草莽百話も10回目となり、 何か気の利いたものを書ければいいのだが、なかなか、頭の連絡細胞(ニューロン)が、思い通りの働きをしなくなったと自覚する今日この頃、感動自身が、脳細胞までグサッと刺さる様な、衝撃は数えるほどしかなくなった。
ー ねじり花 ー
天童の若松寺と云えば、寛政5年以降、我が家では菩提寺に次ぐ寺に位置されている。 駄弁を弄すれば山寺は、父母の歯骨を収めて戴いたので、3番目に位置している。
過日、何時もの様にその寺の古道と云われる参道(山道)を、登ろうと思って空地に車を止め降りたら、知らないおばさんが ススッーと近づいてきた。
ーおぉおっと、ここで、ガラケーに赤い点滅と異音が、出ている!! ・・村山市で、土砂災害の警戒情報だって・・・ ー
古い石橋の所で、「ご一緒しても宜しいですか?」と声を掛けられた。 筆者、他人に気を遣うのが嫌いなことと、シャイな性格なので、宜しかったら「付いていらっしゃい」と、返答した。
取り留めも無い話をしながら、登ったらすぐ本堂についてしまった。 余りにも時間が早すぎたので、「見晴らし台まで案内しますか?」と問うたら、小さな声で「ええ・・」と返された。 二人して、見晴らし台に有るベンチで、少し話し込んだ。
ー 天童高原 ー
昨日も、ダイエットの為古参道から、見晴らし台まで登ったのだが、途中、本堂でお参りしたところ、燭台の下のマッチが切れていた。 折しも、当日は日曜日。
余計なお世話であるが、寺守の小母さんに、マッチが切れていることを、知らせたら、マッチを3箱渡されて、一個は上げますから、本堂に置いてもらいたいとの事であった。
帰ってから、袋からマッチを取り出し、眺めてみた。 マッチ箱の裏(表?)には、
・・・ 施して報いを 願わず
受けて恩を 忘れず ・・・
自分が、言われている気がしないでもなかったが、お宝鑑定団で、よく目にするところの、西郷南洲の遺訓が、この言葉と同時に脳裏に浮かんだ。
・・・ 命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、
仕末に困るものなり
この仕末に困る人ならでは、 艱難を共にして
国家の大業は成し得られぬなり ・・・
ー 野いちご ー
大阪辺りの地方自治体の首長、東京辺りの首長は云うに及ばず、国の最高責任者でさえも、これらの言葉を思い起こしてほしいものである。
ーーー 草莽百話10は、次回と致します。豪雨、土砂崩れ等の自然災害に合われた方々には、深くお見舞い申し上げます。 ーーー
ー 月山ネイチャーセンター ー