西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

本市職員から、逮捕者まで出た入札情報漏洩事件。事件の再発を防ぐため、継続した取組みが必要です!

2019-10-10 18:01:21 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

●来年度、東京オリンピック・パラリンピックが開催される
●これに伴って、プロ野球の日程が例年より2週間ほど遅れる
●これを受けて来年度、小連体は実施するが、中連体は中止とすることに決めた...
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ことが本日、市から発表されました。
詳細はこちら。
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なんとも悩ましい話ですが、事情が事情であり仕方ないんやろなあ...と。
「成人式を西宮で開催できるようになった!」という話があった後だけに、なかなかうまいことばかり!というわけにはいかないもんだとしみじみ。。。
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【ご参考】
小連体・中連体に続く第3弾。来年から西宮市の成人式は甲子園球場で行われます!@2019年7月のブログ

さて本題。
先日終了した9月議会において最も注目された案件の一つが、ついに示された公共工事における不正行為の再発防止対策でした。

というわけで以下、その内容について。

事の発端は、本年1月から2月にかけて本市に勤務する30代男性職員2名が、市発注工事の積算価格を事業者に漏洩した容疑で逮捕されたことでした。
その後、官製談合防止法違反で、両職員の有罪が確定。
市は両職員を懲戒免職としました。
こうした一連の流れを受けて、市は、公共工事にかかる不正行為の再発防止に向けた対策をまとめるべく対策委員会を設置。
同委員会で協議を進めてきた結果を踏まえ、今後の対応策が示されたというわけです。

市が、報告書(案)で示した再発防止策は多岐に渡りますが、とりわけ重要な内容は二つだと考えています。
上にも記した通り、そもそも今回の事件は、公共工事を発注する立場にあり、積算価格(=設計価格)を知っている職員がその情報を工事業者に漏洩したことから始まっています。
積算価格が分かれば、最低制限価格(=これより下の価格で入札に応募した場合、失格となる価格)が、かなりの精度で分かります。
ですから、積算価格を知っている事業者は圧倒的に有利な条件で入札に参加できることになるんですよね。
逆に言うと、同様の不祥事再発を防止するためには、積算価格を工事業者に知られないようにしなければなりません。


そうした観点から、市が示した再発防止策のうち、とりわけ重要なものは二つだと私は考えています。
具体的には
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●1人の職員が一つの工事の「設計・発注金額の積算・現場管理」のすべてを行っていたが、「設計・現場管理」と「積算」に担当職員を分離
 ⇒現場管理の過程で職員が工事業者と親しくなっても、現場管理を担当する職員は積算金額を知らないため、情報漏洩が起こりにくくなる

複数の工事業者が提示した入札価格の平均価格によって最低制限価格を算出する「変動型最低制限価格」を導入
 ⇒入札の結果によって最低制限価格が決まるため、情報漏洩が起こりにくくなる
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の二つ。
また、これ以外にも、
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●特定の積算担当者の工事に対し、同じ事業者が最低制限価格に近い金額で繰り返し落札していた場合、その状況を直ちに把握できるシステムを改修
●違法行為発覚時の指名停止期間を「市職員への贈賄」は12カ月から24カ月へ、「市発注工事における競売入札妨害又は談合」は18カ月から24カ月へ延長
●情報管理の徹底・研修の強化
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等の対応が示されました。

私は今回、示された対応策は一定納得できる内容のものだと受け止めています。
また私が指摘した内容も複数、反映されています。
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【ご参照】
西宮市で発生した、入札に関する情報漏洩事件。なぜ、このような問題が発生したのかというと...@2019年1月のブログ

一方で入札に関する不正行為は全国的に耐えることなく発生しており、あらゆる方向からの対策が必要であることを痛感しています。
こと入札に関しては「これさえやってれば大丈夫!」等ということは、絶対にないんですよね...
今回の事態を重く受け止め、再発防止に向けて継続的な取組が行われるよう強く求め続けていかなければならないこと、改めて肝に銘じています。

というわけで今日のブログは、このへんで。
それでは失礼いたします。