南三陸町戸倉地区の東部、漁港から集落への道を上がって行くと、すぐに小さな沢が
ありますが、水は流れていません。伏流しているのかもしれませんね。
ふと護岸を見ると石積の箇所があり、そこに常緑の何かが茂っています。
確認すべく沢の中を上がって行くと、ヤブソテツに似ていますが葉に強い光沢があり
ますから、オニヤブソテツですね。
ただ、冬の厳しい寒さや強風で葉が凍みたのか、半分くらいは枯れています。
二枚とも2018.3.4撮影
海岸の岩壁や樹陰に多い羊歯ですから、少し離れた急斜面のタブノキ林を覗いてみました。
斜面を見上げると、かなり大株のオニヤブソテツが、放射状に葉を叢生させています。
常緑樹林内で厳しい寒さに晒されることが少ないのか、葉の枯れ込みが見られません。
オニヤブソテツの名の由来は、葉が厚い革質で光沢があり、剛直な印象があることから「鬼」と
つけられたようです。ほかにも、葉柄基部に暗褐色の鱗片が密生しているのを、鬼の剛毛に擬えて
命名したとする説があります。
2018.3.4撮影
オシダ科ヤブソテツ属の常緑性羊歯植物で、北海道南部~沖縄に分布し、草丈は40~70cm。
海岸岩壁の割れ目や、海岸沿いの常緑樹林内などに自生するが、暖地ではやや内陸でも見られる。
根茎は塊状で、葉を叢生する。葉柄はわら色で長さ15~30cm、 基部に黒褐色の鱗片を密につける。
葉質は厚い革質、葉表は深緑色で光沢がある。
葉身は単羽状複生で、長さ20~40cm、幅10~15㎝の広披針形、頂羽片がある。
側羽片は10~20対、卵状長楕円形で先端は鋭尖頭~尾状、全縁又は不規則で不明瞭な鋸歯がある。
基部は円形で短い柄がある。
ソーラス(胞子嚢群)は円形、全面に散在する。
包膜は中心部が褐色~黒褐色になる。
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