「口語短歌・水曜サロンの会」(その2) ― 皆様の投稿を歓迎します ―
「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている
皆様の詠まれた短歌を掲載し、その作品の鑑賞を行うコーナーです。
短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、
自由に短歌を投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」目指したいと
思っています。皆様の投稿を歓迎します。
「白花曼殊沙華」
【運営にあたって】
(1) 投稿期間は毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
(2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
(3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
(4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
(5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を掲載します。
(6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
「酔芙蓉 一重」
「ブログ友の投稿歌 交流コーナー」
☆哀しみはわれのブログの記事読みて娘の寄越す「書くな」のメール
☆哀しみは家族がわれの若嫁のころの哀しみ理解せぬとき
☆哀しみは月に一度の結社誌の校正コロナで行けなくなるとき
びこさん
【解説】
大手の短歌結社に所属され「文語旧仮名遣い」の短歌を、専門に詠まれる
びこさんの「口語新仮名遣い」への挑戦の短歌です。幕末の歌人が始めたと
言われる「独樂吟」の様式にのっとり詠まれた短歌です。
びこさんは「哀しみは」で始まる短歌を、「独哀吟」とも命名しています。
☆浅間山 たなびく雲が 綿景色 晴れ渡る空 秋の羊雲
☆脇役の ジャックネッタ 美人顔 シェイクスピアは 薔薇をも作る
浅間山明鏡止水(kencyan)さん
【解説】
秋空の下、浅間山・山頂たなびく噴煙と、羊雲を「ロマンティックに」
詠んだと作者は語っています。その雰囲気はよく表現されていると思います。
シェイクスピアの「恋の骨折り損」の脇役の娘さんに、ちなんで命名された
薔薇「ジャックネッタ」。その花に寄せて詠まれた短歌でもあります。
「シェイクスピアは 薔薇をも作る」が、この短歌の面白さを支えています。
☆ゆらゆらと 風に吹かれて 百日紅 育てて見入る 母の横顔
yokiさん
【解説】
百日紅の木を育てながら、お母様はいつも嬉しそうに、その木を
眺めていたとのこと。お母様に寄せたYokiさんの思慕が滲む歌でもあります。
☆ありがとう しあわせと言った 母の手を 握り落涙 最後のダンス
あんりさん
【解説】
先月逝去されたお母様の大好きだった、越路吹雪の「ラストダンスは私に」の曲。
お母様に届けたいとの思いから、生まれて初めて詠まれた短歌とのことです。
葬送の際に流された曲によせて詠まれた、深い思いが滲む短歌です。
詠まれた短歌を少し整理してみました。ご参考になれば嬉しいです。
【ご参考】 ★母の手を握り締めつつ涙する 「ラストダンス」は葬送の曲
☆今年また中止になった秋祭り打ち上げもなく一人酒飲む
☆温泉の只今閉鎖の看板にあきらめ顔で帰る侘しさ
Oraiさん
【解説】
写真と俳句を専門とされ、かつ堪能なOraiさんの短歌への挑戦、
第二弾です。「一人酒飲む」に寂しさと無念さがにじみます。
「一人酒酌む」等の表現もありかと思います。
☆哀しみは 詠む術(すべ)知らず才がない!皆の投稿 楽しみですよ
☆ウクレレの 言い訳空し秋の夜 それでも我は 前を向くのみ
すずさん
【解説】
ウクレレ演奏の説明の過程で、つぶやきから生まれた短歌。
この「つぶやきが歌となる」ことは、短歌の千年を超える歴史の中でも、
和泉式部の「なお夕暮れはものぞ悲しき」をはじめ、多くの歌人に
よって詠まれてきた経緯があります。
「それでも我は 前を向くのみ」に、前向きな決意も覗き素敵な短歌に
なっていると思います。
☆ネットから口語短歌の波に乗り心の丈を素直に詠う
リコさん
【解説】
リコさんは伝統ある短歌結社に所属され、通常は「文語旧仮名遣い」で短歌を
詠まれておりますが、このサロンに参加して頂きました。
私も歌人の方が「口語新仮名遣い」に挑戦することは意義のある試みと思います。
記紀万葉の時代から、大和言葉も多くの変遷を重ねてきましたが、挑戦なくして
進化は無いと思いますので…、リコさんの挑戦を歓迎します。
「心の丈を素直に詠う」は、私たちの目指す短歌の最終形と思っています。
☆カサカサと 風に追われて 晩夏行く ハラリと舞った 落ち葉食む吾子(クロ)
☆燃える空 赤く映りし 今朝の峰 やがて晴れるか そよぐコスモス
クロママさん
【解説】
読む方に、いずれも良く分かる短歌と思います。なお、短歌は主題を一つに
絞ることで「主張」を、より明確に伝えることが出来ると考えます。二首目を
「朝焼けの峰」を主題に、少し整理してみました。ご参考になれば幸いです。
【ご参考】 ★朝焼けを 映して燃える 今朝の峰 晴れる予感に 心華やぐ
☆星を抱く 銀河の胸は果てしなく 晩夏の夜空 さらに広げて
ポエット・M
【解説】
晩夏と共に、星空が澄み渡って見える夜。銀河にいだかれる広大な星々の
煌めきの共演を詠んでみました。
「ハイビスカス」
嵯峨哀花 著 「五行詩」「痛みの変奏曲」より転載
1.哀しみよ今日は(3)
哀しみは
雪降る道の
彼方へと
去り行く君の
長き黒髪
哀しみは
夕べ鏡に
頬紅を
落とす乙女の
心のかげり
哀しみは
麓にて鳴く
山の鳩の
声さえかすか
嵯峨に咲く花
哀しみは
かの日かの時
かの君の
手より賜いし
貝殻(かい)の潮騒
哀しみは
この人生を
ただ影の
夢まぼろしと
知りたる心
「小紫式部」
「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている
皆様の詠まれた短歌を掲載し、その作品の鑑賞を行うコーナーです。
短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、
自由に短歌を投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」目指したいと
思っています。皆様の投稿を歓迎します。
「白花曼殊沙華」
【運営にあたって】
(1) 投稿期間は毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
(2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
(3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
(4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
(5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を掲載します。
(6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
「酔芙蓉 一重」
「ブログ友の投稿歌 交流コーナー」
☆哀しみはわれのブログの記事読みて娘の寄越す「書くな」のメール
☆哀しみは家族がわれの若嫁のころの哀しみ理解せぬとき
☆哀しみは月に一度の結社誌の校正コロナで行けなくなるとき
びこさん
【解説】
大手の短歌結社に所属され「文語旧仮名遣い」の短歌を、専門に詠まれる
びこさんの「口語新仮名遣い」への挑戦の短歌です。幕末の歌人が始めたと
言われる「独樂吟」の様式にのっとり詠まれた短歌です。
びこさんは「哀しみは」で始まる短歌を、「独哀吟」とも命名しています。
☆浅間山 たなびく雲が 綿景色 晴れ渡る空 秋の羊雲
☆脇役の ジャックネッタ 美人顔 シェイクスピアは 薔薇をも作る
浅間山明鏡止水(kencyan)さん
【解説】
秋空の下、浅間山・山頂たなびく噴煙と、羊雲を「ロマンティックに」
詠んだと作者は語っています。その雰囲気はよく表現されていると思います。
シェイクスピアの「恋の骨折り損」の脇役の娘さんに、ちなんで命名された
薔薇「ジャックネッタ」。その花に寄せて詠まれた短歌でもあります。
「シェイクスピアは 薔薇をも作る」が、この短歌の面白さを支えています。
☆ゆらゆらと 風に吹かれて 百日紅 育てて見入る 母の横顔
yokiさん
【解説】
百日紅の木を育てながら、お母様はいつも嬉しそうに、その木を
眺めていたとのこと。お母様に寄せたYokiさんの思慕が滲む歌でもあります。
☆ありがとう しあわせと言った 母の手を 握り落涙 最後のダンス
あんりさん
【解説】
先月逝去されたお母様の大好きだった、越路吹雪の「ラストダンスは私に」の曲。
お母様に届けたいとの思いから、生まれて初めて詠まれた短歌とのことです。
葬送の際に流された曲によせて詠まれた、深い思いが滲む短歌です。
詠まれた短歌を少し整理してみました。ご参考になれば嬉しいです。
【ご参考】 ★母の手を握り締めつつ涙する 「ラストダンス」は葬送の曲
☆今年また中止になった秋祭り打ち上げもなく一人酒飲む
☆温泉の只今閉鎖の看板にあきらめ顔で帰る侘しさ
Oraiさん
【解説】
写真と俳句を専門とされ、かつ堪能なOraiさんの短歌への挑戦、
第二弾です。「一人酒飲む」に寂しさと無念さがにじみます。
「一人酒酌む」等の表現もありかと思います。
☆哀しみは 詠む術(すべ)知らず才がない!皆の投稿 楽しみですよ
☆ウクレレの 言い訳空し秋の夜 それでも我は 前を向くのみ
すずさん
【解説】
ウクレレ演奏の説明の過程で、つぶやきから生まれた短歌。
この「つぶやきが歌となる」ことは、短歌の千年を超える歴史の中でも、
和泉式部の「なお夕暮れはものぞ悲しき」をはじめ、多くの歌人に
よって詠まれてきた経緯があります。
「それでも我は 前を向くのみ」に、前向きな決意も覗き素敵な短歌に
なっていると思います。
☆ネットから口語短歌の波に乗り心の丈を素直に詠う
リコさん
【解説】
リコさんは伝統ある短歌結社に所属され、通常は「文語旧仮名遣い」で短歌を
詠まれておりますが、このサロンに参加して頂きました。
私も歌人の方が「口語新仮名遣い」に挑戦することは意義のある試みと思います。
記紀万葉の時代から、大和言葉も多くの変遷を重ねてきましたが、挑戦なくして
進化は無いと思いますので…、リコさんの挑戦を歓迎します。
「心の丈を素直に詠う」は、私たちの目指す短歌の最終形と思っています。
☆カサカサと 風に追われて 晩夏行く ハラリと舞った 落ち葉食む吾子(クロ)
☆燃える空 赤く映りし 今朝の峰 やがて晴れるか そよぐコスモス
クロママさん
【解説】
読む方に、いずれも良く分かる短歌と思います。なお、短歌は主題を一つに
絞ることで「主張」を、より明確に伝えることが出来ると考えます。二首目を
「朝焼けの峰」を主題に、少し整理してみました。ご参考になれば幸いです。
【ご参考】 ★朝焼けを 映して燃える 今朝の峰 晴れる予感に 心華やぐ
☆星を抱く 銀河の胸は果てしなく 晩夏の夜空 さらに広げて
ポエット・M
【解説】
晩夏と共に、星空が澄み渡って見える夜。銀河にいだかれる広大な星々の
煌めきの共演を詠んでみました。
「ハイビスカス」
嵯峨哀花 著 「五行詩」「痛みの変奏曲」より転載
1.哀しみよ今日は(3)
哀しみは
雪降る道の
彼方へと
去り行く君の
長き黒髪
哀しみは
夕べ鏡に
頬紅を
落とす乙女の
心のかげり
哀しみは
麓にて鳴く
山の鳩の
声さえかすか
嵯峨に咲く花
哀しみは
かの日かの時
かの君の
手より賜いし
貝殻(かい)の潮騒
哀しみは
この人生を
ただ影の
夢まぼろしと
知りたる心
「小紫式部」