西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

ほとんど内容が見直されていない新商工会館×建設計画。この計画って「市からの多額の支援が前提では???」と思ってしまうわけで。。。

2020-08-17 17:09:02 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

議長就任に伴い、いわゆる「充て職(あてしょく)」として、いくつかの役職をお預かりしております。
その中で「お互い、ビミョーな気持ちなんやろなあ...」と思っているのが、「西宮商工会議所顧問」という役職。
なんせ、他の団体等からそうした問い合わせはなかったにもかかわらず、商工会議所さんからだけは議会事務局を通じて「お受けいただけますか???」という問い合わせも来ていたくらいですから。

というのも現状、私と商工会議所さんの間には
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●現在、西宮商工会議所にとっての超重要マターが商工会館の建替え
 →が、私は商工会議所が示している建替計画には
  ・市から無償で借りた土地を、他者に有償で貸し付けることを前提としている
  ・収入は多く、支出は少なく見積もるという、きわめて都合のよい内容になっている
  等の理由から大きな問題があると考えている
 →なので、商工会議所側が希望している形での建替計画には反対!
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という大きな溝があるからなんですよね。
詳しくは、この問題について取り上げた一連のブログなどご覧頂ければ...と。
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西宮商工会館の建替えについて① ~これが昨年12月議会での一般質問のメインイベントです!
問題だらけの西宮商工会館×建替計画。このまま計画が進められたら、将来えらいことになるのは明白でしょ!?
「ご指摘の通り、建替え計画の基となっている収支予測はおかしい...」と認めた西宮市。なんで、こういうことが起きるかと言うと。。。
方針を明確化&契約更新の条件に方針を反映させる考えを明確にしたこと。ここが最大のポイントです!@商工会館×建替
(以上、いずれも今年1月のブログです。)

で、その商工会館の建替に関連して、本日、民生常任委員会で所管事務報告が行われました。
見直し後の計画として、商工会議所側から示された内容は
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●全体の延床面積(=規模)は(前)1755.75㎡→(後)1764.28㎡と、ほぼ変わらず
 →建設と維持管理にかかる費用は従前とほぼ変わらない
●土地は市から無料で賃貸することを前提
 →が、そこから得る賃料収入は商工会館のものになるのが前提
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というものでした。
ああ、指摘していた問題点が、なにも是正されていない...
これだと市が適切な賃料を徴取した場合、この計画は間違いなく破綻するはずですが。。。
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今回の所管事務報告は、
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●市と商工会議所の間で「今後も様々な協議が必要」
 →それに先立って、両者間での「協議項目を明確にするため」「覚書を交わす」
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ことからなされたものです。
なので、私的・最大のポイントは交わされる覚書の中に「無償貸付の継続は、非営利を前提としていることから、新西宮商工会館の整備内容や利用方針が定まった段階で、双方協議のうえ決定する」という一点が含まれていることですね。
これを前提に、市には、責任ある協議を進めてもらわねばなりません。

ただ正直、これでも不十分だと思うんですよね。
だって、営利目的の事業なら、市が商工会議所から賃料を取るなんてのは、言うまでもない当たり前のこと。
非営利であったとしても、そこが西宮市の土地である以上、得た賃料は西宮市の収入になるのが当然だと思うからです。
そうしないなら、それは実質上、商工会議所に対する資金援助でしかないわけで。

市内の産業振興という観点からも、商工会議所には重要な役割を果たして頂かなければなりません。
一方で、それと身の丈以上のハコモノ整備が必要!という議論とは別物だと考えています。
上に述べた内容に加え、現下の厳しいコロナの影響があるにもかかわらず、
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●従前と変わらず、5000万円もの寄付金が集まると見込んでいること
●会員企業からの会費収入は、今後も少額の減少に留まると見込んでいること
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等、その内容は決して堅実な、現実に即したものとは言いかねる内容と、私は受け止めています。
将来に大きな禍根を残すことのないよう、市には強い決意と姿勢を持って、この問題に取り組んでもらわねばなりません。

引き続き、厳しい姿勢で、この問題に対峙してまいります。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。