西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

賃料を減免する以上、それだけの公益性があることが大前提。そこについてのもっと踏み込んだ議論が必要だと思うのです。

2017-10-11 16:44:20 | にぎわいと活気のあるまちを創造するために

先日、所属する民生常任委員会の視察で西宮市卸売市場に行き、市場関係者のお話を頂く機会があったのですが。
卸売市場って、午前8時30分頃には「ほとんどのお店が売買を終えて、各店舗では片付けや事務作業が始まる」という感じだそうな。
(「  」内は下のパンフレットから引用。)
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これだけ過激(と関係者の皆さんはお感じであろう)なブログを書いておきながら、現地を見たこともないってのもあれですよね。
というわけで視察の際に、市場の関係者さんに確認した上で、日を改めて午前4時頃に市場を見に、行ってきました。

お仕事の邪魔になってもあれですし、写真は撮らずにおいたのですが、確かに昼間見るのとでは全然様子が違いますね。
あらためて現場を見て感じるのって大切やなあ、と。

とは言うものの主張すべきは主張するつもりでいますので、本題へ。
今回の話は、卸売市場の賃借条件についてのお話です。

以前のブログで、市が、この土地の取得に当たって
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●最低限必要な容積率だけを残し、残りの容積率は隣で開発する再開発ビルに移転する
●これによって土地の価格を安くし、市が購入する卸売市場の土地代を安くする
●土地の購入費が安くなるので、卸売市場で営業する業者の賃料も安くなる
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という手法をとっていることを書きました。
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【ご参考】
「万一のことがあっても、土地が市のものになるから大丈夫!」←でも、その土地って、ほんまに使えるの???@2017年9月のブログ
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つまり、かなり強力な手法を駆使して本来の土地価格を低減し、家賃も安く抑えるようにした!という話ですね。

が、この話、これで終わりではありません。
市は、こうして本来価格より大幅に安くした賃料を、更に安くして事業者に貸し出そうとしています。

市が土地・建物等を貸し出す場合の条件は「公有財産規則」に定められています。
この場合、本来の貸出条件は固定資産評価額の4.8%。

ところが今回の貸出に当たって、市は賃料を2%程度まで減免するとしています。
これで賃料は本来価格の半額以下。

ちなみに減免理由は、市場の経営者が「継続的に安定した経営が行える貸付料とする必要がある」からとのこと。
う~ん。。。

私は「市が保有する土地・建物等について、一切の減免はまかりならん!」とまで言うつもりはありません。
が賃料を減免する以上、それ相応の理由が必要だと思っています。
この場合であれば、市場自体に強い公益性があることが条件となるでしょう。
でも、市内の総流通量に占める西宮卸売市場を経由した商品の割合は概ね一割程度であることなどを考えると、そこまでの公益性があるのか???
という点について、甚だ疑問に感じざるを得ないんですよね。。。

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【ご参考】
西宮卸売市場がなくなれば、市内の商品流通に甚大な影響が出るのか?そこをきっちり検証するべきです!@2017年10月のブログ

それやこれやを考えますと。
やっぱり、私には「現地で再整備!そのために10億必要やし、公金投入!!それでは足りんから賃料も大幅減免!!!」という、市の提示している案が唯一の解決法とは思えないのですよ。
そもそも、市は「この援助が最後!」と言っていますが、本当にそうなるか怪しいですし、賃料の減免自体が実質的な補助金でもあるわけで。

というわけで、この項、更に続けます。
それでは今日のブログは、このへんで失礼します。