癌(ガン)は科学的な検査技術や治療技術が開発、発展してきたにも関わらず今もなお増え続けている生活習慣病です。また、西洋医学での三大療法と言われる手術、放射線、抗がん剤などの治療を受けても再発する人がかなりの確率で存在するのもまた現状です。
西洋医学を否定することはありません。かなり進行したものに関しては必ず西洋医学的処置が必要となります。それに検査技術の進歩により早期にガンを発見できるようになり、そのおかげで助かる人もいることは確かです。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_en3.gif)
しかし、本来大切なのは、「なぜ癌になったのか」「原因はなんなのか」「生活習慣はどうだったか」「自分の心の状態はどうであったか」「過度のストレスを感じていなかったか」など、その人自身の人生史がガンを治癒に向かわせる重要なポイントであろうと思います。その部分の改善なくして、ガンは改善、自然退縮もしないことでしょう。もしガン自体が小さくなったとしても再発、転移する可能性も高くなるんではないでしょうか。
ガンが見つかった場合は、適切な処置を行い、その後は、自分の生活習慣や心の在り方などを改め、体に優しい生活にしていくことが、ガンからのメッセージでもあると感じます。
≪ガンの原因にストレスがあることが科学的に証明されなくても、ガンとストレスの間に密接な関係があるという事実があれば、それはきわめて重要な意味をもつことになります。この事実によって、ガンの予防や再発防止のために基本的な生活様式を変更する必要性が明確になり、さらには治療効果の向上にも繋がっていくのではないかと私は思っています。
ガンの原因究明は科学的な側面からよりも、むしろ個人の体験の中から行うほうが有効であり、治療の方法が見つかる可能性もそのあたりに潜んでいるのではないかと考えています。
ガンを物質とみなすのが西洋医学です。確かに、ガンは物質と捉える方が、医者にとっても患者さんにとっても都合がよいのです。医者はガン細胞についてだけ話をし、医者と患者さんが協力して撲滅することを目的とするわけですから、話が明快で取り組みやすいでしょう。
しかし、今のところ、科学だけでガンを撲滅することは不可能と言えます。進行ガンにおいては、一時的にガン細胞を減らすことはできても、完全に消滅させることはできません。治療が効果的で、ガンが消失したという症例は、科学の領域を超えた何かが働いて治癒をもたらしたものと考えざるを得ません。もちろん、ガンと診断するまでの段階は科学的手法で十分です。十分どころか、診断においてこそ科学の力が発揮され、頼りになります。
ところが、治癒する過程は、科学の領域を超えた非科学的(あるいは超科学的)な世界ではないでしょうか。それを個人差というより、いろいろな要素を含んだ患者さんの個人差であり、患者さんの個人差が治癒過程をも左右すると思います。西洋医学ではこのことは扱いません。医学のデータは個人の意識や感情といったものを一切排除した、すべての人に共通する横並びのものでなければならないからです。科学的根拠に基づいた医学とは、人間を物質とみなしたデータ至上主義の医学なのです。
今の医療は、EBM(Evidence Based Medicineの略=科学的根拠に基づいた医学、と訳されています)を基にして、ガイドラインに沿って行こうと目指しています。すべての医者はこの線で医療に取り組んでいるわけで、私自身もその中の一人ですが、本当のところ、この現状は怖いことだと思います。今の医療の世界では、私たち人間は理性も感情も関係ない共通した物質として扱われているのですから。
私は、患者さんの生き方の中に、ガンの本当の原因となる重要なものがあるのではないかと考えて、ガン患者さんの心の中ののぞき見るような質問をしてきましたが、長年の経験から、ガンが治ったという現象を起こすのは、患者側の要素がもっとも大きいと考えたのです。今では、どんな治療にしろ、治療を受けるだけでは、ガンとりわけ進行ガンは治らないとさえ断言することができます。
医学による治療を受けるにしても、治療が終わってから、患者さんが自分自身で改めなければならないことがあります。ガンが生活習慣病と言われるのは、患者さんが自分の生活を改めなければならない病気だということなのです。生活習慣を変えることによって、再発も防ぐこともできると私は考えています。≫
『ガンをつくる心 治す心』 土橋重隆 著
土橋先生は、外科医であり、日本消化器内視鏡学会認定医です。2000例以上の食道静脈瘤の内視鏡的治療や腹腔鏡下胆嚢摘出術など多くを手がけ、その道のスペシャリストです。患者さんを治すために積極的に新しい治療方法を取り入れ、磨いてきた先生が、西洋医学的治療を突き詰めれば詰めるほど、そこに限界があることを実感し、糖尿病、高血圧、ガンなど病院では治せない慢性病が増加し、病院へ来る患者さんの数も増加していることに疑問を持ち、「なぜ、人間は、病気になるのか?」という根本をテーマにして現在にいたるそうです。その後、帯津三敬病院にて終末期医療を体験され様々な刺激や発見があったことがこの書籍に書かれています。
鍼灸学会も現在EBMに基づいてということを大きなテーマに掲げています。これは私たち東洋医学を行うものにとって一つの要素として大切なことではあると思います。しかし、上記にもあるように、人は一人一人違うんだ、病を診るのではなく患者さんを診るんだという東洋哲学的思考を忘れてはいけないと思います。東洋医学の本来の長所をさらに発展させるためのEBMであればよいのです。
話はガンに戻りますが、当院にも西洋医学的治療を受けたガン患者様が再発予防に人数は多くないもののご来院されています。鍼灸治療がガンを消失させる!なんてことは現在の私の力量では言うことができません。しかし、鍼灸治療が「ガンにならないための体づくり」のために活用できたり、「手術、抗がん剤や放射線の副作用の改善」や「ガンの再発予防」には適していると思います。
鍼灸治療は、それ自体がガンをはじめ病を治すのではなく、私たちの治療はあくまでも、体が治そうとするきっかけの刺激を与えているに過ぎません。私たちが治すのではなく、患者様の体が心が正常にしようと働くのです。そう考えると病治癒の主役は患者様自身なのです。
身体への施術はもちろん、ガンの患者様は、恐怖、怒り、不安、憂慮など様々な精神的ストレスを抱えています。「ガン」と聞くとイコール「死」に直結させたり、「常に進行するもの」と思ってしまいます。そこに消極的思考に陥ってしまう原因があります。また、ガンを物質ととらえてしまえば、この精神的部分(心)はまったく関係なくなりますが、人の体は心が大きく支配しています。その心の在りようで体はどうにでも変化すると言っても過言ではありません。体が辛いことははたいへんですが、自分の心は自分でコントロールできます。病にコントロールされることはありません。常に希望、喜び、感謝、笑顔、思いやり、優しさ、そのような積極的思考や行動をしていれば、自分の心は常に体を正常な方向へ向かわせるべく働くでしょう。そのようなことを診療中あるいは診療後に患者様とお話できるのも鍼灸治療院のいいところだとも思います。
西洋医学と東洋医学(鍼灸)の長所を生かし、患者様のその時々の状態、状況、環境により上手に東西両医療を活用していけば、患者様、国民にとっては「ガンにならない体づくり」「再発しない体づくり」が実践でき、健康で豊かな生活になっていくのではないかと思います。
病気を治す主役はあくまでもご自身であり、適切な身体的処置と生活習慣の改善、心の積極的な在り方、これだけ揃えば”鬼に金棒”もう怖いものはないでしょう![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ee_2.gif)
長々とお読み頂きまして、ありがとうございます![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heart.gif)
感謝![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_en4.gif)
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二葉鍼灸療院 田中良和
西洋医学を否定することはありません。かなり進行したものに関しては必ず西洋医学的処置が必要となります。それに検査技術の進歩により早期にガンを発見できるようになり、そのおかげで助かる人もいることは確かです。
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しかし、本来大切なのは、「なぜ癌になったのか」「原因はなんなのか」「生活習慣はどうだったか」「自分の心の状態はどうであったか」「過度のストレスを感じていなかったか」など、その人自身の人生史がガンを治癒に向かわせる重要なポイントであろうと思います。その部分の改善なくして、ガンは改善、自然退縮もしないことでしょう。もしガン自体が小さくなったとしても再発、転移する可能性も高くなるんではないでしょうか。
ガンが見つかった場合は、適切な処置を行い、その後は、自分の生活習慣や心の在り方などを改め、体に優しい生活にしていくことが、ガンからのメッセージでもあると感じます。
≪ガンの原因にストレスがあることが科学的に証明されなくても、ガンとストレスの間に密接な関係があるという事実があれば、それはきわめて重要な意味をもつことになります。この事実によって、ガンの予防や再発防止のために基本的な生活様式を変更する必要性が明確になり、さらには治療効果の向上にも繋がっていくのではないかと私は思っています。
ガンの原因究明は科学的な側面からよりも、むしろ個人の体験の中から行うほうが有効であり、治療の方法が見つかる可能性もそのあたりに潜んでいるのではないかと考えています。
ガンを物質とみなすのが西洋医学です。確かに、ガンは物質と捉える方が、医者にとっても患者さんにとっても都合がよいのです。医者はガン細胞についてだけ話をし、医者と患者さんが協力して撲滅することを目的とするわけですから、話が明快で取り組みやすいでしょう。
しかし、今のところ、科学だけでガンを撲滅することは不可能と言えます。進行ガンにおいては、一時的にガン細胞を減らすことはできても、完全に消滅させることはできません。治療が効果的で、ガンが消失したという症例は、科学の領域を超えた何かが働いて治癒をもたらしたものと考えざるを得ません。もちろん、ガンと診断するまでの段階は科学的手法で十分です。十分どころか、診断においてこそ科学の力が発揮され、頼りになります。
ところが、治癒する過程は、科学の領域を超えた非科学的(あるいは超科学的)な世界ではないでしょうか。それを個人差というより、いろいろな要素を含んだ患者さんの個人差であり、患者さんの個人差が治癒過程をも左右すると思います。西洋医学ではこのことは扱いません。医学のデータは個人の意識や感情といったものを一切排除した、すべての人に共通する横並びのものでなければならないからです。科学的根拠に基づいた医学とは、人間を物質とみなしたデータ至上主義の医学なのです。
今の医療は、EBM(Evidence Based Medicineの略=科学的根拠に基づいた医学、と訳されています)を基にして、ガイドラインに沿って行こうと目指しています。すべての医者はこの線で医療に取り組んでいるわけで、私自身もその中の一人ですが、本当のところ、この現状は怖いことだと思います。今の医療の世界では、私たち人間は理性も感情も関係ない共通した物質として扱われているのですから。
私は、患者さんの生き方の中に、ガンの本当の原因となる重要なものがあるのではないかと考えて、ガン患者さんの心の中ののぞき見るような質問をしてきましたが、長年の経験から、ガンが治ったという現象を起こすのは、患者側の要素がもっとも大きいと考えたのです。今では、どんな治療にしろ、治療を受けるだけでは、ガンとりわけ進行ガンは治らないとさえ断言することができます。
医学による治療を受けるにしても、治療が終わってから、患者さんが自分自身で改めなければならないことがあります。ガンが生活習慣病と言われるのは、患者さんが自分の生活を改めなければならない病気だということなのです。生活習慣を変えることによって、再発も防ぐこともできると私は考えています。≫
『ガンをつくる心 治す心』 土橋重隆 著
土橋先生は、外科医であり、日本消化器内視鏡学会認定医です。2000例以上の食道静脈瘤の内視鏡的治療や腹腔鏡下胆嚢摘出術など多くを手がけ、その道のスペシャリストです。患者さんを治すために積極的に新しい治療方法を取り入れ、磨いてきた先生が、西洋医学的治療を突き詰めれば詰めるほど、そこに限界があることを実感し、糖尿病、高血圧、ガンなど病院では治せない慢性病が増加し、病院へ来る患者さんの数も増加していることに疑問を持ち、「なぜ、人間は、病気になるのか?」という根本をテーマにして現在にいたるそうです。その後、帯津三敬病院にて終末期医療を体験され様々な刺激や発見があったことがこの書籍に書かれています。
鍼灸学会も現在EBMに基づいてということを大きなテーマに掲げています。これは私たち東洋医学を行うものにとって一つの要素として大切なことではあると思います。しかし、上記にもあるように、人は一人一人違うんだ、病を診るのではなく患者さんを診るんだという東洋哲学的思考を忘れてはいけないと思います。東洋医学の本来の長所をさらに発展させるためのEBMであればよいのです。
話はガンに戻りますが、当院にも西洋医学的治療を受けたガン患者様が再発予防に人数は多くないもののご来院されています。鍼灸治療がガンを消失させる!なんてことは現在の私の力量では言うことができません。しかし、鍼灸治療が「ガンにならないための体づくり」のために活用できたり、「手術、抗がん剤や放射線の副作用の改善」や「ガンの再発予防」には適していると思います。
鍼灸治療は、それ自体がガンをはじめ病を治すのではなく、私たちの治療はあくまでも、体が治そうとするきっかけの刺激を与えているに過ぎません。私たちが治すのではなく、患者様の体が心が正常にしようと働くのです。そう考えると病治癒の主役は患者様自身なのです。
身体への施術はもちろん、ガンの患者様は、恐怖、怒り、不安、憂慮など様々な精神的ストレスを抱えています。「ガン」と聞くとイコール「死」に直結させたり、「常に進行するもの」と思ってしまいます。そこに消極的思考に陥ってしまう原因があります。また、ガンを物質ととらえてしまえば、この精神的部分(心)はまったく関係なくなりますが、人の体は心が大きく支配しています。その心の在りようで体はどうにでも変化すると言っても過言ではありません。体が辛いことははたいへんですが、自分の心は自分でコントロールできます。病にコントロールされることはありません。常に希望、喜び、感謝、笑顔、思いやり、優しさ、そのような積極的思考や行動をしていれば、自分の心は常に体を正常な方向へ向かわせるべく働くでしょう。そのようなことを診療中あるいは診療後に患者様とお話できるのも鍼灸治療院のいいところだとも思います。
西洋医学と東洋医学(鍼灸)の長所を生かし、患者様のその時々の状態、状況、環境により上手に東西両医療を活用していけば、患者様、国民にとっては「ガンにならない体づくり」「再発しない体づくり」が実践でき、健康で豊かな生活になっていくのではないかと思います。
病気を治す主役はあくまでもご自身であり、適切な身体的処置と生活習慣の改善、心の積極的な在り方、これだけ揃えば”鬼に金棒”もう怖いものはないでしょう
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二葉鍼灸療院 田中良和