里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

イシミカワ 青藍色の果実

2017-10-18 | 日記
散歩で町の郊外まで脚を延ばし、線路沿いの砂利道を歩いていると、道と線路
の間の草地につる草が茂っていて、小さなブドウ状の実がたくさん生っています。
未熟な実は黄緑色で、熟した実はブドウのような青藍色になっています。
つる状の草姿や葉が、どことなくミゾソバやママコノシリヌグイに似ていますから、
タデ科の植物と思われます。
たしか・・イシミカワという変わった名前の植物だったような・・




                            二枚とも20170.10.08撮影

茎には鋭い下向きの棘がありますし、葉は三角形、果実は青藍色ですからイシミカワで
間違いないでしょう。名のいわれは大阪府の「石見川」の地名にからきたものという説がある
ものの、定かではありません。漢字表記も定まってはいないようです。

1つひとつの果実の表面がひび割れたように見えますが、これは5枚の花被(ガク)に
包まれているためです。中には1個だけ本当の果実(痩果)が入っています。
小さな花は淡い黄緑色で全く目立ちませんが、花のあと花被は少し厚みを増して痩果(そうか)
を包み、直径6mmほどの球形になります。色は黄緑色~紅紫色~青藍色と変化します。




                            二枚とも20170.10.08撮影

タデ科イヌタデ属のつる性1年草で、日本全土に分布し、つるは2mほどになる。
日当たりのよい道端や水路沿い、草地や河川敷など、湿り気のある場所に自生する。
茎は無毛で、下向きの鋭いトゲがあって、他物に絡みつきながら枝を分ける。
葉は互生し、葉身は三角形で長さ2〜4cm、葉柄は葉縁でなく、葉身下部の縁寄りに楯状に付き、
刺がある。托葉鞘は鞘状の部分は短く、上部は葉状に広がって円形になる。
花期は7〜10月、枝先や葉腋に短い総状花序を出し、黄緑色の小花を10〜20個付ける。
花序の基部には、丸い葉状の苞があってよく目立つ。花弁はなく、花被(ガク)は長さ3〜4mm
で5中裂する。花のあと花被は多肉質になって痩果を包み、直径6mmほどの球形になる。
花被の色は黄緑色から紅紫色、やがて青藍色へと変化する。
痩果は直径3mmほど、黒色で光沢がある。 


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