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世界は見ている

 オリンピックは有観客になるようである。  しかも外国人観客は日本居住者以外はゼロ。  そこでちょっと心配なのは、日本人ばかりの観客の応援態度を世界の人々がどう見るか、ということである。  圧倒的アウェイ状態で戦わされる自国選手と、日本人の活躍にしか関心の無い観客の姿や応援態度を見せられたら、 「日本人はこの程度のものか」 「おもてなし、だなんて、うわべだけの優しさだ。本当は排他的な民族だ。オリンピック精神とは無縁の人々だ」  などという感情を、世界の人々がテレビ画面から感じてしまわないか、という危険性である。  ネットしか見ない人が増えた、といっても、やはりテレビの映像のインパクトは強烈だし影響も大きい。のちのち日本人と言えばあの映像と結び付けて思い出される、などということになりかねない。  無観客ならこんな問題は無かったはずだが。  マスコミの報道もひたすら「日本頑張った!」「日本強い!」「世界が認めた日本の実力」的なものばかりではなく、日本人は絡んでいないが世紀の名勝負であったシーンとか、これぞオリンピック精神、フェアプレイの精神と呼べるような外国人選手の姿などを努めて放送してほしい、というのが私の望みである。  とにかく、観客も報道も、街頭で騒ぎたい人たちも、世界の目が注がれているのだということは忘れてはならないことだろう。
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