二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

気候変動と社会情勢から「今」考えること…①

2011年02月04日 | 社会
金沢は10年ぶりの積雪に見舞われました。1月中はほぼ雪が舞っている天候でした。日本海側、山間部もそうですが今年は久しぶりの大雪です。
一方、関東地方では35日も連続して雨がなく、乾燥しきっており、保湿製品の売り上げが好調のようです。まあ、それはいいですかね。
鹿児島県と宮崎県にまたがる霧島連山の新燃岳では、爆発的噴火が続き、火山灰が降り周辺の住民の方々は不安な日々を送られています。農業やその他の職業にも大きな打撃だろうと思います。噴火により影響のある皆さまが早く普通の生活ができることを祈っております。

このように、今年に入ってから日本だけを見ても大きな気候変動が起きています。

世界を見るとどうでしょうか

オーストラリアでは、ニュースなどでも大きく報じられましたクイーンズランド州を中心にした洪水がありました。この洪水は日本の面積の3.7倍もの広大な範囲が被害を受けたようです。日本を4個分ですから、「あ~洪水かだいへんだな~」という日本人が考える規模の洪水ではありません。ブラジルの洪水でもリオデジャネイロ周辺で800人以上の人が命を落としました。まだ発見されていない人もおり、亡くなられた人たちは1000人以上にのぼると言われています。スリランカでも100万人が洪水のため避難を余儀なくされているようです。

昨年はロシアや欧州での熱波、日本の夏も暑かったですよね。また、昨年の12月にはイギリス、フランス、スイスなど欧州で100年ぶりの寒波があり空港閉鎖になったニュースは記憶に新しいところです。ニューヨークも60年ぶりの大雪に見舞われました。

これは対岸の火事ではありません。今は「世界はみな兄弟」という言葉が的を得ているように、お互いが強い影響と関係を持ってすべてが動いています。

日本人が真っ先に考えなければいけないのは、食糧問題です。中には政府が発表しているほど自給率は問題ないと言われる人がいますが、現在の日本の食生活を維持するためには世界の人たちの協力がないと現実に不可能なのは、誰が見ても明らかだと感じます。

最近、食糧危機の問題がメディアで少しずつ出てくるようになりました。実際、主要穀物である小麦、トウモロコシ、大豆の値段は急上昇しています。先ほど出てきたオーストラリアのクイーンズランド州は小麦の大穀倉地帯だそうですが半分以上が水浸しだそうです。
コーヒー豆なども植樹して5年経たないと収穫ができないようですから、ブラジルに備蓄分があるとしても、そうたやすく増産はできないそうです。春には日本でもコーヒー各社が値上げを予定しています。ガーゼや脱脂綿の原料である綿花も値上がりが止まらないようです。

食物ではありませんが、石油の値段も上がってます。カリブ海での海底油田の重油流出事故からなかなか石油や灯油の値段が下がりませんね。それに、中東やアフリカなど産油国の社会情勢が緊迫したものになり、さらに市場が反応しているため上がり続けているようです。難しいことは分かりませんが…

さらに地下資源をみると、レアメタルやレアアースなどの非鉄製品の値段が上がってきていました。さっきも出てきたクイーンズランド州は、鉄鋼をつくる際(純度の高い強固な鉄)に必要不可欠な原料炭(コークスの材料)の世界生産で50%を占めている場所でもあります。ですから様々な工業製品にこれから影響が出ることも危ぶまれています。

また、農業に限らず、酪農、何事もそうですが真水が必要になります。日本でも中国が有り余る資金を利用して日本の森林を買っているように、世界で水を巡る争奪戦が繰り広げられています。そうです世界は水不足の状態です。アメリカでは地下水の枯渇が懸念されています。
アラル海やインダス川、ヨルダン川、ナイル川、チグリス・ユーフラテス川流域は五代水紛争地域と言われています。その他の世界各地域で水を巡る争いは絶えません。

国連食糧農業機関(FAO)のジャック・ディエフ事務局長は、
「世界は新たな食料危機に近づいている。世界中で農業に投資する必要がある。今後世界で70%増産しなければいけない」と話しています。
また、「もし、農業投資を増やさなければ、食料価格高騰が数年にわたり続き、各国で政情不安を招くことになる」とも言及しています。

実際、各種食料の輸出価格をもとに算出するFAO世界食料価格指数(2002-2004年=100)は昨年12月で214ポイントに到達し、2008年夏に狂乱した異常値の213ポイントを超えました。本日(2011年2月4日)のインターネットニュースによれば、3日のFAO発表の今年1月の世界食料価格指数は230.7ポイントと史上最高値を更新し、7ヶ月連続で上昇中とのことです。

日本では、そんなことまだ実感できないですよね。コンビニに行けば何でも買えるし、ちょっとお腹がすけばお寿司もあれば牛丼もあり、洋食も食べることができるのですから。

お腹が満足できるくらい食べることができれば、少しくらい政治家や官僚が悪いことをしても苦情や不満を言うだけで、あとは関係なしですよね。これがもし食糧を中心とした日常必需品が高騰して日々生活が苦しく、娯楽も何もあったもんじゃない生活になったらどうでしょうか。日本では忍耐強い精神文化が受け継がれているとしても、その期間が長期に及び、政治や行政が不正や国民のことを考えない行動をとっていたとしたら…どうなるでしょうか。

その辺り、長くなりましたので、パート②で経済や社会のことを書き、その中で自分にできることは何か書きたいと思います。

二葉鍼灸療院 田中良和

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