西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

来年度で終了する事業に5000万円も投入する必要がありますか?そこらへんの感覚がどうにも理解できない...

2021-10-06 16:54:35 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

8月末に始まった9月議会も、今週頭で終了。
同じ日に、来年度の予算編成に向けた会派としての予算要望を提出してきました。
左側が、私も所属する会派・ぜんしんのメンバーで、右側は正副市長ですね。
(草加議員は議長在任中のため出席せず。)
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読んで字のごとく予算に対する要望ですから、子育て支援・教育施策の充実から介護施策の多様化・まちづくりなど多岐にわたる内容の意見・要望を含むのは当然のこと。
我が会派の予算要望の特徴は、そうした施策の実現に欠かせない財源捻出のため必要不可欠な行政改革系の内容の圧倒的な充実度だと思っています。
ブログ等で取り上げている内容も多いですが、予算要望の項目数は全部で約100。
この作成と取りまとめが会派としての、この時期最大の課題の一つであり、これが終わるとややホッとしますね。
というわけで今日は、その中から、新たに今年度加えた内容をご紹介。

西宮市には「市内の中小企業に勤務する従業員の福祉を増進するため」「各種給付金の支給や福利厚生サービスを提供する」「西宮市中小企業勤労者福祉共済事業」があります。
この事業、「昭和48年の事業開始当時、民間事業者等による福利厚生サービスが現在のように充実しておらず、事業主が単独で実施することが困難な中、安価な経費負担で従業員の福利厚生の充実を図る制度として開始した」ものだそうです。
こうした事業発足当時の状況については、十分、理解できますね。

一方で「事業発足当時とは異なり、近年では公益財団法人や民間事業者等による福利厚生サービスも充実しており、事業者にとっては選択の幅が広がって」いる中、「実際の事業費のうち、約40%に相当する額を毎年度、一般会計より繰り入れている」という現状があります。
こうした状況も踏まえ、県の公益財団法人が実施する事業に移行勧奨する方向で、検討を進める考えが9月議会で示されました。
この方向性自体は大いに賛同できるものと受け止めています。
(ここまでの「 」内は、市配布資料に記載されていた内容の引用です。)

一方で、強く「???」と思っているのが「来年度の予算でも従来通り、5000~5500万円程度を一般会計から繰り入れます!」という話。
令和2年度の決算によると
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●年間の支出総額は1億2150万円
●加入者からの掛金収入は5400万円
●基金の残高が1億240万円
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となっています。
過去、収入不足の補充のために行われてきた結果である基金残高と、加入者による掛金収入を合計すると、来年度は繰り入れを行わなくても十分、事業は運営できるはず。
にもかかわらず、担当部署は強硬に繰入の必要性を主張しています。
いやいや、令和4年度で終了することが決まっている、しかも繰入金がなくても十分やりくりができるはずの事業にあえて皆様の税金から数千万円を投入する必要があるとは思えないのですが…
(なお市は「市共済を終了する場合には、その残額の取扱いの検討が必要」「具体的には、会員への分配方法等について ~中略~ 検討する」と資料に示しており、会員企業に分配したい意向を強くにじませています。)

というわけで、この内容について会派からの予算要望では、以下の内容を上げておきました。
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中小企業勤労者福祉共済事業は年間の収入1億数千万円のうち概ね5千万円を一般会計から繰り入れることで事業を行っており、令和2年度末時点での基金残高は約1億円となっている。市は、当該事業を令和4年度末で終了する考えを示したが、基金残高と加入者による掛金収入で令和4年度の事業は遂行可能である。また掛金収入と一般会計からの繰入金はまとめて扱われており、繰入金があったからこそ積み立てられた基金残高を、事業終了が目前に控えているにもかかわらず、さらに増やすような行為を行うべきではない。よって令和4年度については、一般会計からの繰入を行うことのないよう要望する。
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展開にもよりますが12月議会で取り上げるべきなんでしょうね、この話。
一般質問の機会を頂ける可能性大ですし、なんとか止めなければ...と思っています。

というわけで、今日のブログはこの辺で。
それでは失礼いたします。