成25年の時点でこういうの(=資料①)が出ていますよね。
こういうときにそういう話って一切書いてないじゃないですか。

示されてもいないじゃないですか。
だから、平成25年時点でこの話が出てきたときにはそういう話(=公金は投入しない)だったんじゃないんですかということを聞いているんです。
そうじゃないとするならば、それってどこに示されているんですかということを教えていただきたいんです。
ないならないでいいです。
それを答えてください、お願いします。

■産業部長
市のそういった関与については、この基本計画では何も記載はされておりません。

■澁谷祐介委員
ありがとうございます。
ということは、今言ったとおりの話やと思うんですよ。
そもそも民設民営やし、公金投入は考えていないというのが市として公式に示されていたスタンスだというふうに理解します。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

う~ん、なんか「問答無用で、巨額の整備資金を投入する!」という市の姿勢がプンプン漂ってくるな、この答弁。
でも過去の市の調査等によると、この市場で取り扱っているのは果物と野菜だけやし、その流通量が市内全体の流通量に占める割合は概ね10%程度。
しかも、この市場で商品を仕入れている事業者(=買受人)のうち
-----------------------
●「自分の代でやめることを考えている」のが38.2%、「今は後継者がいないが事業継続したい」のが18.6%と、約60%の買受人が継続して事業を行うことが難しい状況にある
●当該卸売市場でしか仕入れていないのは13.7%(つまり大多数の買受人は、他の卸売市場も並行して利用している)
-----------------------
という感じなんですよね。
そらね、買受人にとっても卸売事業者にとっても、卸売市場があった方がいいというのはそうだと思います。
でも市民の巨額の税金を投入してまで「なにがなんでも市場が絶対必要!」と言い切れるかというと、ここらへんの話を見る限り、疑問と言わざるを得ないんですよね。

ちなみに一昨年、示された数字によると、この市場の再整備にかかる費用は15億円程度。
市場関係者が独自に進める話なら我々がどうこう言うことはありません。
でも仮に行政が巨額の資金を投入するとすると「一瞬、市場はきれいになりました。でも数年後には利用者も減ってしまい、市場も空き家だらけになってしまいました。。。」みたいな話は絶対に許されません。
当然きちんとした根拠に基づいて、この話自体をよくよく吟味しなければならないと思うわけで。

市からの具体的な提案内容は9/19の委員会にて正式に示されることになります。
まずは、そこできちんとした論陣を張ることが出来るよう、しっかり準備していきます。
それでは今日のブログは、このへんで失礼します。