四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

第二部「口語短歌・水曜サロンの会」(その110)

2023年11月22日 05時08分26秒 | 短歌

第二部「口語短歌・水曜サロンの会」(その110)ネット歌会
            短歌の返歌を歓迎します!!

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 返歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
 ☆☆☆ 「ネット歌会」について
      「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式では
      なく、「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」する
      という自然発生的な歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響く
      ものがありましたら、それへの返歌として大いに詠んで頂き第二部の
      コメント欄に記入して頂ければ幸いです。


     「秋明菊」

☆------------☆ 「ネット歌会」開始 ☆-----------☆
  「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
    注) ☆:元歌  ★:返歌

☆秋深し紅燃ゆる塩沢は 文豪愛する文化の香り
                         浅間山明鏡止水さん
★文豪の旧居は奈良の高畑に「暗夜行路」を編みしサロンは
                         夕庵さん

☆誰を待つ、 ポツンとひとつ 椅子一つ 木洩れ陽ひかる 枯葉舞う道
                         クロママさん
【詞書】山口美由紀さん著の「フィーメンニンは謳う」というマンガがあります。
  ある日主人公の
少女が道で、少年が椅子を作っているところに出会います。
  その後、少女は椅子にすわって物語が展開してゆくんですが、
この
  ファンタジー作品の導入部の大事なシーンだし、好きなシーンなので
印象に
  残っているんです。クロママさんが見られた椅子も、かつて誰かが
景色を
  みてもらおうと置いたものだったりして…。と思い、このマンガのこの
シーンを
  連想したので作った歌です。

★「花を見て」と 椅子を置きたる少年が
        出て来るマンガを思い出したり
                         ちがやねこさん

☆真榊のおまけに付いた紙垂と紙「ほんのきもち」と記されてあり
                         西BOOさん
★のし袋に「ほんのきもち」とひらがなで 100円ショップにやさし日本語
                         夕庵さん
★100均に売っていると頼まれて 商品見ると220円
                         西BOOさん
★ダイソーは楽しい迷路買うことを忘れ便利な品に目移り
                         夕庵さん
★多種類の便利グッズが100円で 国の豊かさ実感すなり
                         西BOOさん
★飢餓に泣く子らの映像見るにつけ 飽食の日本 TVの堕落
                         夕庵さん
★イスラエル病院爆破 地獄絵図 せめて子どもを殺すの止めよ
                         西BOOさん
★国連よ 今こそ義務を果たすとき 血にさまよえる民を救えよ
                         夕庵さん

☆七日間服用するも完治せずあと二週間にて完治をめざす
                         西BOOさん
★予定表一週間後の紅葉を旧友(とも)と会うべくはやる心は
                         夕庵さん

☆父逝きし寒夜の月を見上ぐれば 凍へんばかりに我が身震へし
                         みっちっちさん
★幾たびぞ月を見上げて願いしは この身の脱皮を夢見た日々よ
                         夕庵さん
【詞書】卓球の試合に負けた日を詠みました
★月光に試合の負けを慰めむ 明日には脱皮せし我を見よ
                         みっちっちさん
★駆けよりて涙の勝利に酔うときも明日には受けて立つ身とならむ
                         夕庵さん
★本物の実力持てば必勝ぞ 明日を目指して努力の日々ぞ
                         みっちっちさん
★贋物を鋭きまなこで透視する 古き器の弘法市に
                         夕庵さん
★冬空へ背をまつすぐに少女騎手 前を見据へる鋭きまなこ
                         みっちっちさん
★背の丸き友の背ぽんと叩きやる 互いの姿鏡に映して
                         夕庵さん
★仲良しの夫(つま)を亡くせし友の背のちさく震へて涙を誘ふ
                         みっちっちさん
★もの言わぬ動物の目の愛しさよ限りある命ともに生きむと
                         夕庵さん
★もの言へぬ病人らをも追ひ込みてガザの病院いかになるやも
                         みっちっちさん
★亡き人は布団の下に紙切れの「すまぬ」の一言残して逝きしと
                         夕庵さん
★亡き母は眠り続けてふと起きて 吾の顔じっと見つめて逝きぬ
                         みっちっちさん
★一時間違えて起きてまだまだとラジオのスイッチ入れて二度寝を
                         夕庵さん

     「咲き初める 山茶花」

☆亡き父の温き胡座に包まれて可愛ひがられし 我今もなほ
                         みっちっちさん
★ほっこりと胡座にまるく位置占めてしばしの夢にまどろむ子犬
                         夕庵さん
★その場所は誰(た)にもやらぬと幼き日 父の胡座に眠りし我よ
                         みっちっちさん
★少女らは胡座をかいて車座にすらりと伸びた素足眩しき
                         夕庵さん
★大地蹴り子ら冬空へ倒立す 天へ届けと足まつすぐに
                         みっちっちさん
★街頭に反戦のうた繰り返し 天に届けと声はりあげて
                         夕庵さん
★冬空にジョンレノンの歌 響きたる 平和を祈るイマジンの歌
                         みっちっちさん
★難病に倒れし君の「愛は勝つ」と叫びの声は永久に響きけり
                         夕庵さん
★カラオケで「愛は勝つ」を熱唱せし君の笑顔は今も忘れず
                         みっちっちさん
★デュエットの君は今でも変わらない素敵な紳士ね そっと肩組む
                         夕庵さん
【詞書】朝ドラ「らんまん」であいみょんが歌った「愛の花」毎朝楽しみでした。
★万太郎夫婦の愛の花の歌 ほつこりと観し朝のひととき
                         みっちっちさん
★名も知らぬ花いち輪を手折りきて話しかけたり朝のひととき
                         夕庵さん
★夕闇の四条通りに肩触れし 気になる君よ 名も知らぬのに
                         みっちっちさん
★碁盤目の京都の地図は上ル下ル 方向音痴はそれでも解せぬ
                         夕庵さん
★地図見れば 京都の右側 左京区で 左は右京区 不思議なるかな
                         みっちっちさん

☆冬空へ背をまっすぐに少女騎手 前を見据える鋭きまなこ
                         みっちっちさん
★背の丸き友の背ぽんと叩きやる 互いの姿鏡に映して
                         夕庵さん

☆母の名の消えかかりたる木製の 物差し今も裁縫箱に
                         みっちっちさん
★木製の玩具は在りぬ兄弟の 手垢が残す成長のあと
                         夕庵さん
★ふるさとの家の柱に弟と 背丈はかりし跡そのままに
                         みっちっちさん
★鳩時計律儀に時刻(とき)は知らせどもきみも老いたか籠もりがちなる
                         夕庵さん
★このところ籠りがちなる近隣の友と笑顔を交はすゴミの日
                         みっちっちさん
★明晰なカラスはゴミの日鳴き立てて仲間を連れて偵察にくる
                         夕庵さん
★カラスらはテニスコートにゲーム観て我ミスすれば仲間と笑ふ
                         みっちっちさん
★「人」の文字飲み込んだ後の発表はミスなく終わりほっと息つく
                         夕庵さん
★後ろから靴音響く冬夜道 家近づかばほつと息つく
                         みっちっちさん
★靴音で 家族とわかる愛犬の 聴覚人の4倍なりし
                         夕庵さん

☆秋去りて冬の気配の濃くなる日 優しき小花のパジャマを縫いぬ
                         夕庵さん
★夜なべして瑠璃色セーター編みくれし 亡き母の背の丸きを偲ぶ
                         みっちっちさん
★夜なべせし母の姿の尊けれ 指ぬきいまは吾の手に添いぬ
                         夕庵さん
★母の名の消へかかりたる木製の物差し 今も裁縫箱に
                         みっちっちさん

☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆


     「秋蝶とキバナコスモス」

【読者からのコメント】前週に続き掲載させて頂きます。
☆fumiel-shimaさんからのコメントです。
 皆さんの詠われる短歌の光景や情景を頭に浮かべ、三十一文字にまとめられた
 その始まりから終わり迄の物語の中に・・或いは一部を切り取って私もその
 場にいるかのような妄想と共に思いを馳せてみました。
 その画像が遠くかすむように・・またその思いが拡大され、何秒か後に残像を
 残したままフェードアウトしていくような優しい想いを感じました。
 そして短歌の詠めない私も豊かな気持に・・・

★ポエット・Ḿの返礼コメントです。
 いつも、「水曜サロン」を温かく見守って頂き、また、心を込めたコメントを
 頂きありがとうございます。
 短歌はご存知のように、31音の短い詩ですが、それゆえに読む方の想像力に
 よって宏大な世界を思い描く力を持っていると考えます。また、そのような
 喚起力を備えた歌こそ優れた歌なのだと思っています。
 その意味では、fumiel-shimaさんに「その場にいるかのような妄想」を促した
 歌こそ、優れた歌のひとつと考えます。
 fumiel-shimaさんは「短歌は詠めない」と謙遜されますが、多くのコメントは、
 そのまま詩であり、散文詩となっています。水曜サロンに集う少なからぬ
 方々が、fumiel-shimaさんをお慕いしているのも頷けます。
 これからも、水曜サロンの「伴走者」として、諸々アドバイスと感想等を
 お寄せ頂ければ嬉しい限りです。

【運営にあたって】
 (1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2) 「水曜サロン」に掲載された短歌への返歌を「第二部」のコメント欄へ
    投稿願います。出詠頂いた返歌は、そのまま掲載します。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
    仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (5) 掲載順序は原則、本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (6) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了


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37 コメント

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Unknown (みっちっち)
2023-11-22 07:53:01
おはようございます。

ポエットMさんへの返歌です。

⭐️滅びにもあらがひ燃ゆるもみじ葉よ 森の夕映え その身に集め
ポエットMさん

★悴みにあらがひ燃ゆるもみじ葉は 母の胸なる子の手の温み
みっちっち

よろしくお願いいたします。
返信する
みっちっちさんへの返歌です (夕庵)
2023-11-23 17:16:48
こんにちは。

☆まほろばの山冬めきてけものらは命抱きて丸く眠れり       みっちっちさん

★猟犬は熊を追い立て吠えながら山へと返す仕事をこなす      夕庵

☆暁光の狭庭に集ふ色鳥よ 我が家の米に恙なくあれ        みっちっちさん

★渡り鳥旅の疲れを休めるか湖(うみ)のさざなみゆりかごならむ  夕庵

よろしくお願いします。
返信する
西BOOさんへの返歌です (夕庵)
2023-11-23 17:22:11
こんにちは。

☆上を向く写真が撮れず紅葉の葉が治癒を待ち散らざりしかも         西BOOさん

★ほどほどのしあわせがよい 上見てもシャネルのバッグは不釣り合いなり   夕庵

よろしくお願いします。
返信する
Unknown (みっちっち)
2023-11-23 20:54:26
夕庵さんへの返歌です。

⭐️トンネルのメタセコイヤを仰ぎ見る ゆれる狭間に冬の陽ひかる
夕庵さん

★廃線の残る真暗きトンネルを 抜けて もみじの山道ゆかむ
みっちっち
(福知山線の廃線トンネル ハイキング楽しかったです)

⭐️猟犬は熊を追い立て吠えながら山へと返す仕事をこなす
夕庵さん

★街角の風にさざんか香り ふと 盲導犬を停めたる主よ
みっちっち

よろしくお願いいたします。
返信する
Unknown (みっちっち)
2023-11-23 21:38:34
夕庵さんへの返歌です。

⭐️渡り鳥 旅の疲れを休めるか 湖(うみ)のさざなみ ゆりかごならむ
夕庵さん

★夕暮れの伊根の舟屋の灯は揺れて さざなみ超へて小舟帰りぬ
みっちっち

よろしくお願いいたします。
返信する
みっちっちさんへ (ポエット・M)
2023-11-24 08:51:49
おはようございます。
みっちっちさんへの返歌です。

 ★悴みにあらがひ燃ゆるもみじ葉は 母の胸なる子の手の温み
 みっちっちさん

 ★母の胸 もみじに似たる手をそえて 眠る幼子なにを夢見る
 ポエット・M
よろしくお願い致します。
返信する
みっちっちさんへの返歌です (夕庵)
2023-11-24 09:15:59
おはようございます。

☆街角の風にさざんか 香りふと 盲導犬を停めたる主よ     みっちっちさん

★長い髪ゆらして街を行く人よ 男か女か もはや思わず     夕庵

☆廃線の残る真暗きトンネルをぬけてもみじの山道ゆかむ     みっちっちさん

★廃線にトロッコ列車 秘湯へと紅葉ただ中 山狭いの里     夕庵

よろしくお願いします。
返信する
Unknown (みっちっち)
2023-11-24 10:42:13
夕庵さんへの返歌です。

⭐️長い髪ゆらして街を行く人よ 男か女か もはや思わず
夕庵さん

★さざんかの香の移りしや 黒髪を かき上ぐる 背に もの思ひたり
みっちっち

⭐️廃線にトロッコ列車 秘湯へと紅葉ただ中 山狭いの里
夕庵さん

★もみぢ葉のひとひら舞ひて トロッコの 子らの笑顔の咲く嵐山
みっちっち

よろしくお願いいたします。
返信する
みっちっちさんへの返歌です (夕庵)
2023-11-24 11:06:58
こんにちは。

☆夕暮れの伊根の舟屋の灯は揺れて さざ波越えて小舟帰りぬ     みっちっちさん
(みっちっちさんのこのお歌好きです)

★夕凪の磯釣船は一掃の墨絵となりて ぼうと動かず         夕庵


よろしくお願いします。
返信する
夕庵さんへ (西BOO)
2023-11-24 12:16:21
早々に、素晴らしい返歌を頂戴し、誠に有難う御座います。
返信する

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