四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

「口語短歌・水曜サロンの会」(その108)第一部

2023年11月08日 05時42分20秒 | 短歌

「口語短歌・水曜サロンの会」(その108)第一部 短歌の投稿を歓迎します!!

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
 ☆☆☆ 10月18日(水)以降、以下の通り第一部、第二部構成に区分して運営致し
     ていますので、それぞれに詠歌、返歌を出詠願います。
     第一部 「口語短歌・水曜サロンの会」:従来通り三首まで出詠願います。
     第二部 「ネット短歌」       :返歌専用です。
 
 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の
 詠まれた短歌を、毎週水曜日に掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に
 短歌を投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見、ご提案等をお寄せ頂ければ幸いです。


     「秋明菊 赤紫」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】季節を間違えて秋に咲く桜を期待して、それは外れましたが、葉の色が
  日に日に赤くなってきていることを詠ませて頂きました。
☆秋に咲く桜は期待外れるも 葉は日に日にと紅に染む
【詞書】公園のイチョウの木を見に行ったのですが、日当たりの良い木は、葉が
  黄色になっていて深まる秋を感じたことを詠ませて頂きました
☆陽の当たるイチョウ木の葉の色は猶 黄色に変化 深秋を告ぐ (推敲後)
                          西BOOさん
【解説】
 一首目で詠まれている「季節を間違えて秋に咲く」花は、一般的に「帰り花」
 「忘れ花」とも言われますね。「小春日和」が続く中、草木が「春が来た!」と
 勘違いして、花を咲かせることがあり、今の季節方々で散見されています。
 春のように爛漫と咲き誇る様子は見られませんが、葉が紅葉に染まる中、
 季節に戸惑うように咲く桜は痛々しさもありながら、儚げな姿に惹かれることが
 あります。そんな想いも詠み込まれた良い歌と感じます。
 二首目の歌の結句「深秋を告ぐ」という表現が、この歌のテーマを明確にして
 います。陽に照らされたイチョウの木の葉の色が、一段と黄色に染まり季節の
 移ろいを象徴的に示しています。この歌は、深秋の情景を哀愁を帯びた筆致で
 描き、その美しさを滲ませる技を感じさせます。

【詞書】23年10月30日~11月3日、5日間分の「世界文化紀行」です。
  「広重の江戸百景」「財津和夫のファイナルコンサート」「辻仁成のパリ生活」
  「日本の祭り」「ルート66」等です。そのうちから3首投稿させて頂きます。
 註)財津和夫のファイナルコンサート「思えば遠くに来たものだ」より
☆春の風おもてを吹くたび思い出す 一緒に過ごした昔のことを
 註)日本の祭り香川県「獅子舞大国さぬき」より
☆鳴り響く銅鑼の音量大きくて 迫力演舞に皆酔いしれる
 註)ルート66「セントルイス1」より
☆人々は自由をもとめ西目指す 開拓基点の風は爽やか
                          浅間山明鏡止水さん
【解説】
 三首の歌で、「世界文化紀行」も、いよいよ佳境を迎えつつありますね。
 いずれも、それぞれのポイントを抑えた歌となっていると感じます。
 一首目の歌、私たちの青春に重なる「チューリップ」の歌声は、今聞いても
 ワクワクしますね。「思えば遠くに来たものだ」は、当時歌の想いがイマイチ
 分からないところがありましたが、今聞くと心に沁みますね。特に・・・、
 「思えば遠くに来たものだ これからどこへ行くんだろう」の、
 「これからどこへ行くんだろう」の言葉に、当時の時代背景も重ねて、青春の
 惑いを色濃く感じます。
 「一緒に過ごした昔」を少し進めて詠んでみましたが、いかがでしょうか。
【ご参考】
 ★春の風 おまえと娘 ともに浴び 一緒に暮らす夢も遥かに

☆青空の濃くなほ広く赤とんぼ すいと飛びきて 女児の帽子へ
☆夕焼けの牧場に憩ふ親子馬 子馬の背へと赤とんぼ すい
                          みっちっちさん
【解説】
 いずれの歌も赤とんぼを、メルヘンチックに、詩情豊かに詠んで頂きましたね。
 特に、二首目の歌は、夕焼けに染まる牧場の広がりと、そこに憩う親馬、仔馬の
 睦まじさが素敵に表現されています。
 さらに、その仔馬の背に止まる赤とんぼを詠み、自然の美しさだけでなく、
 家族や親子愛なども重層的に表現され、味わい深い歌となっています。
 また、「すい」という言葉は、赤とんぼが仔馬の背にとまる様を表現し風景と
 共に、音や動きを表現することで、より豊かなイメージを与えてくれ描写力を
 感じさせる優れた歌と考えます。

【詞書】阿倍文殊院へ。「三人寄れば文殊の知恵」の知恵の神様、文殊菩薩は
  大きな獅子に乗り四人の脇侍を従え、雲海を渡り説法の旅に出かける、
  渡海菩薩というお姿をされています。また、阿倍一族のゆかりの寺で、
  安倍清明や阿倍仲麻呂が祀られています。
  ここのコスモスは迷路で丁度満開で大きな花びら、浮御堂の美しさ、奈良の
  秋を存分に楽しみました。ここまでは観光客も来なくて独り占めの感でした。
☆浮御堂の入り日に向かい阿倍仲麻呂(なかまろ)の忘却のうた口ついて出る
☆名物の亀パンはやくも完売でご縁なきままコスモス迷路へ
☆こすもすの揺れる迷路に踏み込みて彷徨うことの楽しさに居る
                          夕庵さん
【解説】
 阿倍文殊院は、大化元年(645)に創建された日本最古に属する寺院との
 ことで、詞書にもありますように、御本尊は文殊菩薩で、約7mを誇る日本最大
 の木像で、快慶作の国宝とのことですね。
 三首の歌は、この阿倍文殊院の紹介も兼ねて丁寧に詠って頂きましたがいずれも
 余情を湛え、調べも豊かです。
 三首目の歌は、コスモス迷路に入り込んで、迷路の中で迷いながらも、その
 楽しさを感じている作者の姿が浮かんできます。また、コスモスが風に揺れる
 様子と、コスモス迷路の美しさ、さらに、その彷徨の楽しさが表現されています。
 これらから、風景や音を感じさせることで、より深淵なイメージが喚起される
 素敵な歌となっています。


     「未だ陽だまりに咲く ブーゲンビリア」

【詞書】ショットガン・マリッジ プッチーニ 「ジャンニ・スキッキ」
  私の
お父さんを聴いて
☆お前だけが心配
 Babbo, pieta, pieta!
   お前を幸せにしない奴だ!
   Babbo, pieta, pieta!

 いつも いつも
 Babbo, pieta, pieta!
                          自閑さん
【短歌説明】自閑さんご自身の説明です。
 古典を勉強中に、プッチーニの歌曲が流れて来て、妻子もいないのに、ふと、
 もし娘を持っていたら、父の言葉より、恋人の言葉を信じるだろう、悔しいと
 思いました。実際に年頃の娘さんをお持ちの方なら、相手をショットガンで追い
 払いたい心境だろう? Babbo, pieta, pieta! お父さん、分かって、お願い!
 もう恋人の言葉しか信じていないと言う娘のイタリア語をコラージュとして
 入れており、字数にはカウントしていません。
 下記URLに、プッチーニの名曲を貼り付けていますので、世のお父さん、悔し
 がって下さい😆
 https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/f7007a0fde746a6e52f0968567bcca13
【解説】
 プッチーニの歌劇「ジャンニ・スキッキ」は、1918年に初演された作品で、
 プッチーニの最後の傑作とされていますね。フィレンツェの貧しい靴職人の
 ジャンニ・スキッキが、金持ちの老人の息子に嫁がせるために、自分の娘の
 結婚を犠牲にして、奇妙な契約を結ぶという、コメディタッチの物語でした。
 なお、フィナーレの「春の歌」は、希望に満ちた美しい曲になっていますね。
 適齢期となった娘と、その父親のとの葛藤は、時代が変わっても永遠と続く
 ものでしょうね。この時期の娘たちは「父の言葉より、恋人の言葉を信じる」
 でしょうし、分かっていても諾うことの出来ない父親の哀しさを、この歌は
 現しています。そんな父親の想いが色濃く滲む味わい深い歌と感じます。
 なお、フィナーレの「春の歌」に溢れる希望に父も娘も救われる思いが致します。

【詞書】ここ2年近く私に対する非難が絶えませんでしたが、やっとその原因が
  分かりました。さる女性が私から冤罪の被害を受けていると、そのブログに
  書いていたからでした。それだけではなく、私が非公開に書き込ませて頂いた
  コメントが全て公開されていたことにも驚きました。が、事件の根本原因が
  わかり私はホッとしています。
  今までは見えない魔物に怯えていましたが、やっと正体がわかったのですから。
  しかし、私はその女性を責めることはしたくありません。が、したことは認めて
  欲しいと思っています。
  掲載はポエット・M様のご判断にお任せします。また、詳しいことをお知りに
  なりたい方は私のブログを読みに来て頂ければと思います。
☆冤罪と人の同情得るための記事あることを昨日知りたり
☆わたしより被害を受けたと書く記事のありてわれへの非難やまざり
☆非公開コメントすべて公開をされてをりたることに驚く
                          suisenさん
【解説】
 前にも申し上げましたが、「水曜サロン」へ出詠して頂いた皆さんの歌を私の
 判断で「掲載しない」ことは、原則としてあり得ません。
 もちろんヘイトスピーチ等民族差別や、人権侵害に関わるもの、さらに誹謗
 ・中傷等を内容とする短歌は、ご了解を頂きつつ控えさせて頂きますが…。
 三首の歌は、長年続いた作者のブログへの非難の原因が解明されたことを詠んだ
 とのことですが、先ずはホッとしました。
 コメント等、文章によるコミュニケーションでは、お互いの想いを100%理解し
 合うことは難しいとの前提の上で、相手を思いやる一つ一つの会話の中で、
 理解を深めていく心遣いが大切と思っています。その意味でネットでの対話は、
 自らをも客観視し、相手へのリスペクトもしつつ辛抱強く重ねることの大切さを
 改めて感じます。
 三首目の、「非公開コメントすべて公開」は、お互いの信頼関係が崩壊した場合の
 状況として、今の世の中には、あまた溢れている事象ですが、当事者にとっては
 かなりショックな
事と思います。歌にはそんな「ショックと驚き」が直截的に
 表現されて、一つの
警句ともなっています。機微情報も含めて、個人情報として
 公開をはばかるものは
吟味の上、ネットには掲載しない等の配慮は必要と感じます。

 しかし、一度は信頼した友人の事ですので、そこに至ったその方の想いと背景をも
 理解しつつ、辛いことですが、学びの授業料として乗り越えて参りましょう。

【詞書】(11月2日に詠める)裏庭の地面にきれいな赤い実が軸がついたままで
  3、4粒落ちていました。ふと見上げるとサンシュユ(山茱萸)の木にまだついた
  ままの実が、ちょうど差し込んできた陽の光に当たって、ぴかぴかつやつや✨と
  光っていたんですね。きれいだなあー…美味しそうだなあー…でも、甘くないんや
  なあ…とか思いつつこの歌ができました。花もかわいいですよね。
☆裏庭に差し込む午前中の陽(ひ)に
        つやつや赤く山茱萸の実よ
【詞書】(これは10月下旬に作っていたものです)ホトトギスは蕾の形がロケット
  みたいで、咲くと真ん中の“花柱”はぶわっと噴水が噴き上がっているようで、
  周りの花びら(幅が広い“外花被片”と、細い“内花被片”)は、その噴水を取り囲む
  ようにデザインされレイアウトされた部分という風に見えました。

  一つの花で、ロケットと噴水なんて、まったく違った物を連想してしまいました。
  ちなみにうちのはまだ咲いています。
☆ロケットのような蕾が開いたら
      ホトトギスの花噴水のごと
【詞書】まさしく「長かったよなあ!」が実感です。阪神タイガースが1985年から
  38年振りに、「アレのアレ」日本一…チャンピオンになりました。在阪のテレビ局の
  ニュースワイドとかではまだまだ噛み締めまくるかのように、「阪神タイガース
  優勝」の話題を取り上げています。
  今は’85年には無かったクライマックスシリーズがありますし、ほんまハラハラ
  させられました。けど本当に楽しかった!!ありがとう、そしておめでとうございます。
  阪神タイガース!!そしてオリックス バファローズ、あなた方が強かったからこその
  この盛り上がりでした。また日本シリーズで戦えることを祈っています。
☆日本一ああ日本一やで長かった!
        まだ噛み締めてる「日本一」を
                          ちがやねこさん
【解説】
 「山茱萸の実」「ホトトギスの花」そして、「阪神タイガース日本一」と季節の
 象徴と、38年振りの悲願達成を心を込めて、感動的に詠って頂きました。
 三首目の歌、「長かったよなあ!」が、阪神フアンの共通の実感ですね。それゆえ
 喜びも爆発したことと思います。『まだ噛み締めてる「日本一」を』が三首目の
 結論であり、歌の締めでもありますね。本当におめでとうございます。これらは、
 すべての阪神フアンの方々と分かち合いたい想いでもありますね。この歌はその
 記念碑にもなります。
 二首目は、作者緻密な観察眼の光る歌でもあります。「一つの花で、ロケットと
 噴水」との発想も、緻密な観察故と思います。このような感性は歌を詠むうえで
 大切な資質とも感じます。
 一首目の歌も、作者の詩人としての感性が光っています。少し調べを調整して
 見ましたが、いかがでしょうか。
【ご参考】
 ★朝の陽に山茱萸の実はつやつやと 赤み際立てさらに耀く
 なお、今回も詞書を字数制限との関連で編集させて頂きました。ご容赦願います。

☆裸木の河津桜に帰り花 楚々たる花は風に真向かう
                         ポエット・M
【解説】
 季節に惑い秋に咲く花は、一般的に「帰り花」と言う旨は西BOOさんの解説でも
 申し上げました。今の季節、桜の「帰り花」が方々で散見されます。
 いつも散策で訪れる観音崎公園にも、葉をすっかり落とした河津桜や、桜の冬木立
 が並んでいます。その何本かの木々にひっそりと「帰り花」が咲いていました。
 如月の空に鮮やかに咲き誇る河津桜とは趣も異なる、ひっそりと咲く花でしたが、
 それでも吹き抜ける北風に真向かい、凛として咲く花の姿は感動を誘うものでした。
 そんな花の姿に惹かれて詠んでみました。季節に惑いながらも、帰り咲く河津桜の
 花を通して、花の持つ力強さや希望をも感じさせる歌となればと思っていますが…。


     「帰り花 河津桜」

「山法師 短歌の章」鑑賞 紅林茂夫著(15)

  「山法師」はエコノミストでもありました著者の経済学の論文を始め、小説、
  短歌等を著者により厳選され著作を集めた著者渾身の著書でもあります。
  その著書から、短歌を抄出し三首づつ紹介させて頂きます。
     
4.「短歌の章」 秋拾遺(7)

   ななかまどの赤きつぶら実さわにつき
           弘前の街夕冷ゆるなり
            
   親方町は荷駄方の親分のみ住し町
           そを思ひつつ歩むは親し

   弘前の街は曲り輪の如くにて
           いにしえの道に秋風亘る


     「ランタナに憩う 秋蝶」

【短歌入門・質問・提案コーナー】
【投稿外コメント】前週に続き掲載致します;。
 自閑さんよりコメントを頂きました。皆さんの学びにもなると考えましたので
 掲載させて頂きます。

 下鴨神社の和歌を紹介したので、上賀茂神社関係の和歌を紹介します。
  みそぎするならの小川の川風に祈りぞわたる下に絶えじと(八代女王)
 禊ぞ夏の験なりける(藤原家隆)の本歌。ならの小川は上賀茂。しかし
 八代女王は奈良時代の歌人なので、奈良の小川かも?藤原家隆の歌碑は
 上賀茂神社に有ります。
  いかなればそのかみ山のあふひ草年は経れども二葉なるらむ(小侍従)
  ほととぎすそのかみ山の旅枕ほのかたらひし空ぞわすれぬ(式子内親王)
 神山は、上賀茂神社に有る御山。式子内親王にとって、外に出る事が
 出来る葵祭は、将に一生の思い出の旅だったのでしょう?
  鏡にもかげみたらしの水の面にうつるばかりの心とを知れ(賀茂御歌)
  年を経て憂き影をのみみたらしの変る世もなき身をいかにせむ(周防内侍)
  月さゆるみたらし川に影見えて氷に摺れるやまあゐの袖(藤原俊成)
 御手洗川は、神社の前を流れる川。ちなみに御手洗団子の由良は、下鴨神社。
  郭公こゑ待つほどはかた岡の森のしづくに立ちや濡れまし(紫式部)
 上賀茂神社の摂社で片岡社が横に有ります。通り過ぎずお詣りしましょう。

【運営にあたって】
 (1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
    なおブログの字数制限(コード30,000字)等により詞書等編集させて頂く
    場合もありますので、ご容赦願います。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
    仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了

コメント (21)
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「口語短歌・水曜サロンの会」(その108)第二部 ネット歌会

2023年11月08日 05時16分43秒 | 短歌

「口語短歌・水曜サロンの会」(その108)第二部 ネット歌会
            短歌の返歌を歓迎します!!

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 返歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
 ☆☆☆ 「ネット歌会」について
      「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式では
      なく、「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」する
      という自然発生的な歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響く
      ものがありましたら、それへの返歌として大いに詠んで頂き第二部の
      コメント欄に記入して頂ければ幸いです。


     「薔薇 シモーヌ・ヴェイユ」

☆------------☆ 「ネット歌会」開始 ☆-----------☆
  「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
    注) ☆:元歌  ★:返歌

☆秋に咲く桜は期待外れるも葉は日に日にと紅に染む
                         西BOOさん
★雪被る柿捥ぎくれし君が居た短い秋の彼の一日を
                         夕庵さん
★鳥が突き食べ残す柿照らす星 輝く今宵彼の秋夜かな
                         西BOOさん
★木守柿最後のひとつは果樹園の主の感謝を鳥もついばむ
                         夕庵さん

☆陽の当たるイチョウ木の葉の色は猶 黄色に変化 深秋を告ぐ
                         西BOOさん
★公孫樹の葉 拾いて遊ぶ姉妹らの背に秋の陽のやさしきひかり
                         夕庵さん
★秋空に遊ぶ孫らの動画見て 人生の糧生きる幹なり
                         西BOOさん
★孫眠る姿はまるで天使のよう 無垢なこころは宝にまさる
                         夕庵さん

☆名物の亀パンはやくも完売で ご縁なきままコスモス迷路へ
                         夕庵さん
★食べたきは奈良の亀パン 我が街に 人気パン屋はあまたあれども
                         みっちっちさん
★行列を作りしパン屋もいっときで波が引くように静かな街に
                         夕庵さん
★突然に売価貼らるる家ありて 街も古りたり 人も古りたり
                         みっちっちさん
★シャッターの軒並みならぶ商店街 風にあおらる閉店のビラ
                         夕庵さん
★ 風に舞ふ 猫捜すビラ ふと見れば 不安なこころ偲ばるる夜
                         みっちっちさん
 註)(テト)は愛犬
★ペットロスいずれ私も落ちるだろう ベッドに眠るテトを抱きしむ
                         夕庵さん
★父逝きてその初盆に愛猫も 逝きしは父が連れて行きしか
                         みっちっちさん
★冬の夜は猫を胸に抱いて寝た 猫はカイロや湯たんぽになり
                         夕庵さん

☆夕焼けの牧場に憩ふ親子馬 子馬の背へと赤とんぼ すい
                         みっちっちさん
★アルプスの山並み遙か遠く見てハイジが丘から駆けて来そうな
                         夕庵さん
★日曜の朝には君とハイキング 六甲山の紅葉狩りへと
                         みっちっちさん
★紅葉の時季を尋ねむ近江路を カレンダー睨み天気図にらみ
                         夕庵さん
★手帳見て 我は卓球 君ゴルフ 次の山行 紅葉いかに
                         みっちっちさん
★コロナ過も下降になりてカレンダーを埋める楽しみ 元気でいよう
                         夕庵さん
★楽しみで数多埋めたる我が手帳 こころも身体も元気でいよう
                         みっちっちさん
★過ぎ去りし葛藤の日々の日記帳も心は凪ぐや 読み返す 今
                         夕庵さん

      「未だ咲く 酔芙蓉」

☆夕焼けの牧場に憩ふ親子馬 子馬の背へと赤とんぼ すい
                         みっちっちさん
★親は子を子は親探す ガザの街 地獄を孫と涙で見つむ
                         夕庵さん
★宗教は人を助けるものなのに なぜ悲惨なるガザ侵攻よ
                         みっちっちさん

☆青空の濃くなほ広く赤とんぼ すいと飛びきて女児の帽子へ
                         みっちっちさん
★赤とんぼ透き通る羽根たたみおり ひとりぼっちで寂しくないか
                         夕庵さん
★喧嘩してひとりぼっちのクリスマス 言い訳もせず星を見し夜
                         みっちっちさん
★喧噪を抜けてひとりの家に居る こんな時間がとても愛しい
                         夕庵さん
★返歌して返歌されたる鬼ごっこ こんな楽しきひとり居もよし
                         みっちっちさん
★夕暮れの神社で遊んだ鬼ごっこ あれから鬼はまだ帰らずに
                         夕庵さん
★小春日の路地で遊びし おままごと パパは会社で仕事の鬼よ
                         みっちっちさん
★おんぶした背中の孫も社会人 今じゃ二人の頼もしきパパ
                         夕庵さん

☆秋の夜の一灯仄かに灯るもと すだく虫の音大地に満ちる
                         ポエット・M
★虫すだく秋の夜長を冬支度 まだ捨てられぬこの服だけは
                         夕庵さん
★未だなお虫の時雨れや すばるにも届けと祈る あの歌声と
                         ポエット・M
★「昴」にも別れを告げてかの人はスピリチュアルなる世界を目指す
                         夕庵さん

☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆


     「陽だまりに咲く ジンジャー」

【読者からのコメント】前週に続き掲載させて頂きます。
☆fumiel-shimaさんからのコメントです。
 皆さんの詠われる短歌の光景や情景を頭に浮かべ、三十一文字にまとめられた
 その始まりから終わり迄の物語の中に・・或いは一部を切り取って私もその
 場にいるかのような妄想と共に思いを馳せてみました。
 その画像が遠くかすむように・・またその思いが拡大され、何秒か後に残像を
 残したままフェードアウトしていくような優しい想いを感じました。
 そして短歌の詠めない私も豊かな気持に・・・

★ポエット・Ḿの返礼コメントです。
 いつも、「水曜サロン」を温かく見守って頂き、また、心を込めたコメントを
 頂きありがとうございます。
 短歌はご存知のように、31音の短い詩ですが、それゆえに読む方の想像力に
 よって宏大な世界を思い描く力を持っていると考えます。また、そのような
 喚起力を備えた歌こそ優れた歌なのだと思っています。
 その意味では、fumiel-shimaさんに「その場にいるかのような妄想」を促した
 歌こそ、優れた歌のひとつと考えます。
 fumiel-shimaさんは「短歌は詠めない」と謙遜されますが、多くのコメントは、
 そのまま詩であり、散文詩となっています。水曜サロンに集う少なからぬ
 方々が、fumiel-shimaさんをお慕いしているのも頷けます。
 これからも、水曜サロンの「伴走者」として、諸々アドバイスと感想等を
 お寄せ頂ければ嬉しい限りです。

【運営にあたって】
 (1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
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                     了

コメント (42)
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