石巻市北上町十三浜地区南西部、沢沿いの集落道を北へ歩いて行くと、道沿いに数段の平
坦地があるので、かつてはそれぞれに民家があって集落が営まれていたものと思われます。
そんな民家跡の1つに、たくさんの黄色い花が咲いています。歩み寄るとスイセンの花で、
敷地のあちこちや山裾の藪際に、島状に群れ咲いています。
このスイセンはラッパスイセンという種類ですね。イベリア半島やフランスが原産地。
花は白~黄色で、副花冠がラッパのように長く発達するのが特長。様々な亜種や変種があ
るようです。この種類は1本の花茎から1輪の花が咲きます。
二枚とも2020.4.3撮影
スイセンは有毒植物で、全ての部位に毒を含んでいて、鱗茎部分には特に多いようです。
誤食するのは、葉がニラとよく似ていることによります。
中毒症状は嘔吐や下痢、発汗や頭痛で、酷い場合には昏睡状態に陥ることもあるようです。
中毒症状が現れるのは早く、食後30分ほど。初期の段階で食べた物を嘔吐するので、重症化
するすのは稀なようです。有毒成分はリコリン、ガランタミン、タゼチン等。
2020.4.3撮影
ヒガンバナ科スイセン属の多年草で、南欧~北アフリカなどの地中海沿岸が原産地。
古い時代に中国を経て渡来した史前帰化植物で、現在では全国各地で野生化している。
地中に黒い外皮に包まれた卵球形の鱗茎がある。葉は晩秋~冬に伸びだす。
扁平な線形葉を数枚出し長さ20~30cm、粉白を帯びた緑色。
花期は2~4月、鱗茎の中心から高さ20〜40cmの花茎を伸ばし、先端に1~数輪の花を付
ける。花は横向きに咲き、芳香がある。花色は黄色、白色、黄橙色が多く、平開する。
中心にある副花冠は杯形。雄しべは花筒の上部に3個、下部に3個つき、花糸はごく短い。
この花には種子が出来ず、鱗茎の株分けで増やす。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます