里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

テイカカズラ 二股の袋果

2017-10-25 | 日記
東松島市の宮戸島、ここは仙台湾に浮かぶ温暖な島ですから、内陸部ではあまり見ら
れない暖地の植物が種々自生しています。テイカカズラもその一つで、崖地から垂れ
下がっていたり、樹木に絡み付いたりしているのを、島内のあちこちで見かけます。

日当たりのよい木々の梢や崖地のつるでは、たくさんの花を咲かせるテイカカズラですが、
その実は稀にしか見ることができません。それは私の探し方が下手なのではなく、結実率
が低く、なかなか実を付けないのだそうです。
それでも一時間ほど遊歩道や脇道を歩きまわって探すと、5~6個見つかりました。
一見すると、赤褐色のササゲのようですが、「ヘの字」状の二股になっています。




                            二枚とも2017.10.15撮影

テイカカズラの花(最下段の写真参照)を見ると、雄しべや雌しべが無いような ?
でも、中央に黄色い部分があって、その真ん中に穴が開いているように見えます。
穴は花筒の内側にあたり、中心にある白っぽい点が雄しべの先端です。
雌しべは花筒の奥にあって、表からは見えません。雌しべが受粉するには、長い口吻の昆虫が
やってきて、蜜を吸うべく口吻を花筒の奥まで差し込み、雌しべの柱頭に他花の花粉を付けな
ければならないのです。幾つもの偶然が重ならないと受粉できないため、果実の数が極端に
少ないのだそうです。


      <春夏秋冬 夕菅の庭 より借用した写真>

テイカカズラは昨年の6月に観察して、記事をアップしています。
属性や特徴については、下の青字をクリックして参照願います。
テイカカズラ スクリュー形ノ白花




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