里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ハマハタザオのロゼット葉

2018-01-22 | 日記
南三陸町戸倉地区の東部海岸を踏査した際、岩壁の岩棚や割れ目にハマハタザオ
のロゼット葉を見つけ、観察しました。
見つけたときは、艶の少ないハマボッスかと思ったのですが、葉表に細かい毛が生えて
いるので別物と気づきました。それに岩壁を移動しながら幾つか観察していると、ススキ
の穂のような果穂のガラを付けた株があり、見ると小さな莢の中に、数個の種が残って
いました。その様子がアブラナの種によく似ていたので、アブラナ科に属するハマハタザオ
と判った次第。




                             二枚とも2018.1.15撮影

茎の上部に花穂を出し、下の方から花を咲かせながら花穂を伸ばしていくので、花の咲く
位置も順次上がっていきます。花穂全体に花が咲きそろうことはありません。
下の借りてきた写真のように、低い位置で咲いていると見栄えが良いですね。
まだ撮影したことがないので、咲き初めを4月下旬と見当を付け、再訪したいと思います。


                         〈白い花 春 ハマハタザオより〉


                                 2018.1.15撮影


アブラナ科ヤマハタザオ属の二年草で、北海道~九州に分布し、草丈は20〜50cm。
海岸の砂地や岩壁などに自生する。
名の由来は、分枝せずに真っすぐに伸びる茎を旗竿に見立てたもの。
葉は長楕円形で茎葉、根生葉ともに質は厚く両面に星状毛がある。根生葉はへら形で長さ3〜7cm、
上部に浅い鋸歯がある。茎葉の基部は茎を抱く。
花期は4~6月。茎の先に短い総状花序を出して、白い4弁花を多数咲かせる。花の直径は1cmほど。
花弁は倒卵形で基部はせまい。ガク片は4個で緑色の長楕円形。長さは4mmほど。
雄しべは4個だけが長い、雌しべは1個。
果実は長角果(莢状)で長さ4〜6cm、茎に沿って直立する。莢の中央に薄い隔壁があって、これを
挟んで種子が1列に並ぶ。種子は長さ1.5mmほどで狭い翼がある。



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