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うたのイラスト(「赤いランプの終列車」)

もう今の若い人は知らないかもしれませんが
春日八郎という、素晴らしい歌手がいました。
「長崎の女(ひと)」「お富さん」といった大ヒット曲がありますが、
その春日さんのデビュー曲がこの「赤いランプの終列車」です。
現在では想像もしにくいでしょうが、戦後すぐの時代には
人と連絡をとる、ということがすごく難しかった。
基本的には手紙やハガキでしか連絡はできないのです
(ただし住所を知っていて、読まれても差し支えない内容に限る)。
電話も裕福な家にしか無かったし、もちろんスマホなんてものはない。
旅の人と恋に落ちた、この歌の主人公のような人は、
駅での別れが今生(こんじょう)の別れになることも十分あったでしょう。
「きっとまた来るよ」という言葉にすがるしかないわけです。
そんな前提を理解した上でこの歌を聞かないと、
恋しい人が乗った最終列車の赤いランプが「悲しく」消えていくという心情は理解できないでしょう。
この歌をものすごく好きだ、というお年寄りが多いのもうなずける名曲・名唱だと思います。
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