里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ハルニレ 枝にコブ

2024-12-23 | 日記

南三陸町南部、中河川沿いに下って行くと、護岸沿いに樹高3mほどの小高木が2本生え
ていて、樹種を確認すべく樹皮や枝を見ていると、中細くらいの枝にコブというかヒレと
いうか、ミミズ腫状の膨らみを見つけました。太枝とか幹にこの膨らみは見られませんが、
全体が厚いコルク質の樹皮に覆われています。同じ特徴の木が他に生えていないかと護岸
沿いに歩いてみましたが、他には生えていませんでした。

                              二枚とも2024.12.10撮影

辺りに他に木は生えていないものの、50mほど上流の左岸には10本ほどの高木が生えてい
るので、小高木と同じ樹種が混じっているかも知れません。
藪がはみ出した護岸上を上がってそれらの木を観察すると、中細の枝にはコブやヒレがあ
るので、先ほどの小高木と同じ樹種でしょうね。

「落葉広葉樹 高木 枝にコブ」で検索したが、病害虫によるものが表示されるばかり。
それで「枝にコルク質のコブ」と改めて検索すると、幾つかの記事がヒットしました。
樹種はハルニレで、枝にコブのあるタイプをコブニレと呼ぶようです。
冷涼な地域に多い樹種で、低地の河川敷や山地の沢沿いに自生とあります。

                              三枚とも2024.12.10撮影

ニレ科ニレ属の落葉広葉樹で、樹高20~30mの高木。雌雄同種。
北海道~九州に分布するが冷涼な地域に多い。川沿いや湿地周辺から山地の沢沿いに自生。
欧米ではこの仲間をエルムと呼び、公園樹や街路樹として植栽される。
樹皮は灰褐色で、縦にやや深く、不規則な裂け目ができる。2~3年の枝にコルク質が発
達して、ヒレやコブができることがあり、これをコブニレと呼ぶ。
葉は互生し、葉身は広倒卵形~倒卵状楕円形で 長さ3~15cm、先端は急に狭まって尖り、
基部は楔形。縁には二重鋸歯がある。葉表はざらつき微毛がある。
花期は3~5月、葉の展開前に前年枝の葉腋からが帯黄緑色の小さな花を7~15個つける。
花被は長さ3mmほどの鐘形で先端部は4裂する。雄しべ4個、雌しべ1個で花柱は2裂。
果実は倒卵形の翼果で長さ1.2~1.5cm、6月頃に帯黄緑色に熟す。



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