第一部「口語短歌・水曜サロンの会」(その111) 短歌の投稿を歓迎します!!
☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
☆☆☆ 10月18日(水)以降、以下の通り第一部、第二部構成に区分して運営致し
ていますので、それぞれに詠歌、返歌を出詠願います。
第一部 「口語短歌・水曜サロンの会」:従来通り三首まで出詠願います。
第二部 「ネット短歌」 :返歌専用です。
「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の
詠まれた短歌を、毎週水曜日に掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に
短歌を投稿し鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見、ご提案等をお寄せ頂ければ幸いです。
「秋薔薇 湘南ファンタジー」
「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」
【詞書】23年11月13日から17日までの「世界文化紀行」短歌より3首選択しました。
註)歌川広重「江戸百景 する駕てふ(駿河町)」より
☆賑わいは富士がそびえる駿河町 越後屋商い現銀掛け値なし
註)チューリップファイナルコンサート「エジプトの風」より
☆織りなすは光と影の物語 熱い風の中スフィンクス笑う
註)日本の祭り「甲府えびす講祭り」より
☆えびす講赤飯炊いて内祝い 華々しくも花火打ち上げ
浅間山明鏡止水さん
【解説】
今回も、「世界文化紀行」短歌より3首を選定して頂きました。
「歌川広重・江戸百景」「チューリップファイナルコンサート」「甲府えびす講」
と、異なったテーマですが、テーマごとのポイントをしっかり把握され手堅く、
分かりやすい「紀行短歌」となっていると考えます。
特に、一首目の歌に触れてみたいと思います。
「越後屋」は、呉服店として「現金掛け値なし」の商法で当時の商慣習を覆す、
革新的経営を貫きました。掛け値なしというのは手数料はとらず、値引きなどを
しないで、正直に商いをすることを意味しました。
この歌は、歌川広重の絵から連想し、駿河町の賑わいや富士山の美しさを背景に、
越後屋の信用と誇りという商いの姿勢を端的詠い、味わいのある歌と考えます。
当時、長く続く商習慣を改めることは、多くの困難もあったことと思いますが、
越後屋の改革の裏には、その身代をかけた「意気」があったのではないかと
類推して詠ってみました。
これは史実ではなく、歌詠みの一人としての私の想像です。ご批判もあろうかと
思いますが、歴史の一齣へ想像で分け入る面白さに挑戦して詠って見ました。
【ご参考】
★富士を背に賑わい続く駿河町 意気の越後屋 正直商い
【詞書】相当、状態が良くなってきたのですが、まだ上を向く写真が撮れないので、
紅葉が治癒を待って散らないでいてくれればという希望の気持ちを込めて
詠ませて頂きました。
☆上を向く写真が撮れず紅葉の葉が治癒を待ち散らざりしかも
【詞書】植えてもいないサザンカが庭に咲き、年の瀬の庭の締めになりそうだと
思い詠ませて頂きました。
☆あら不思議植えてもしないサザンカが 年の瀬の庭白花(はくか)で締むる
西BOOさん
【解説】
一首目は、写真家としての切実な願いですね。一日も早い御回復をお祈り致します。
二首目は、白いサザンカが咲き始め庭の点景として、その存在感を増していますが、
その様子を「白花(はくか)で締むる」と表現し、歌の印象を深めています。
なお、この歌の良さは、「あら不思議」という句で始まることで、私たちの興味を
引きつけるところだと思います。また、「植えてもいない」という句で、サザンカ
が自分の庭に偶然咲いたことを強調していますが、鳥さんたちの粋な贈物かも知れ
ませんね。
サザンカは「困難に打ち克つ」「ひたむきさ」などの花言葉を持ちますが、寒い冬に
美しい花を咲かせるサザンカの姿に、自然の力や生命力を感じるということも暗に
伝える良い歌と感じます。
【詞書】寒い冬が来ても、動物たちは生きていきます。
☆まほろばの山冬めきて けものらは命抱(いだ)きて丸く眠れり
☆珈琲を啜る窓辺にふくふくと 転がるやうに寒雀二羽
☆暁光の狭庭に集ふ色鳥よ 我が家の米に恙(つつが)なくあれ
みっちっちさん
【解説】
夏の炎暑による「どんぐり」の不作も地球温暖化のひとつの現象でしょうが、
けものたちにとっては死活問題ですね。このため、熊たちの人里への出現が問題と
なっていますが、彼らも子育てもあり必死になっていることが分かります。
詞書のように、寒い冬が来ても「動物たちは生きていきます」ね。そんな想いを
込めた三首の歌は、何れも動物たちの命に寄り添う優しさを秘めた歌と鑑賞させて
頂きました。
一首目の歌は、冬の寒さに耐えるけものたちの姿が優しく表現されています。
なお、「まほろば」とは、「素晴らしい場所」「住みやすい場所」という意味の
古語で日本の国土や奈良県などを指すことがありますね。
この歌では、「まほろばの山」という句で、美しい自然につつまれて、けものたち
が体温を保つために身を寄せ合ったり、丸まったりして眠っている様子が表現
されています。
さらに、「命抱きて」という言葉には、けものたちの生命力や生きる意志を感じ
させる力強さがあり、そこに想いを寄せる作者の温かな眼差しが、感じられます。
冬の寒さと、けものたちの温かさという対比を表現し、歌を印象深いものに
しています。
【詞書】バスツアーで琵琶湖南の善水寺、鶏足寺、マキノのメセコイアの並木道を
めぐり、今年の秋を満喫してきました。
☆時雨うけ楓は艶めく葉を散らし 古寺の階(きざはし)朱く染めゆく
☆黄葉のメタセコイアの並木道 音立てて鳴る湖風強し
☆トンネルのメタセコイアを仰ぎ見る ゆれる狭間に冬の陽ひかる
夕庵さん
【解説】
バスツアーで琵琶湖南の善水寺、マキノのメセコイアの並木道をめぐり、秋を
満喫してこられたとのこと。三首の歌は満喫した「秋」が、詩情豊かに詠まれて
いて、その場に誘われる思いです。
一首目の歌は、時雨と楓の葉の美しさ、そして古寺の趣を巧みに表現しています。
「楓は」ではなく「時雨うけ楓は」と表現することで、時雨が楓の葉の艶めきを
より引き立てています。「古寺の階」は、楓の葉の散りゆく場所を特定しており、
歌に物語性を持たせています。さらに、「朱く染めゆく」は、楓の葉が散り落ちて
古刹の階を染めていく様子を、静謐かつ幻想的に表現し、時間の経過と変化も
感じさせています。
全体的に、言葉選びや表現が巧みで、情景が鮮やかに浮かび上がってきますし、
時雨と楓の葉の美しさ、そして古寺の趣を、簡潔ながらも印象深く表現している
点も秀逸です。
二首目、三首目に関連し、ブログを拝見させて頂きました。マキノピックランドの、
全長約2.4kmにわたる500本のメタセコイアのトンネルは圧巻ですね。圧倒され
ながらも「湖風強し」「冬の陽ひかる」の情景を詠みきる、詩人としての目の
確かさを感じました。
「染まり始めた モミジ」
【詞書】先週短歌結社の校正のために京都に出向きました折に詠みました3首です。
校正の始まる前に嵐山の紅葉を見に行きましたが、どういうわけか今年の
紅葉は色が鮮やかではありませんでした。校正が終わってから京都御苑の紅葉
も見に行きましたが、やはり例年のようではありませんでした。これは今年の
異常な暑さが影響したのかと思わせていただきました。その日の校正は評論文を
させていただいたのでしたが、なかなか面白いと思いながら読ませて頂いて
いると偶然隣席がその評論を書いた青年でした。
☆嵐山、京都御苑と行きしかどいづれの紅葉の色もくすみて
☆この夏の異常高温もみぢにも及びてをらむ色くすめるは
☆有望な青年歌人と知らぬままその評論の校正をしつ
suisenさん
【解説】
短歌結社の校正のために京都に出向かれたとのこと。このように日々献身的に
活動される方のご尽力で、結社の短歌誌の発行も滞りなく行われていくものと
思います。
一首目、二首目の歌は、今年の京都の紅葉を美しいと愛でるのみでなく異常気象
との関りも含めて詠んで頂きました。
特に、二首目に触れてみたいと思います。この歌は、気候変動による夏の暑さが、
秋の紅葉にも影響を与えているという現実を、哀愁と少しアイロニーを込めて
表現しています。もみぢは、秋の京都の季節感を象徴するものですが、その色が
「くすめる」と詠い、鮮やかさを失いくすんで見えることを、心を痛めつつ冷静に
表現しています。このように、この歌は自然の美しさや豊かさが、このままでは
失われてしまうのではとの、気候変動に対する警鐘を静かに鳴らしているとも
言えます。
三首目で詠われた青年歌人は、結社にとっても、短歌界にとっても希望の灯ですね。
大いに期待して参りましょう。
【詞書】YouTube短歌 歌姫
☆歌姫は早すぎた
ばどぢずでじどだ
ぱりっぱ ぱりっぱ
ブギとブルース
自閑さん
【短歌説明】自閑さんご自身の説明です。
たまたま、NHKの朝ドラの笠置シズ子の歌う「ラッパと娘」を見て驚愕しました。
この回は、若い人にも受け、バズっているとか。昭和14年の歌との事。
一方ライバルの淡谷のり子は、昭和11年「おしゃれ娘」を歌っています。
共に戦中は、敵性歌曲として弾圧されているそうです。
服部良一は、両歌姫に歌を提供しています。
笠置シズ子は、戦後の東京ブギ、淡谷のり子は、わかれのブルースで有名だが、
戦前にこんな最先端の歌を歌っていた事に驚きました。21世紀の今風。
【書き忘れ】自閑さんご自身の追記です。
主演の趣里さんはどんな人かと調べたら、水谷豊さんと伊藤蘭さんのお子さん
だとか。蛙の子は蛙ですね。以下URLに、三人の歌姫のYouTubeを貼り付けて
おりますので、お聴き戴ければ幸いです。
https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/6d4035006a5b325a1d18e443e688a201/?cid=25b98705961fd12dd260867ef1e7317b&st=0
【解説】
短歌説明にありましたように、NHKの朝ドラの笠置シズ子の歌う「ラッパと娘」
の曲は、若い方々はもとより、私たちが今聞いても、十分に新鮮な曲ですね。
当時でも、トランペットの哀調あふれる音色に、笠置シズ子の絶叫にも似た歌声が
絡み、戦前のジャズとは思えない斬新さですね。
また、この曲は、戦争に突き進む沈みがちとなる当時の日本の世相に活気と希望を
与え、笠置シズ子の歌声とともに多くの人々の心をとらえたものと考えます。
詠われている「ばどぢず でじどだ」は、ホットなスキャット、シャウトする
歌声で観客は魅了されたものと考えます。
しかし、昭和10年代と言う時代背景を考えますと、詠まれていますように
「早すぎた」感は否めません。しかし、当時の人々の鬱屈した心に響く素敵な
曲であったと思っています。良い歌、曲は時代を超えて人々の感動を誘い共感を
呼ぶものと、この歌から教えられました。
これからも、このような挑戦的な歌を詠まれることを、希望したいと思います。
【詞書】暖かい冬のようです。各地、モミジが本当に綺麗な季節、いつものクロとの
散歩でも真っ赤なモミジを見つけました。そして、先日行った軽井沢・雲場池が
なんて『キレイ!!』
☆赤々と 燃えるモミジに
抱き上げて
クロと見上げる 夕映えの空
☆雲場池 燃え立つモミジ
逆さ絵に 水鳥泳ぐ
夕映えの波
クロママさん
【解説】
軽井沢は雲場池、タリアセン(塩沢湖)等を始め紅葉の名所のオンパレード
ですね。中でも、雲場池は紅葉が池面に映り絵になる風景が随所に見られますね。
そんな風景を詠んだ二首の歌は、愛犬のクロちゃんとの微笑ましい姿も表現され
明るく、爽やかな歌になっています。
一首目の歌を、「もみじ」を主格にして詠んでみましたが、いかがでしょうか。
【ご参考】
★抱き上げて クロと見上げる 夕空に
くれない燃える もみじ葉のなみ
「ピラカンサの実」
【詞書】11月23日に、前代未聞、史上初の試み、神戸三宮と大阪御堂筋で
阪神タイガースとオリックス・バファローズが“同時”パレードを行いました。
私はテレビで中継を見ていましたが、もの凄い人出で、人人人の波なのを見て
「うひゃあ~」と言うばかりでした。…正確には「良かったなあ~」と「凄いなあ~」と
「うひゃあ~」でしたが…。オリックスさんは日本一の時にパレードやってたりする
からまあ、経験ある選手も居てはったようですが、タイガースは’85年の時でも
パレードは無かったそうなので(私はうっかり“あった”と勘違いしてましたが…。
あの時難波の書店でバイトしてたんですが、御堂筋を大勢のファンが行列しては
いたと思います。…聞こえてましたし…)’85年のV戦士の平田コーチも初めて
やったんでしょうね、めっちゃはしゃいではったのが何か微笑ましかったです。
バファローズの皆さんも「二都スイッチ」のパレードは初で、お疲れだったかも
知れませんが楽しそうで、こちらも嬉しくなりました。何にせよ良い天気で何より
でした。できれば又見たいなあ…。
そしてサッカーでもヴィッセル神戸の優勝!今年は兵庫県に縁のあるチームが
強いですね!
☆ご覧アレ!堂々パレード虎戦士
猛牛戦士も笑顔で手を振る
☆トラファンとバファローズファンの大移動
神戸・大阪 二都物語
【詞書】11月上旬にISS(国際宇宙ステーション)のクルーさんが船外活動中に
うっかりツールバッグを「落として」(手を離れて)しまったとか。一時は紛失と
いうか行方不明になったらしいんですが、のちにISSの“前”を飛んでいることが
判明。将来的には(地球の引力に引かれると思うんですが)地球に落ちて燃え
尽きるとか。何でも“6等星に相当する明るさ”でISSの前方にあるのが、
地上からでも(双眼鏡を使えば)見えるそうです。12月2日から(だったはずですが)
また日本でISSが観測できるそうなので、“道具袋”を見るのをトライしてみようか
と思ってます。(😁)まあ、スペースデブリにならずに済みそうで良かったです。
「プラネテス」というアニメではないですが、早いとこ国連とかがスペースデブリ
処理の施設を作るとか考えたほうがいいと思いますけどね…。
☆ISSのクルーがうっかり「落とした」る
バッグも地球軌道を回る
ちがやねこさん
【解説】
今回は、虎戦士、猛牛戦士の「二都スイッチ」のパレードと、ISSのこぼれ話を
ワクワク感と共に、レポート的にしっかりと詠んで頂きました。
一首目、言うまでもなくこの歌は、阪神タイガースとオリックス・バファローズの
優勝パレードを詠んだものであり、2つのチームの選手が堂々とパレードする様子と、
笑顔で手を振る選手の様子が、そのまま素直に表現され、共感を誘います。
2つのチームの優勝を喜び、祝福する作者の思いがストレートに伝わり、リズム感も
あり、良い歌と思います。「ご覧アレ!」の一句の表現が利いていますね。
二首目は、ファンの大移動も含めて「二都物語」の表現は秀逸と思います。
三首目は、ISSのクルーさんの不注意とは言え、「小さな衛星」が生まれた
微笑ましい話ですね。大気圏突入の際燃え尽きることは分かっても、要注意の
存在ですね。ISSを眺める際に、新たな視点も提供して頂き、興味深い歌と
なっています。
☆舞い散るも もみじは既に色うせて 炎暑のなごり無惨にとどめ
ポエット・M
【解説】
秋の遅いと言われる湘南地方ですが、ようやく紅葉に染まる季節となりました。
このモミジ等はいつもの季節であれば、欅の黄葉とのグラデーションをなし見事な
景観を見せてくれます。しかし、今年は夏の炎暑の影響でしょうか、くれないに
染まらず既に枯れ葉となり、くすんだ色のままに散っていきます。
一見、美しい風景を想像させる「舞い散るも もみじ」という表現ですが、
次の句で「既に色うせて」ということで、その美しさはすでに失われていることを
詠ってみました。
そして、結句で「炎暑のなごり無惨にとどめ」と詠い、夏の炎暑の影響で紅に
染まることなく、枯れて落ちていく「もみじ」の無惨を表現してみました。
また、この歌は、一句目の「舞い散る」の動きと、二句目の「既に色うせて」の
静けさとの、「動と静」の対比を強調してみましたが、狙いすぎでしょうか。
「ホトトギスの花」
「山法師 短歌の章」鑑賞 紅林茂夫著(18)
「山法師」はエコノミストでもありました著者の経済学の論文を始め、小説、
短歌等を著者により厳選され著作を集めた著者渾身の著書でもあります。
その著書から、短歌を抄出し三首づつ紹介させて頂きます。
5.「短歌の章」 友の葬り(1)
時の間を耀き去りし人ありて
秋落莫と陽はかたぶきぬ
昭和史を生き残り来し我らなれば
おのもおのもに証言のあり
年ふればまさしく一期一会なり
たまきはる命惜しめと告げぬ
「風に揺れるススキ」
【短歌入門・質問・提案コーナー】
【投稿外コメント】前週に続き掲載致します;。
自閑さんよりコメントを頂きました。皆さんの学びにもなると考えましたので
掲載させて頂きます。
下鴨神社の和歌を紹介したので、上賀茂神社関係の和歌を紹介します。
みそぎするならの小川の川風に祈りぞわたる下に絶えじと(八代女王)
禊ぞ夏の験なりける(藤原家隆)の本歌。ならの小川は上賀茂。しかし
八代女王は奈良時代の歌人なので、奈良の小川かも?藤原家隆の歌碑は
上賀茂神社に有ります。
いかなればそのかみ山のあふひ草年は経れども二葉なるらむ(小侍従)
ほととぎすそのかみ山の旅枕ほのかたらひし空ぞわすれぬ(式子内親王)
神山は、上賀茂神社に有る御山。式子内親王にとって、外に出る事が
出来る葵祭は、将に一生の思い出の旅だったのでしょう?
鏡にもかげみたらしの水の面にうつるばかりの心とを知れ(賀茂御歌)
年を経て憂き影をのみみたらしの変る世もなき身をいかにせむ(周防内侍)
月さゆるみたらし川に影見えて氷に摺れるやまあゐの袖(藤原俊成)
御手洗川は、神社の前を流れる川。ちなみに御手洗団子の由良は、下鴨神社。
郭公こゑ待つほどはかた岡の森のしづくに立ちや濡れまし(紫式部)
上賀茂神社の摂社で片岡社が横に有ります。通り過ぎずお詣りしましょう。
【運営にあたって】
(1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
(2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
なおブログの字数制限(コード30,000字)等により詞書等編集させて頂く
場合もありますので、ご容赦願います。
(3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
(4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
(5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
(6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
(7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
了
浅間山明鏡止水です。
短歌投稿します。
「詞書」23年11月20日から24日までの「世界文化紀行」短歌より3首選択しました。ご指導お願いします。
歌川広重「江戸百景 神田明神曙之景」より
「つわもののまさかどまつる明神様 命をかけて民を守るも」
日本の祭り「笑い講(わらいこう)」より
「1年の豊穣祝う奇祭こそ お笑い請は民が喜ぶ」
ルート66「ジョプリン・ミズーリ」より
「温かく迎えてくれる観光地 辛い歴史を乗り越えてこそ」
おはようございます。
皆さんお上手ですね。
色々な詠草が有り、花園のような
感じがします。
我が短歌会は植物園の感じがします。
ポエットMさんの、
舞い散るも、の「も」が気になります。地面に目が行きますね。
詞書に「散っていく」と有るので散り敷く紅葉を詠んでいる訳ではありませんね。
そこで、「舞い落ちる」と動きを出したらどうですか?
説明的かも知れませんが。
12月は12首詠む(いつもは8首)五人詠が私に当たっていますのであれやこれやただ今、推敲中です。
締切は10日です。
早速、二首出詠させて頂きたいと思います。
父残す九冊の本 短歌本 長年放置今、目を通す
父が9冊の短歌の本を残してくれたのですが、水曜サロンにも参加させて頂いている今、読みだした事を詠ませて頂きました。
幾日か過ぎても症状完治せず 一生付き合う覚悟もせねば
相当、症状が改善したのですが、依然、上を向いて眩暈がする等完治にいたらず詠ませて頂きました。
よろしくお願い致します。
詞書
今まで歩いてきた道を振り返りながら、しっとりとした秋の夜長に思うこと三首
☆おだやかに歳重ねしと言われれば辛苦のもろもろ火の噴きやまぬ
☆秀をあげず埋み火なりし人生よ 今は静かな温もりのなか
☆「またね」という約束のない一葉のはがきを胸に温めている
よろしくお願いします。
もう12月、1年が速いですね。
年末は何か追い立てられるような気分にかられます。
三首詠みました。
⭐️街頭の人々の背に「年末」と いふ せはしなき 羽根生へたるや
⭐️街角の花舖(かほ)は燎火の海のごと ポインセチアの 赤極めけり
⭐️せはしなく濡れ手で印押す 宅配は 夫(つま)頼みたる つやつやの柿
よろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
いつも、早々に「水曜サロン」へ出詠頂きありがとうございます。
「神田明神」「笑い講」「ジョプリン」と、「世界文化紀行」の中でも、個性豊かなテーマを
心を込めて詠って頂き、居ながらにして各テーマの核心に迫れる歌と考えます。
二首目は、故郷山口県の祭りを詠っていますね。「笑い講」においては、上座と下座に座った
講員に大榊が3本ずつ渡され交互に3回笑い合うとのこと。3回の笑いのうち、一回目は
今年の収穫を喜び、二回目は来年の豊作を願い、三回目は今年の悲しみや苦しみを
忘れるためであるとされています。
今年の収穫を喜び、翌年の豊作を願う祭りは全国津々浦々で催される、大半の秋祭りの
目的であり、内容ではないでしょうか。しかし、「今年の悲しみや苦しみを忘れるため」に笑う
「笑い講」は独特のものと考えます。
過去の人々の生活が、それだけ苦渋に満ちたものであり、翌年に希望をつなぐために、
すべての哀しみや苦しみを、今年のうちに笑い飛ばしてしまおうとはする、人々の知恵と
逞しさをそこに見ることができます。その意味では「奇祭」かもしれませんが、人々のもつ
底力の表れとも感じます。そんな想いも含めて、詠んでみましたが・・・。
★笑い講 収穫祝い悲しみも笑い飛ばして 豊穣招く
これからもよろしくお願いします。
このサロンを「花園のよう」とおっしゃって頂きありがとうございます。それぞれの方の
個性が伸び伸びと発揮され、たのしい短歌の広場が展開されている様子は、
嬉しい限りです。リコさんも、その花園の一員ですよ。
なお、私の短歌へのアドバイスを頂きありがとうございます。「舞い散るも」の「も」は
くすんだまま散りゆく紅葉への惜別の想いを込めた伏線として用いましたが・・・、
おっしゃるように「舞い落ちる」と表現したほうが、歌としての動きが増しますね。
推敲を重ねたいと思います。
「12首詠む五人詠」頑張って頂きたいと思います。
これからもよろしくお願いします。
早々に「水曜サロン」へ出詠頂きありがとうございます。
一首目の歌、お父様が「9冊の短歌の本を残してくれた」とは、有難いことですね。
短歌関連の本は、絶版になっているものも多く、学ぼうとしても中々入手困難な
ものもありますので・・・。お父様の足跡を追いながら、学ぼうとする西BOOさんの
決意が滲む分かりやすい歌と思います。
二首目、依然として「上を向いて眩暈がする」症状があるとのこと。お辛いでしょうが
当面治療を続け、症状と付き合っていくことが余儀なくされそうですね。お見舞い
申し上げます。「一生付き合う覚悟も」と詠われていますが、西BOOさんの
病への強い覚悟が滲む歌を、私たちも受止めエールを送りたいと思います。
これからもよろしくお願いします。
早々に「水曜サロン」へ出詠頂きありがとうございます。
詞書にも記されていますが、夕庵さんの今までの歩みを振り返り詠まれた歌は、
味わいのある珠玉とも言える三首の歌です。
特に、一首目の歌は、一見すると穏やかで豊かな人生を送っているように見えますが、
実は内に秘めた苦しみや悩みが溢れているという対比が印象的です。
この歌は、現代社会における人間の孤独感や葛藤をさりげなく表現しているとも言えます。
歌の中に出てくる「火の噴きやまぬ」は、火山の噴火を連想させますが、これは自分の感情や
思いを抑え込んでいることの比喩とも解釈させて頂きました。
また、この歌は、言葉の選び方や韻律にも工夫が見られます。例えば、「辛苦のもろもろ」は、
繰り返しの効果で強調されており、歌の中で際立つ部分になっています。このように、
この歌は、言葉の意味だけでなく、音や形も考慮して作られた優れた作品だと考えます。
これからもよろしくお願いします。
早々に「水曜サロン」へ出詠頂きありがとうございます。
おっしゃるように月日の経過は年々早く感じますが、今回はそんな歳末に向かう
せわしない事柄を、三首に詠んで頂きました。
それぞれの歌に、細部がリアルに詠まれ、俳句で鍛えられたみっちっちさんの
写生力が覗きます。
二首目の歌は、今の季節の街角の風景を、花屋に飾られたポインセチアの赤い花に
焦点を絞り、鮮明に描いて頂きました。
ポインセチアの赤い花が、「燎火のように燃える海」に見えるという比喩を使っていますが、
花の色や形を強調するとともに、冬の寒さや暗さに対する暖かさや明るさを表現しています。
なお、この比喩は、ポインセチアの花がクリスマスのシンボルであることを意識させ、さらに、
「赤極めけり」の結句の締めも巧みです。
また、「花舖(かほ)」と「赤極めけり」は、同じ「か」の音で結ばれており、歌の中に響きを
作る心憎い工夫もされいます。
これからもよろしくお願いします。