「口語短歌・水曜サロンの会」(その15) 短歌の投稿を歓迎します!!
「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている
皆様の詠まれた短歌を掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、
自由に短歌を投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと
思っています。皆様の投稿を歓迎します。
【運営にあたって】
本件は、「水曜サロン」も既に14回を重ね、皆様にもご理解されてきていることと
考えますので、末尾に記させて頂きます。

「咲き初める ヒマラヤ雪ノ下」
「ブログ友の投稿歌 交流コーナー」
「悲しみのラプソディ~椿山荘の思い出③」
☆起きてすぐ 朝の身支度 する時に 愛の抱擁 寂しさ漂う
☆駅送る タクシー車中 無言なり 愛の切なさ 別れの時に
☆ある朝に 別れのメール 切なくて 激しい眩暈 一人悲しむ
浅間山明鏡止水(knsw0805)さん
【解説】
『「想像の翼」に乗って思い切り冒険』された「椿山荘物語」は、今回の作品をもって終了とのことです。
後朝(きぬぎぬ)の後の「別れのメール」をもって、劇的なフィナーレとなったことは、読者として少し
残念ですが・・・。短歌の連作によって物語を紡ぐことは、古今から多くの方によって試みられてきました。
作者の歌物語も悲しい結末でしたが、余韻に満ちた素敵な物語だったと思っています。一首目を、
ラプソディのフィナーレに向けての前奏曲として、少し工夫してみましたが、いかがでしょうか。
【ご参考】
★ルージュひく 君に一夜の名残なく 朝の抱擁 なぜか寂しく
☆青空に 遮るもの無し 浅間山
見事冠雪 凛と佇む
☆木枯らしの 風に向かって 走るクロ
なびく耳毛に 枯葉がまわる
クロママさん
【解説】
最近の作者の短歌の進化には、眼を見張るものがあります。
愛犬クロちゃんに注ぐ確かな眼差しが、歌にも表れていると考えます。
「木枯らしの 風に」は、「風」の重複となりますので、少し整理してみましたが、
いかがでしょうか。
【ご参考】
★木枯らしに 向かって走る クロの背と
なびく耳毛を 枯葉も追うや
☆戦いに疲れた男たちゆっくり眠れ
ここは休息の場所
自閑(jikan314)さん
【短歌説明】自閑(jikan314)さんご自身の説明です。
YouTubeの映像と音楽から短歌を作っております。
題は、「YouTube短歌:男たちの休息(ロード・オブ・ザ・リング エンヤ)」で、
映画やエンヤの曲May It Beを知ってらっしゃる方も多いかと存じます。
私は英語が大の苦手で、この曲の歌詞も意味も知りませんが、そう言う風に
聞こえたと言う事で御容赦願います。
「男たち」で一旦切ろうかと悩み、今も迷っております。
映画の映像と音楽を下記URLに作っておりますので、御覧頂き、愚詠も併せて
笑覧頂ければ幸いです。
https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/c7afaaf7272df08d6f0273a5fdd90b9d
【投稿外コメント】
新古今和歌集を学んでおりますが、新古今調として体言止めが有り、昔2千首を
数え、古今集の1千百首と比較した事が有り、明らかに多くなっておりました。
又三句切れも多く、後の宗祇などの連歌師が新古今和歌集を学んでいました。
さらに句切れも多く、2か所、3か所と切れている和歌も有りました。
ピカソのコラージュに通じるものが有り、現代語訳に苦労しております。
【補足】ポエット・M
作者の短歌から、かつて、岩崎宏美さんが詠った「聖母たちのララバイ」の
歌詞「さあ、眠りなさい~・・・この都会(まち)は 戦場だから 男はみんな
傷を負った戦士」が、思い浮かびます。
また、エンヤの曲May It Beの中に、
"Darkness has come Believe and
you will find your way Mornie alantie"
「暗闇に包まれた時にも あなたの心は真実と共にありますよう」とありますが、
戦いに傷ついた男たちへのララバイであるとともに、人生の旅を続ける男たちへの、
祈りをうたっていると考えます。これは、作者の短歌のもつ喚起力の強さと考えます。
なお、「男たち」で一旦切ろうかとのことですが、このままの方が物語性があると考えます。
☆原稿のメール添付に失敗しファックス送るコンビニに行く
☆原稿を郵送でなくコンビニのファックス使うIT老人
リコさん
【作者 注】リコさん ご自身の注釈です。
月刊の短歌誌の編集のお手伝いをしています。
毎月3名の方に「自歌自注」の原稿の依頼をします。その中のお一人がパソコンで
原稿を添付出来なくてコンビニのファックスで原稿を送ってみえました。老齢の方が
郵送でなくセブンイレブンのファックスを使われたのが面白くて詠草しました。
【補足】ポエット・M
「月刊の短歌誌の編集」は、原稿依頼、原稿作成から印刷まで、待ったなしの
日程で行われるため、大変なご尽力と思います。いきおい郵送でなく、メールや
ファックスとなるでしょうが、それを懸命に使うお仲間のご努力に、温かな眼差しも
注がれる、作者の想いも垣間見れる短歌と思います。
「口語短歌」の題材としては意欲的な作品と考えます。

☆降り積もる冬将軍の贈り物 行く人の声励みになって
あんりママさん
【作者 注】あんりママさん ご自身の注釈です。
強風の後は、近くの樹木からの落ち葉が山のようになります。掃除をしていると、
通りを歩く人がみんな声をかけてくれてあたたかい気持ちになりました。
【解説】
降り積もる落ち葉の掃除は結構大変ですが、その際に行きかう人たちの励ましの
声もまた、嬉しいものです。そんな一齣を詠った短歌ですが、ほのぼのとした
光景が短歌から伺えます。
なお、「冬将軍の贈り物」が落ち葉であることを、解らせる工夫をしてみましたが、
いかがでしょうか。
【ご参考】
★積もる葉は冬将軍の贈り物 掃除の吾に励ましの声
☆精神薬飲んでゐたから無罪とふ判決無茶苦茶なれどよくある
☆殺された人は殺され損といふそんな判決この世にありて
☆泣き寝入りする遺族らの涙より医薬利権の威張るこの国
びこさん
【解説】
処方された薬の副作用は、人により現れ方が異なり、時には犯罪を誘発する
悲劇も少なからず生まれているのも事実ですね。
この悲劇の裏に、現代の医療と製薬会社の利権の闇も、垣間見える現実が
あります。その矛盾を鋭く突いた短歌と考えます。
「遺族らの涙」に寄り添う作者の想いに、学んで行きたいと思います。
☆寒空にひらひらと舞う雪の華地に触れ溶けて生を終わらん
☆儚さを残すことなく今を生き思いの丈を成す日々として
和輪(warincafe2010)さん
【作者解説】 和輪(warincafe2010)さんご自身の解説です。
こちらの詩は…突然飛び込んできたニュースをもとに生きるということと、命の儚さに思いを
めぐらし詩に詠みました。時も冬ということで…雪に例えて詩を作りました。命というものは…
本当に儚いものなのだ!と痛感致しました。
儚いからこそしっかりと今を生き、喜びを感じ、幸せを感じ、思い残すことなく散れる様な
日々をおくりたいと感じ、詠んでみました。
【補足】ポエット・M
突然飛び込んできたニュースとは、大阪市北新地のクリニックで起きた事件、あるいは、
神田沙也加さんの事件でしょうか。何れにしましてもあまりに痛ましい事件で言葉に
表現しきれません。改めて哀悼の誠をささげたいと思います。
厳しく、痛ましい事件ですが、作者らしい詠いぶりに感動しました。
☆月影を映し散りゆく もみじ葉よ 仕舞いの舞は かくも静かに
ポエット・M
【解説】
今年の12月19日はコールドムーンとも言われる満月でした。この月の光にもみじ葉が照らされて静かに
散っています。艶やかに燃えるように紅に染まったもみじ葉も、闇に散る様はまさに静寂そのもので、
まさに、すり足で「仕舞」を舞っているかに感じました。そんな様子を詠ってみました。

「五行詩」「痛みの変奏曲」鑑賞 (16)
4.戸隠山無情 (3)
戸隠の
蟻の戸渡り
渡るとき
ふいに誰かが
我れの名を呼ぶ
幻聴と
知りつつ我は
愚かにも
声にふり向く
蟻の戸渡り
ふりむけば
右も左も
絶壁の
蟻の戸渡り
ただ風ばかり
目をあげて
さても剣の
刃渡りを
登りゆかんと
鎖をつかむ
鎖場の
鎖をつかむ
己の手の
白さに浮かぶ
かすかな不安

【短歌入門・質問・提案コーナー】
この「水曜サロン」に集う皆様の直近のコメント等に記された、短歌を作るうえでのヒント、
さらに質問、諸々の疑問点等にいて、触れていきたいと思います。
皆様からのご提案、さらに素朴な疑問も含めて、コメント欄にお寄せいただければ幸いです。
なお、私の「質問への回答」は、あくまでも一つの「解」でありますので、他の回答、反論、
ご意見等もありましたら、このコーナーで大いに議論して参りましょう。
それが学びに繋がれば嬉しいです。
【ご参考】びこさんより寄せられ文章を掲載致します。
自由律短歌ですけれども、実は、私の所属しています短歌会の前主宰、永田和宏氏は
一時ものすごい破調の歌を作っておりました。それを見て、私の最初の師であった
「心の花」所属の先生が「最近の永田和宏氏の歌の破調はすごいわね」と申しておりました。
その頃、まだご存命だった奥様の河野裕子氏も破調の多い歌を詠まれておりました。
で、河野裕子氏に言わせれば、定型があるからこそ破調の短歌も許されると。ということで、
一時、私の所属する短歌結社「塔」は、破調の歌が闊歩しておりました。が、真中朋久氏、
この方も破調の多い選者先生ですが、は、選歌にあたっては、やはり定型に収まっている
歌のほうを選歌すると言っておりました。破調にするには破調にするだけの止むに止まれぬ
理由が要るということなのでしょう。私の最初の師であった先生の持論は短歌の定型には
不思議な力が宿っているというものでしたから、破調の歌は許せなかったようでした。
【補足】ポエット・M
「塔」短歌会の前主宰、永田和宏氏と、奥様の 故河野裕子氏のご活躍と、短歌界の発展に
果たされた功績には大なるものがあると考えています。このお二人は、破調の短歌のみならず
「口語自由律」の短歌へも、深い理解を示されていたと伺ったことが在ります。
なお、歌人 馬場あき子さんは「河野裕子は短歌の世界に口語を導入した歌人であり、
最後まで文語の美質を香らせながら口語で歌を詠んでいた」と評しています。
びこさんの記された「定型があるからこそ破調の短歌も許される」等の記述は
「水曜サロン」に集う、歌友たちの参考になると考え、掲載させて頂きました。

【運営にあたって】 注)文頭から移しました。
(1) 投稿期間は毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
注)投稿に当たっては、ご自身のブログのアドレス(url)も記入願います。
(2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
(3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
(4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
(5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
(6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
了
「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている
皆様の詠まれた短歌を掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、
自由に短歌を投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと
思っています。皆様の投稿を歓迎します。
【運営にあたって】
本件は、「水曜サロン」も既に14回を重ね、皆様にもご理解されてきていることと
考えますので、末尾に記させて頂きます。

「咲き初める ヒマラヤ雪ノ下」
「ブログ友の投稿歌 交流コーナー」
「悲しみのラプソディ~椿山荘の思い出③」
☆起きてすぐ 朝の身支度 する時に 愛の抱擁 寂しさ漂う
☆駅送る タクシー車中 無言なり 愛の切なさ 別れの時に
☆ある朝に 別れのメール 切なくて 激しい眩暈 一人悲しむ
浅間山明鏡止水(knsw0805)さん
【解説】
『「想像の翼」に乗って思い切り冒険』された「椿山荘物語」は、今回の作品をもって終了とのことです。
後朝(きぬぎぬ)の後の「別れのメール」をもって、劇的なフィナーレとなったことは、読者として少し
残念ですが・・・。短歌の連作によって物語を紡ぐことは、古今から多くの方によって試みられてきました。
作者の歌物語も悲しい結末でしたが、余韻に満ちた素敵な物語だったと思っています。一首目を、
ラプソディのフィナーレに向けての前奏曲として、少し工夫してみましたが、いかがでしょうか。
【ご参考】
★ルージュひく 君に一夜の名残なく 朝の抱擁 なぜか寂しく
☆青空に 遮るもの無し 浅間山
見事冠雪 凛と佇む
☆木枯らしの 風に向かって 走るクロ
なびく耳毛に 枯葉がまわる
クロママさん
【解説】
最近の作者の短歌の進化には、眼を見張るものがあります。
愛犬クロちゃんに注ぐ確かな眼差しが、歌にも表れていると考えます。
「木枯らしの 風に」は、「風」の重複となりますので、少し整理してみましたが、
いかがでしょうか。
【ご参考】
★木枯らしに 向かって走る クロの背と
なびく耳毛を 枯葉も追うや
☆戦いに疲れた男たちゆっくり眠れ
ここは休息の場所
自閑(jikan314)さん
【短歌説明】自閑(jikan314)さんご自身の説明です。
YouTubeの映像と音楽から短歌を作っております。
題は、「YouTube短歌:男たちの休息(ロード・オブ・ザ・リング エンヤ)」で、
映画やエンヤの曲May It Beを知ってらっしゃる方も多いかと存じます。
私は英語が大の苦手で、この曲の歌詞も意味も知りませんが、そう言う風に
聞こえたと言う事で御容赦願います。
「男たち」で一旦切ろうかと悩み、今も迷っております。
映画の映像と音楽を下記URLに作っておりますので、御覧頂き、愚詠も併せて
笑覧頂ければ幸いです。
https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/c7afaaf7272df08d6f0273a5fdd90b9d
【投稿外コメント】
新古今和歌集を学んでおりますが、新古今調として体言止めが有り、昔2千首を
数え、古今集の1千百首と比較した事が有り、明らかに多くなっておりました。
又三句切れも多く、後の宗祇などの連歌師が新古今和歌集を学んでいました。
さらに句切れも多く、2か所、3か所と切れている和歌も有りました。
ピカソのコラージュに通じるものが有り、現代語訳に苦労しております。
【補足】ポエット・M
作者の短歌から、かつて、岩崎宏美さんが詠った「聖母たちのララバイ」の
歌詞「さあ、眠りなさい~・・・この都会(まち)は 戦場だから 男はみんな
傷を負った戦士」が、思い浮かびます。
また、エンヤの曲May It Beの中に、
"Darkness has come Believe and
you will find your way Mornie alantie"
「暗闇に包まれた時にも あなたの心は真実と共にありますよう」とありますが、
戦いに傷ついた男たちへのララバイであるとともに、人生の旅を続ける男たちへの、
祈りをうたっていると考えます。これは、作者の短歌のもつ喚起力の強さと考えます。
なお、「男たち」で一旦切ろうかとのことですが、このままの方が物語性があると考えます。
☆原稿のメール添付に失敗しファックス送るコンビニに行く
☆原稿を郵送でなくコンビニのファックス使うIT老人
リコさん
【作者 注】リコさん ご自身の注釈です。
月刊の短歌誌の編集のお手伝いをしています。
毎月3名の方に「自歌自注」の原稿の依頼をします。その中のお一人がパソコンで
原稿を添付出来なくてコンビニのファックスで原稿を送ってみえました。老齢の方が
郵送でなくセブンイレブンのファックスを使われたのが面白くて詠草しました。
【補足】ポエット・M
「月刊の短歌誌の編集」は、原稿依頼、原稿作成から印刷まで、待ったなしの
日程で行われるため、大変なご尽力と思います。いきおい郵送でなく、メールや
ファックスとなるでしょうが、それを懸命に使うお仲間のご努力に、温かな眼差しも
注がれる、作者の想いも垣間見れる短歌と思います。
「口語短歌」の題材としては意欲的な作品と考えます。

☆降り積もる冬将軍の贈り物 行く人の声励みになって
あんりママさん
【作者 注】あんりママさん ご自身の注釈です。
強風の後は、近くの樹木からの落ち葉が山のようになります。掃除をしていると、
通りを歩く人がみんな声をかけてくれてあたたかい気持ちになりました。
【解説】
降り積もる落ち葉の掃除は結構大変ですが、その際に行きかう人たちの励ましの
声もまた、嬉しいものです。そんな一齣を詠った短歌ですが、ほのぼのとした
光景が短歌から伺えます。
なお、「冬将軍の贈り物」が落ち葉であることを、解らせる工夫をしてみましたが、
いかがでしょうか。
【ご参考】
★積もる葉は冬将軍の贈り物 掃除の吾に励ましの声
☆精神薬飲んでゐたから無罪とふ判決無茶苦茶なれどよくある
☆殺された人は殺され損といふそんな判決この世にありて
☆泣き寝入りする遺族らの涙より医薬利権の威張るこの国
びこさん
【解説】
処方された薬の副作用は、人により現れ方が異なり、時には犯罪を誘発する
悲劇も少なからず生まれているのも事実ですね。
この悲劇の裏に、現代の医療と製薬会社の利権の闇も、垣間見える現実が
あります。その矛盾を鋭く突いた短歌と考えます。
「遺族らの涙」に寄り添う作者の想いに、学んで行きたいと思います。
☆寒空にひらひらと舞う雪の華地に触れ溶けて生を終わらん
☆儚さを残すことなく今を生き思いの丈を成す日々として
和輪(warincafe2010)さん
【作者解説】 和輪(warincafe2010)さんご自身の解説です。
こちらの詩は…突然飛び込んできたニュースをもとに生きるということと、命の儚さに思いを
めぐらし詩に詠みました。時も冬ということで…雪に例えて詩を作りました。命というものは…
本当に儚いものなのだ!と痛感致しました。
儚いからこそしっかりと今を生き、喜びを感じ、幸せを感じ、思い残すことなく散れる様な
日々をおくりたいと感じ、詠んでみました。
【補足】ポエット・M
突然飛び込んできたニュースとは、大阪市北新地のクリニックで起きた事件、あるいは、
神田沙也加さんの事件でしょうか。何れにしましてもあまりに痛ましい事件で言葉に
表現しきれません。改めて哀悼の誠をささげたいと思います。
厳しく、痛ましい事件ですが、作者らしい詠いぶりに感動しました。
☆月影を映し散りゆく もみじ葉よ 仕舞いの舞は かくも静かに
ポエット・M
【解説】
今年の12月19日はコールドムーンとも言われる満月でした。この月の光にもみじ葉が照らされて静かに
散っています。艶やかに燃えるように紅に染まったもみじ葉も、闇に散る様はまさに静寂そのもので、
まさに、すり足で「仕舞」を舞っているかに感じました。そんな様子を詠ってみました。

「五行詩」「痛みの変奏曲」鑑賞 (16)
4.戸隠山無情 (3)
戸隠の
蟻の戸渡り
渡るとき
ふいに誰かが
我れの名を呼ぶ
幻聴と
知りつつ我は
愚かにも
声にふり向く
蟻の戸渡り
ふりむけば
右も左も
絶壁の
蟻の戸渡り
ただ風ばかり
目をあげて
さても剣の
刃渡りを
登りゆかんと
鎖をつかむ
鎖場の
鎖をつかむ
己の手の
白さに浮かぶ
かすかな不安

【短歌入門・質問・提案コーナー】
この「水曜サロン」に集う皆様の直近のコメント等に記された、短歌を作るうえでのヒント、
さらに質問、諸々の疑問点等にいて、触れていきたいと思います。
皆様からのご提案、さらに素朴な疑問も含めて、コメント欄にお寄せいただければ幸いです。
なお、私の「質問への回答」は、あくまでも一つの「解」でありますので、他の回答、反論、
ご意見等もありましたら、このコーナーで大いに議論して参りましょう。
それが学びに繋がれば嬉しいです。
【ご参考】びこさんより寄せられ文章を掲載致します。
自由律短歌ですけれども、実は、私の所属しています短歌会の前主宰、永田和宏氏は
一時ものすごい破調の歌を作っておりました。それを見て、私の最初の師であった
「心の花」所属の先生が「最近の永田和宏氏の歌の破調はすごいわね」と申しておりました。
その頃、まだご存命だった奥様の河野裕子氏も破調の多い歌を詠まれておりました。
で、河野裕子氏に言わせれば、定型があるからこそ破調の短歌も許されると。ということで、
一時、私の所属する短歌結社「塔」は、破調の歌が闊歩しておりました。が、真中朋久氏、
この方も破調の多い選者先生ですが、は、選歌にあたっては、やはり定型に収まっている
歌のほうを選歌すると言っておりました。破調にするには破調にするだけの止むに止まれぬ
理由が要るということなのでしょう。私の最初の師であった先生の持論は短歌の定型には
不思議な力が宿っているというものでしたから、破調の歌は許せなかったようでした。
【補足】ポエット・M
「塔」短歌会の前主宰、永田和宏氏と、奥様の 故河野裕子氏のご活躍と、短歌界の発展に
果たされた功績には大なるものがあると考えています。このお二人は、破調の短歌のみならず
「口語自由律」の短歌へも、深い理解を示されていたと伺ったことが在ります。
なお、歌人 馬場あき子さんは「河野裕子は短歌の世界に口語を導入した歌人であり、
最後まで文語の美質を香らせながら口語で歌を詠んでいた」と評しています。
びこさんの記された「定型があるからこそ破調の短歌も許される」等の記述は
「水曜サロン」に集う、歌友たちの参考になると考え、掲載させて頂きました。

【運営にあたって】 注)文頭から移しました。
(1) 投稿期間は毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
注)投稿に当たっては、ご自身のブログのアドレス(url)も記入願います。
(2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
(3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
(4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
(5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
(6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
了