東松島市の宮戸島、丘陵地の松林内の踏み跡を下って行くと、林内にしては明るい一角に
出ました。枯れた赤松を伐採したことで、日当たりがよくなったものと推測されます。
松林内の細い踏み跡を下って行くと、赤松の根方に小さな白い花が咲いているのを見つけ
ました。しゃがんで観察すると、深山の尾根筋で何度か見かけたウメガサソウですね。
周囲の赤松の根方などを探すとけっこう散生していて、合わせて15本ほど見つかりました。
こんな海岸近くの松林にも生えるとは、全く知りませんでした。
二枚とも2022.6.5撮影
ウメガサソウは丈が10cmほどの小さな植物ですが、分類上は常緑広葉樹です。
林内には同じ常緑広葉樹のイヌツゲの幼木が散生していて、この葉がウメガサソウの葉と
よく似ているんですね。花がなければウメガサソウとは気付かなかったでしょう。
また花としましたが、ツボミとするのが正しいでしょうね。
星形の花のように見える部分はガクです。その下の白玉部分がツボミで、あと一週間もす
れば開花することでしょう。
2022.6.5撮影
ツツジ科ウメガサソウ属の常緑広葉樹で、樹高10~15cmの小低木。
北海道~九州に分布し、丘陵~山地尾根筋の林内に自生する。
根茎は短く、下向き~横に這い、茎は直立する。
葉は2~3枚が輪生し、葉身は長楕円形~披針形で長さ1~3.5cm、葉質はやや厚く、葉表
には光沢がある。先端は尖り、葉縁に鋭い鋸歯がある。
花期は6~7月、茎頂に長い花柄を出し、下向きに白花を1個つける。
花の直径は1cmほど、5裂する。萼片は5個。雄しべ10個。
果実は蒴果で、長さ4~7mmの扁球形。熟すと上向きとなって種子を散布する。
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