里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ギンレイカ 丸い小果実

2019-08-07 | 日記
一関市花泉町日形地区北東部、小河川沿いの伐採跡地の草むらをかき分けていると、足元の
植物に丸い球状の実がたくさん付いているのを見つけました。初めて見る植物です。
ただ、この実に似た植物は見たことがありますね。海岸の岩場などに生えているハマボッス
には、これによく似た実が付きますから、同じサクラソウ科の植物かも知れません。
素性を調べる際の参考になりそうです。




                             二枚とも2019.7.29撮影

まず果実がよく似ているハマボッスを検索すると、サクラソウ科オカトラノオ属となっている
ので、今度はオカトラノオ属を検索してみました。
オカトラノオ属にはコナスビやクサレダマ、ヌマトラノオなど馴染みの植物がけっこうありま
すが、中にギンレイカという初めて聞く名前の植物があります。名の響きもよいので直ぐに調べ
てみると、果実がそっくりなのでこれでしょうね。山林内の湿った場所を好むとありますから、
伐採前の河畔林に元々自生していたものと推測されます。


「心のブログ ギンレイカ(銀鈴花)より」


                                 2019.7.29撮影

サクラソウ科オカトラノオ属の多年草で、本州~九州に分布し、草丈は30~60cm。
山地の湿った林床や道端に自生する。茎は4稜形で直立、上部で枝を分ける。
葉は互生し、葉身は長楕円形で長さ5~10cm、先端が尖り、基部は楔形で翼のある長い葉柄
へと続く。裏面には紫褐色の点があり、縁近くに紫褐色の腺体がある。
花期は6〜7月、茎頂や枝先に長さ10~25cmの総状花序を直立し、多数の花をつける。
花は筒状で長さ5~6mm、花冠は白く先は5裂、裂片は円く、あまり開かない。
萼は5裂し、裂片は被針形、腺毛がまばらにある。花柄にも腺毛がある。雌しべ1個。雄しべ5個、
長さは花冠からやや突き出る程度。
果実は蒴果で直径4~5mmの球形、花柱が残る。種子は暗褐色、長さ1mmほどの3稜形。


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