「五行詩」「痛みの変奏曲」鑑賞(1)
皆さまからの短歌の投稿も歓迎します。
毎週水曜日の定期掲載を目指します。
前回のブログで、嵯峨哀花氏 著 「痛みの変奏曲」の解説にかえて、拙文を載せさせて頂きました。その際、ブログ友Kenさんより、「痛みの変奏曲」の「五行詩」の中から順番に5首位ずつ掲載して鑑賞できる「コーナー」を作っては、とのご提案を頂きました。
このブログにお立ちより頂く皆さんの中には、短歌にあまり興味を持たない方もいらっしゃるとは思いますが、ブログ友からの積極的なご提案を頂きましたので、お応えしたいと思います。極力、解説や私見を交えず、自由に鑑賞して頂くことを前提に、著書からの転載を中心に掲載して参りたいと思います。
なお、今後このコーナーで皆さんから投稿頂いた口語短歌を、お互いに批評し合う場も、用意して参りたいと思っています。
短歌を初めて作る方も含めて、遠慮なくコメント欄に投稿頂ければ、皆さんで合評できるようにして参りたいと思います。
嵯峨哀花 著 「五行詩」「痛みの変奏曲」より転載
1.哀しみよ今日は(1)
哀しみは
青く切ない
大空に
浮いてただよう
赤い風船
哀しみは
荒れてさみしい
公園に
忘れさられた
詩人の帽子
哀しみは
詩人が夜の
夢に見る
月がこいでる
白いブランコ
哀しみは
独りぽつんと
父母の
留守に砂場で
遊ぶ少年
哀しみは
赤い服着て
お人形を
抱いて寝ている
少女の白夢
次号に続く