「口語短歌・水曜サロンの会」(その108)第二部 ネット歌会
短歌の返歌を歓迎します!!
☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
☆☆☆ 返歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
☆☆☆ 「ネット歌会」について
「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式では
なく、「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」する
という自然発生的な歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響く
ものがありましたら、それへの返歌として大いに詠んで頂き第二部の
コメント欄に記入して頂ければ幸いです。
「薔薇 シモーヌ・ヴェイユ」
☆------------☆ 「ネット歌会」開始 ☆-----------☆
「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
注) ☆:元歌 ★:返歌
☆秋に咲く桜は期待外れるも葉は日に日にと紅に染む
西BOOさん
★雪被る柿捥ぎくれし君が居た短い秋の彼の一日を
夕庵さん
★鳥が突き食べ残す柿照らす星 輝く今宵彼の秋夜かな
西BOOさん
★木守柿最後のひとつは果樹園の主の感謝を鳥もついばむ
夕庵さん
☆陽の当たるイチョウ木の葉の色は猶 黄色に変化 深秋を告ぐ
西BOOさん
★公孫樹の葉 拾いて遊ぶ姉妹らの背に秋の陽のやさしきひかり
夕庵さん
★秋空に遊ぶ孫らの動画見て 人生の糧生きる幹なり
西BOOさん
★孫眠る姿はまるで天使のよう 無垢なこころは宝にまさる
夕庵さん
☆名物の亀パンはやくも完売で ご縁なきままコスモス迷路へ
夕庵さん
★食べたきは奈良の亀パン 我が街に 人気パン屋はあまたあれども
みっちっちさん
★行列を作りしパン屋もいっときで波が引くように静かな街に
夕庵さん
★突然に売価貼らるる家ありて 街も古りたり 人も古りたり
みっちっちさん
★シャッターの軒並みならぶ商店街 風にあおらる閉店のビラ
夕庵さん
★ 風に舞ふ 猫捜すビラ ふと見れば 不安なこころ偲ばるる夜
みっちっちさん
註)(テト)は愛犬
★ペットロスいずれ私も落ちるだろう ベッドに眠るテトを抱きしむ
夕庵さん
★父逝きてその初盆に愛猫も 逝きしは父が連れて行きしか
みっちっちさん
★冬の夜は猫を胸に抱いて寝た 猫はカイロや湯たんぽになり
夕庵さん
☆夕焼けの牧場に憩ふ親子馬 子馬の背へと赤とんぼ すい
みっちっちさん
★アルプスの山並み遙か遠く見てハイジが丘から駆けて来そうな
夕庵さん
★日曜の朝には君とハイキング 六甲山の紅葉狩りへと
みっちっちさん
★紅葉の時季を尋ねむ近江路を カレンダー睨み天気図にらみ
夕庵さん
★手帳見て 我は卓球 君ゴルフ 次の山行 紅葉いかに
みっちっちさん
★コロナ過も下降になりてカレンダーを埋める楽しみ 元気でいよう
夕庵さん
★楽しみで数多埋めたる我が手帳 こころも身体も元気でいよう
みっちっちさん
★過ぎ去りし葛藤の日々の日記帳も心は凪ぐや 読み返す 今
夕庵さん
「未だ咲く 酔芙蓉」
☆夕焼けの牧場に憩ふ親子馬 子馬の背へと赤とんぼ すい
みっちっちさん
★親は子を子は親探す ガザの街 地獄を孫と涙で見つむ
夕庵さん
★宗教は人を助けるものなのに なぜ悲惨なるガザ侵攻よ
みっちっちさん
☆青空の濃くなほ広く赤とんぼ すいと飛びきて女児の帽子へ
みっちっちさん
★赤とんぼ透き通る羽根たたみおり ひとりぼっちで寂しくないか
夕庵さん
★喧嘩してひとりぼっちのクリスマス 言い訳もせず星を見し夜
みっちっちさん
★喧噪を抜けてひとりの家に居る こんな時間がとても愛しい
夕庵さん
★返歌して返歌されたる鬼ごっこ こんな楽しきひとり居もよし
みっちっちさん
★夕暮れの神社で遊んだ鬼ごっこ あれから鬼はまだ帰らずに
夕庵さん
★小春日の路地で遊びし おままごと パパは会社で仕事の鬼よ
みっちっちさん
★おんぶした背中の孫も社会人 今じゃ二人の頼もしきパパ
夕庵さん
☆秋の夜の一灯仄かに灯るもと すだく虫の音大地に満ちる
ポエット・M
★虫すだく秋の夜長を冬支度 まだ捨てられぬこの服だけは
夕庵さん
★未だなお虫の時雨れや すばるにも届けと祈る あの歌声と
ポエット・M
★「昴」にも別れを告げてかの人はスピリチュアルなる世界を目指す
夕庵さん
☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆
「陽だまりに咲く ジンジャー」
【読者からのコメント】前週に続き掲載させて頂きます。
☆fumiel-shimaさんからのコメントです。
皆さんの詠われる短歌の光景や情景を頭に浮かべ、三十一文字にまとめられた
その始まりから終わり迄の物語の中に・・或いは一部を切り取って私もその
場にいるかのような妄想と共に思いを馳せてみました。
その画像が遠くかすむように・・またその思いが拡大され、何秒か後に残像を
残したままフェードアウトしていくような優しい想いを感じました。
そして短歌の詠めない私も豊かな気持に・・・
★ポエット・Ḿの返礼コメントです。
いつも、「水曜サロン」を温かく見守って頂き、また、心を込めたコメントを
頂きありがとうございます。
短歌はご存知のように、31音の短い詩ですが、それゆえに読む方の想像力に
よって宏大な世界を思い描く力を持っていると考えます。また、そのような
喚起力を備えた歌こそ優れた歌なのだと思っています。
その意味では、fumiel-shimaさんに「その場にいるかのような妄想」を促した
歌こそ、優れた歌のひとつと考えます。
fumiel-shimaさんは「短歌は詠めない」と謙遜されますが、多くのコメントは、
そのまま詩であり、散文詩となっています。水曜サロンに集う少なからぬ
方々が、fumiel-shimaさんをお慕いしているのも頷けます。
これからも、水曜サロンの「伴走者」として、諸々アドバイスと感想等を
お寄せ頂ければ嬉しい限りです。
【運営にあたって】
(1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
(2) 「水曜サロン」に掲載された短歌への返歌を「第二部」のコメント欄へ
投稿願います。出詠頂いた返歌は、そのまま掲載します。
(3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
(4) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
(5) 掲載順序は原則、本ブログのコメント欄への到着順と致します。
(6) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
了