サルたちが飛び越えようとした岩場のすぐ下は川幅が広く流れも急です。飛び越えることができたのはあの一点でした。そんな古事があって「猿飛の秘境」の名がついたことを知ってか知らずか、今は岩に寄り添うようにして釣り人がアユがかかるのをのんびり待っていました。
猟師に追われながら、子ザルを助けようとみんなで力を合わせて手を差し伸べます。そしてついに水の中から子ザルを助け上げました。サルたちの思いやりの様子を見た狩人は、鉄砲の引き金を引くことなくサルたちを見逃してあげたと語り伝えられています。
その昔、田畑を荒らした子連れのサルの群れが、狩人に追われて、川の中に飛び込んで逃げ始めましたが、群れの中の子ザルが水面に落ち、浮き沈みもがくのを見たサルたちは、手と手を差し伸べて水の中から子ザルを引き揚げ助けようとしました。