里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ヤマトリカブトの根生葉

2017-04-08 | 日記
石巻市の十三浜地区で、小沢に沿った北向きの斜面下を歩いていると、キンポウゲ科
によく見られる、切れ込みの深い葉が叢生しているのを見つけました。
近寄って観察すると、トリカブトの新葉ですね。ニリンソウなどはもっと小型ですから。
葉の切れ込みが深いことから、ヤマトリカブトと思われます。




                             二枚とも2017.4.6撮影

春に新葉が出たばかりの頃はとても柔らかそうで、山菜とされるニリンソウと間違える
ことがあるそうです。新葉ももちろん有毒ですからね。
先にニリンソウの葉は小型と書きましたが、生育場所によっては大型なものもあります。
トリカブトにしても若い株とか、貧栄養の場所なら小型の葉だってあるでしょう。
私はニリンソウを採取しません。それならトリカブトが混じることもありませんからね。


                                 2017.4.6撮影

キンポウゲ科トリカブト属の多年草で、本州の東北地方~中部地方に分布する。
低地の草地や山地の林縁など、やや湿ったところに自生し、草丈は1mほど。
根茎は白く、ニンジンのような紡錘形をしている。
葉は互生し、葉身は円心形で3~5深裂して掌状、葉表にはやや光沢がある。
裂片の縁には粗い鋸葉がある。
花期は8~10月で、茎上部の葉腋から散房花序を出し、鮮やかな青紫色の花を
多数付ける。 花の形は兜形で長さ3~4.5cm、
花の形が舞楽で頭にかぶる鳥兜に似ているので、この名前が付いた。
花びらのように見えるのは5枚の萼片である。花弁は上萼片の中に隠されている。
花弁は1対、距があって、ここから蜜が分泌される。
果実は細長い筒状の袋果で、先端に角状突起があり、長さ2.5cmほど。
長さ3.5mmほどの種子が多数入る。
全草が有毒だが、根茎が最も毒の含有率が高いといわれる。成分はアルカロイド毒の
アコニチンやメサコニチンで、死亡例もある。


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