昨日、二泊三日での関東方面への視察から帰ってきました。
しかし三日も来ないと、決裁文書があふれかえってるな。。。
↓
さて本題、今日は少し前に示された平成30年度の予算編成方針についての話など。
ちなみに、これ読んで字のごとく、
------------------
●市が、来年度の予算を編成するにあたって
●市長が、その方針を示したもの
------------------
ですね。
自治体にとって、ある意味、最も重要な職務が予算に沿って業務を粛々と執行していくこと。
なので、それを編成する「予算編成方針」はとても重要なものです。
内容はこちら。
↓
-----------------------
平成30年度予算編成方針について
1 .社会経済情勢と国の動向
わが国の経済は、内閣府がまとめた月例経済報告( 平成2 9 年9 月)によると、政府の各種政策による効果もあり、雇用や所得環境の改善が続くなかで、景気は緩やかな回復基調で推移している。ただし、個人消費の伸びは弱く、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要があるなど、先行き不透明感が根強く残っている。
このようななか、今年6 月に閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針2 0 1 7」( いわゆる「骨太の方針」)では、地方行財政の構造改革の推進や、財政資金の効率的な配分を図ることとしており、地方交付税をはじめとした地方の財政に係る制度の改革、広域化・共同化や業務改革等の推進などが重点的な取り組みとしてあげられている。
また、国・地方を通じた経済再生・財政健全化に引き続き取り組むとしていることから、歳出抑制の圧力がさらに強まるおそれもあり、地方財政を取り巻く環境は厳しいものになると見込まれる。
2 .本市の財政状況
本市の財政状況については、平成2 8年度決算において、前年度に引き続き実質単年度収支は黒字を確保したところであるが、近年、改善傾向で推移していた経常収支比率が7 年ぶりに悪化しており、硬直化している財政構造の体質改善への取り組みが必要となっている。
今後の財政収支の見通しについては、扶助費などの社会保障関係経費の伸びに加え、投資的経費においても老朽化が進んでいる公共施設の改修や更新に要する経費の増大が見込まれている。また、これまで減少傾向で推移してきた公債費については、投資的経費の増大に伴って増加に転じることも想定しているところである。さらに国が引き続き財政健全化を掲げるなか、地方交付税等の確保が厳しくなることも懸念されており、引き続き厳しい財政運営を強いられることになると予測している。
-----------------------
↑
黒太字で示した部分を中心に、現状認識については仰る通りと思います。
要は、今後も厳しい状況が続く!という読みですね
で、ここからが具体的な方針。
↓
-----------------------
3 . 予算編成に当たっての基本方針
平成3 0 年度は「第4 次西宮市総合計画」の最終年度となることから、これまでの取り組みを総括するとともに、「持続可能な文教住宅都市」の実現を目指して各施策の実施を引き続き進めることとし、下記の基本方針に沿って、別途指示する「平成3 0 年度予算編成要領」に基づき行うこととする。
なお、来年4 月に市長選挙が実施されることから、政策的な判断が必要となる新規事業等については、原則として当初予算での計上は控えるものとする。
( 1 ) 持続可能性を強く意識した堅実な財政運営
将来にわたって安定的な財政運営が行えるよう、民間活力の活用など合理的で効率的な行政経営への取り組みを推進し、行政需要の増大への対応や、将来負担の軽減を意識した予算編成を行う。
( 2 ) 合理性と公正さの追求
行政に求められている市民ニーズを的確に把握し、前例にとらわれることなく、自らが西宮全体の利益を背負っているという矜持に基づいて、合理的な判断材料によって事業を実施する。また、内部事務経費については事務の効率化を図り、経費の削減に努める。
( 3 ) 政策目標達成のために最少の経費で最大の効果を上げる手段の再検討
それぞれの事業・施策が、どのような政策目標達成のために企図されたものであるか、目標達成のために最少の経費で最大の効果を上げる手段であるかを常に検証していかなければならない。
また、部署を越えた周辺の事業との関係性や類似性を意識し、無駄や重複を廃し、より効果を高められるよう工夫する。それぞれの事業手法についても、無駄な作業や手間を省いて効率的で簡潔なものに改める。
さらに、資産の有効活用や処分についても全庁的な観点から積極的に推進していく。
以上
-----------------------
(1)~(3)で示された基本方針、ちゃんと進められるなら、とても良い内容だと思っています。
ただ実際には、これを前に進めていくための具体的な施策がなさすぎるんですよね。
予算編成方針に示すだけでは前に進まないことは、3年半の今村市政を見ていれば明らかだと思うのですが。
↓
【ご参考】
ゴミ収集車の乗員体制は委託地域では2人以下、直営地域は3人。合理的・効率的とかいうなら、まずは、ここをこそ正すべきでしょ???@2017年3月のブログ
あと個人的に気になったのは、「来年4 月に市長選挙が実施されることから、政策的な判断が必要となる新規事業等については、原則として当初予算での計上は控えるものとする」という一文。
4年前、河野前市長が市長選挙に臨む前に示した予算編成方針にはなかった文章ですね、これ。
もちろん考えられる理由は色々あるのでしょうが、なにかと勘ぐりたくなりますね。
というわけで、今日のブログは、これまで。
文書やらメールやらもしこたま溜まっていることですし、しっかり職務に邁進します。
それでは失礼いたします。