里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ウスタケ 松島丘陵の雑木林

2018-06-27 | 日記
東松島市上下堤地区の南部、丘陵地の高みに送電線の鉄塔が立っていて、その下
に電力会社の巡視路が通っています。これを上って丘陵の尾根を越えると、西側の
車道方向へと下りはじめ、しばらく行くと杉林と雑木林の間を抜けます。
杉林際ですから巡視路も湿りがちで、脇の斜面にはラッパ形のキノコが5~6本
生えてました。初めて見るキノコで名前も判りませんが、特徴がはっきりしていま
すから、すぐに素性が割るでしょう。




                              二枚とも2018.6.17撮影

キノコ図鑑の索引で、形のままに「ラッパタケ」で探すと、すぐに見つかりました。
ただ、これは別名の方で、和名は「ウスタケ」となっています。
主にモミやツガなどの針葉樹の林床に単生~群生し、発生時季が初夏~秋となっています。
巡視路の西側は雑木林ですが、中にモミが混じっていたのかも知れませんね。

私の古いキノコ図鑑では食茸となっていましたが、ネット検索で最近の記事を読むと
毒茸となっていました。毒成分はノルカペラチン酸で、生食、または加熱不十分で食べると
8~14時間ほどで嘔吐、下痢などの胃腸系中毒を起こすとあります。
十分に加熱すれば問題なさそうですから、「軽毒」に分類されるのでしょう。
尤も、食べたくなるようなキノコではないですよね。


                                  2018.6.17撮影

ラッパタケ科ウスタケ属のキノコで、モミやツガなどの針葉樹の林、またはこれらが混じった
雑木林の地上に単生~群生する。発生時季は初夏~秋。
傘の直径は4~12cm、高さ10~15cm。幼菌時は角笛状の形をしているが、成長するに従い上部
の穴が広がって漏斗状になる。穴は深く、柄の根本まで通じる。
幼菌時の傘の色は赤橙色、成長すると黄土色の地に赤橙色~橙褐色の斑紋が広がる。
成熟すると傘の縁が不規則に波打ち、アサガオのような形状になる。
ヒダは脈状になっている事から皺ヒダとも呼ばれ、柄の根元付近まで長く垂生する。
色は淡黄色~黄土色、成熟すると濃い褐色のシミが生じる。
柄はヒダと同色で、ヒダとの境目が不明瞭。
かつては癖のない風味やシャキシャキとした食感から可食とされたが、現在では毒成分を含む
ことが明らかとなり、軽毒キノコとして扱われる。




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