里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

タヌキのため糞 松島の畦道

2017-03-11 | 日記
松島町手樽地区の、丘陵地の裾にある田んぼの畦道を歩いていると、あちこちに
動物の糞が盛られたように重なっていました。
その太さから、キツネかタヌキのため糞でしょうね。

よく見ると、糞の中に木の実の種のようなものが、たくさん混じっています。
キツネは小動物を食べますから、このような種が混じることはないでしょう。
たぶん、雑食性のタヌキの糞でしょうね。




                            二枚とも2017.3.10撮影

淡褐色の堅い殻ですから銀杏(イチョウの実)かと思ったのですが、もっと細長い形のものが
多いですね。これはたぶんカヤの種でしょう。
カヤ(榧)は、宮城県内では沿岸部の丘陵地~低山の、急斜面や崖地に自生することの多い樹種
ですから、周囲の丘陵地に生えているものと推測されます。

カヤの実は軟らかな緑色の仮種皮に包まれていて、秋から初冬にかけて熟します。
これをタヌキが食べて、堅い種だけを糞とともに排泄したのでしょう。
その糞がほぐれて、種が現れたものと推測されます。



最下段の写真は、タヌキの糞の中のカヤの実の殻(外種皮)を割って、中の胚珠(はいしゅ)
を食べた跡のようです。食べたのはネズミかリスでしょうね。
このような無駄のない、食物サイクルを見ると心地良いですね (*^_^*)


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