日々描いたマンガやスケッチ、似顔絵などを貯めていく貯金箱のようなブログ。
スケッチ貯金箱
金田投手のフォーム
「しなやかなフォーム」という、曖昧な表現で済まされていることが多いようだが、私は以前から、あの力をあまり入れていないにもかかわらず、しなやかさと鋭さ、バネとスピードを兼ね備えたフォーム(それでいて、しばしば「立ち投げ」だと言う人さえいる、軽い感じの投げ方)の秘密を解説してほしいと思っていた。
たまたまピッチャーの連続写真集を買ったので、そこに出ている金田投手のフォームをためつすがめつ眺めているうち、少し感じる事があったので書いてみる。
金田投手は恐ろしく体の柔らかい人だと思う。ピッチャーには最大限、体をひねりきった瞬間(仮にそれを「トップ」の状態、と呼ぼう)があるが、そのトップに持って行くまでが、金田投手は凄く早い。今のピッチャーみたいに大きく足を上げたり、地面に膝が付くほど大股にステップを踏まない。軽くほどほどにステップすると、上体はすでに大きくひねられ(何という肩の柔らかさ!)踏みだした右足は正面を、左足は斜めを向いた感じで地面を蹴り、左腕は大きく背中の方まで回されて、その3方向の絶妙のねじりが、次の瞬間一気に戻されて、しなった左腕から矢のような球が放たれる。そのトップの上体を絵にしてみた(顔は似顔絵ではないのでご容赦)。
天性の柔らかくて強靭な筋肉なのだろう(もちろん激しいトレーニングの賜物でもあるだろうが)。何とも美しいフォームで、これが400勝の原動力だったのだろうな、と一人納得したのであった。
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