第2話、はじまり~はじまり~
『妊活と鍼灸~水分摂取・・・カフェイン、アルコールなどの摂取は?!1~』 の続きです。
実は私もコーヒーが大好きです。ほぼ毎日、飲んでいます。
美味しいコーヒーや紅茶って、いい香りがしますし、香りをかいでいるだけで心が落ち着いてきます
ちなみにお酒も大好きです・・・毎日は飲んでいませんけど
では、妊娠を望み妊活をされている、また妊娠期にある皆様はどう考えるとよいのでしょうか。
それを『妊娠しやすい食生活』という著書の中からご紹介いたします。
第1話でも書かせていただきましたが、アメリカでの調査であることと、この書籍のデータの元である「看護師健康調査」や各研究の数値を直接把握しておりませんので、だいたいの参考にしていただければ有り難く思います。
コーヒーの影響
コーヒーのプラス面
・ブラックコーヒーならカロリーは0に近い。
・抗酸化物質など健康に有用な物質も多く含む。
・長期にわたる調査では、コーヒーを飲む人は2型糖尿病や胆石、腎臓結石、大腸がんにかかりにくいという報告あり。
コーヒーのマイナス面
・カフェインは常習性あり。
・コーヒーに加える砂糖やミルク、ホイップクリーム、キャラメルなどの影響がある。
「看護師健康調査」によると
・おおよそ半数がコーヒーを毎日飲用する習慣があった。
・コーヒー飲用者とそうでない人の妊娠率に変わりなかった。
・排卵障害や子宮内膜症、卵管閉塞といった不妊の原因とコーヒー飲用者との関連を調査しても、どの項目とも関連性は見いだせなかった。
・一日2~3杯であれば、通常のコーヒーでもカフェインフリーのコーヒーでも結果は変わりなかった。
※それ以上の量を飲用するものがほとんどいなかった。
・ここで言えること;一日2~3杯のコーヒーであれば妊娠に悪影響はないことは示された。
妊娠してからのコーヒーの飲用は?
・通常の量であれば早産や出生異常。低体重などを起こすことはないとの報告がある。
・カフェインと流産については多くの研究で関連があると結論づけられている。
・調査の設定によって、結果にブレが出る可能性があることは頭に入れておく。
・不安がある場合は控えるようにしよう。
・ママが飲んだり、食べたりしたものが胎児のエネルギーになりますから。
紅茶はどうでしょう
紅茶について
・紅茶は世界でもっとも多く飲まれている飲料。
・栄養素も多岐にわたり、腎臓結石、胆石、心臓疾患、脳卒中、ある種のがん(胃がん)の予防に繋がるとされているが、証明されるにはもう少し時間がかかる。
「看護師健康調査」では
・紅茶はコーヒーに次いで多く飲用。
・その中で4分の1の調査参加者が毎日1~2杯の紅茶を飲用。
・妊娠率と紅茶の飲用はとは関係がないとの調査結果。
長期にわたる複数の調査研究では
・紅茶は妊娠に影響しないとの報告もあれば、妊娠率を下げると結論づけている調査もある。
・カリフォルニアの保健維持組織(健康保険組合の一つ)の大規模調査・研究によれば、妊娠率に関して、紅茶を一日1杯飲むことで、飲まない女性に比べて妊娠率が倍になるという報告もある。
・紅茶を楽しむことでリラックスできるなら、常識の範囲内の飲用は問題はない。
・不安がある場合は控えるようにしよう。
カフェイン含有量の比較(食品成分表等の資料参照)
浸出液100mlあたりの含有量
コーヒー 60mg コーヒー粉末10gを熱湯150mlで淹れた場合
紅 茶 30mg 茶5gを熱湯360mlで1分半~4分浸出した場合
インスタントコーヒー 57mg インスタントコーヒー2gを熱湯140mlで淹れた場合
玉 露 160mg 茶葉10gを60℃の湯60mlで2分半浸出した場合
煎 茶 20mg 茶葉10gを90℃の湯430mlで1分浸出した場合
ウーロン茶 20mg 茶葉15gを90℃の湯650mlで30秒浸出した場合
番 茶 10mg 茶葉15gを90℃の湯650mlで30秒浸出した場合
ほうじ茶 20mg 茶葉15gを90℃の湯650mlで30秒浸出した場合
玄米茶 10mg 茶葉15gを90℃の湯650mlで30秒浸出した場合
麦 茶 0mg 茶葉50g、湯1500mlを沸騰後に5分放置
コーラ 20mg以上
エナジードリンク 32~300mg 製品によって含有量が異なる
炭酸飲料
「看護師健康調査」では
・一日2杯以上、カフェインを添加された炭酸飲料を飲んでいた女性は、同様の飲み物を1週間に1度しか飲まない女性に比べ、排卵障害による不妊のリスクが50%も高かった。
・でも炭酸飲料でカフェイン添加飲料は1種類であり、そのカフェイン含有量はコーヒーより低かった。
・カフェインフリーの炭酸飲料の調査でも妊娠への影響が見られた。
・カフェイン要素を取り除き統計学的に計算したところ、炭酸飲料の摂取と不妊の関連性がより強くなった。
・不妊に繋がる原因は飲料に含まれる糖分とカロリーであることが推測された。
・栄養素を含まない糖分・カロリー摂取は血糖値とインスリン値を上昇(交感神経緊張状態となる)
・長期的には肥満につながり、妊娠しにくくさせるだろう。
・どうしても炭酸飲料が飲みたい場合は、炭酸水に果物を搾って飲用するといい。
アルコールの摂取はどうでしょう?!
前提として
・飲み過ぎは月経サイクルを狂わせ、排卵を止め、正常な受精と受精卵の着床を阻害し、流産を引き起こし、早産のリスクを高める。
いくつかの報告
・一日1杯のアルコールで影響があるのかはハッキリした証拠はない。
・IVF(体外受精)の治療周期の前期にアルコール摂取していた女性は採卵数が少なく、妊娠率が低いという報告あり。
・30歳以下の女性には少量のアルコール摂取は妊娠への影響はみられないが、31歳以上の女性では妊娠の障害になるとの報告あり。
・少量のアルコールをとっていた女性は摂らない女性に比較し、早期に妊娠にいたったと報告(オランダの調査)。
・ワインや蒸留酒を飲む女性より、ワインだけ飲む女性のほうが妊娠の確率が高くなる報告(オランダの調査)。
・専門家の報告でも意見が分かれる。
少量のアルコールとは
・CDC(米国疾病対策予防センター)が定める量
ビール;約340mmℓ ワイン;約148mmℓ 80度の蒸留酒;約43mmℓ
「看護師健康調査」では
・アルコール摂取量で5つのグループにわけて調査。
・排卵障害の不妊症リスクは、アルコールを全く摂取しない女性より、一日1回摂取する女性の方が低いという結果だった。
・子宮内膜症や卵管閉塞などの他の不妊症リスクについても同様な結果。
・アルコールの種類は試験結果に影響を及ぼさなかった。
・一日1杯程度のワイン、ビール、蒸留酒は妊娠に影響を及ぼさないと考える(日本酒はどうなんだろう~😁)。
私の考え
・結論は出ないが、できるだけアルコールは控えた方が良いと考える。
・日本人は、アルコール分解する酵素の少ない人も多い。
妊娠後の影響
・母体内のアルコール濃度が高いということは胎児のアルコール濃度も高くなる。
・小さい胎児はゆっくりとアルコールを処理するため影響される。
・可能性として胎児性アルコール症候群となり、出生後に影響を及ぼすこともある。
・アルコールについては不確実要素が多いため、妊娠を望むあいだはアルコールを断つほうがいい。
男性への影響(ちょっとだけ😁)
カフェインやアルコールも女性と同様、男性の性機能にも影響します。
カフェイン
・試験管内での精子にカフェインを添加すると運動性が改善されることが分かっている。
・精巣における精子の発達や熟成に関与しえいると考えられている。
・カフェインが男性性機能に与える影響はすくないと推測。
アルコール
・過度の飲酒はテストステロンの値を下げ、精巣は萎縮し、勃起したり、勃起を維持するのが困難になり、精子の製造スピードが遅延。
・少量のアルコールについては女性同様議論が分かれる。
結 論
・男性も同様に、妊娠がゴールならカフェインやアルコール摂取をひかえめに。
・小さなリスクでも避けるのであれば、カフェインやアルコール摂取をひかえる。
妊娠を望む皆様、妊娠期の皆様の水分摂取についてみてきました。
結論は難しいですが、自分の直感を信じて判断いただければ良いかと思います。
その際、この記事をお役立てていただけますと嬉しく思います。
妊娠しやすい身体づくりは、ご夫婦それぞれ生活環境や社会を取り巻く環境、身体の状態もまちまちです。
ご夫婦の目標に向かって、ストレスのない選択肢をしてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございます
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