石巻市の十三浜地区、漁港に流れ込む小沢があって、これに沿った細道を上がって行くと、
沢と細道の間が荒地になっています。この辺りまで大津波が押し寄せたはずで、その前は
畑地だったものと推測されます。
そんな荒地の所々に、セイヨウタンポポが咲き始めています。
「ようやく春らしくなったねぇ ♪ 」と点在する花を巡っていたら、枯草の中に淡黄色の
タンポポの花が、一つだけ頭を出しています。
「何でしょうね、セイヨウタンポポとは違うし、シロバナタンポポでもないようだし・・」
周辺を探しまわりましたが、淡黄色のタンポポは1つだけしか咲いていませんでした。
でも、同じタンポポらしきロゼット葉を4~5株見つけましたから、あと10日もすれば、
撮影するに足るだけの花が見られそうです。
2017.4.6撮影
〈 kimura オクウスギタンポポより 〉
帰宅後に「野草図鑑 たんぽぽの巻」という図鑑で、淡黄色のタンポポを探しましたが
見つかりませんね。そこで、何かのヒントでもないかと、解説文を読み込んでいたら、
シロバナタンポポの項に「ウスギタンポポ」という文字を見つけました。
本州中部以北に分布し、漢字表記すると「薄黄蒲公英」となるようです。
ただ写真が載っていないので、ネット検索で探してみるしかないでしょう。
ネット記事の幾つかで花の写真を確認すると、私が撮影した淡黄色のタンポポそのものと
判りました。なお、標準和名は「オクウスギタンポポ」で、分布域は東北~関東北部と
なっていますから、宮城県が分布域のど真ん中なのかも知れませんね。
なお、標準和名の頭に付く「オク」は奥州の奥からとったものと推測されます。
二枚とも2017.4.6撮影
キク科タンポポ属の多年草で、東北~関東北部に分布し、草丈は10~20cm。
ネット記事には野原や道端に自生するとあるが、今回観察したエリアでは、畑跡の林際など
半日陰を好むような印象を受けた。群生することは少なく、点々と生えている。
根は太く、地中に深く伸びる。根生葉はロゼット状に出て、羽状に中裂する。
葉身は倒披針形~披針形で、長さ20~30cm。中央脈はやや薄い黄緑で、日射しの強い
陽光地であれば赤紫褐色気味になる。
花期は4月初旬~5月初旬で、頭花は花茎の先に1個つき、淡黄色で中心部は黄色、直径は
4cmほど。総苞片は反り返らず、外片は卵形~広卵形で、先が赤味を帯びることも多い。
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