里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

タブノキ 黒紫色の実

2017-03-25 | 日記
雄勝町北東部の峠崎道路から、細道を辿って海岸に下る際に、丸く黒い実が
あちこちに落ちているのを見つけました。
直径は1~1.5cmほどもあり、既に熟しているようです。
どんな味か気になりましたが、何の実か判らない段階で口に含むのは危険です。
何しろ木々の梢が高く、どの木から落ちたのか確認できませんからね。




                             二枚とも2015.8.20撮影

海岸での観察を終えて峠崎道路に上がり、来た道を折り返していると、林際に
黒い実がたくさん生っています。
海岸へ下っているときに見つけた、黒い実と同じもののようです。
ここでは低木に生っているので、枝葉も樹皮も確認できます。
樹木図鑑など持ち歩いていませんが、タブノキの葉に似ていますね。
林の中に入って樹幹を確認すると、樹皮に点状の皮目がありますから、タブノキ
で間違いないでしょう。熟した実はヒヨドリなど野鳥が好んで食べるようですから、
試食してみる価値はありそうです。


                                 2015.8.20撮影

クスノキ科 タブノキ属の常緑広葉樹で、岩手県以南の本州~沖縄に分布する。
北限近くでは海岸沿いに自生し、暖地では海岸~山地に自生、樹高は20mほど。
枝張りは雄大で、自然樹形は卵形になる。
樹皮は淡褐色~褐色でなめらか、点状の皮目が散在する。
葉は互生し、枝先に集まって付く。葉身は長楕円形で長さ8~15cm、幅3~7cm。
先端は短く尖り、基部はくさび形。質は革質で表面には光沢があり、葉裏は灰白色。
花期は4~5月で、枝先から円錐花序を出し、黄緑色の小さな花を付ける。
花被は深く6裂し、花被片は長さ5~7mmの長楕円形。
果実は液果で、直径1cmほどの扁球形、7~8月に黒紫色に熟し、果柄は赤みを帯びる。
果肉は緑色で、種子は扁球形。



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