里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

カンボク ガマズミ属の小高木

2017-07-05 | 日記

栗原市栗駒町沼倉の、栗駒ダムにほど近い車道脇で見かけたカンボクの青い実です。
今までカンボクを見た記憶が無いので、これが初見ということになりますね。
葉はカエデ風なのに、ガマズミに似た実が付いていますから、最初に見たときは
ちょっと混乱しました。

カンボクを漢字表記すると「肝木」となりますが、何か薬効でもあるのでしょうか。
樹木図鑑を幾つか精読しましたが、「名の由来は不明」としか記されていませんでした。




                             二枚とも2017.6.27撮影

カンボクの丸い実はガマズミ属の中では大きい方で、直径1cmほどもあるようです。
秋に透明感のある赤色に熟しますが、酸味がかなり強く小鳥も秋のうちは食べないため、
葉が落ちた後も長く枝に残っているのだそうです。
それで赤い実を長い間楽しめるため、庭木として人気があるのだとか。
その赤い実も厳寒期には黒熟し、そうなると野鳥が訪れて食べるという話もあります。


                                 2017.6.27撮影

レンプクソウ科ガマズミ属の落葉広葉樹で、樹高5~7mの小高木。
北海道~中部以北の本州に分布し、日当たりのよいやや湿った林縁や、湿地周辺などに自生する。
樹皮は暗灰褐色で、コルク層が発達して厚く、古木では不揃いに縦に裂ける。
葉は対生し、葉身は広卵形で3中裂、長さ幅とも6~12cm。裂片の先端は尖り、上部に不揃いな
鋸歯がある。基部は切形~円形で、基部から出る3脈が目立つ。
表面は無毛で、裏面は全面に毛がある。葉柄は長さ2~5cmで無毛。
花期は6~7月で、短い側枝の先に直径6~12cmの散房花序を出し、装飾花に囲まれた小さな花を
多数付ける。装飾花は直径2~3cmの広倒卵形で白色、5裂した中性花で平開し、雄しべや雌しべ
は退化している。中央の両性花は直径4~5mmで、5個の雄しべと1個の雌しべを持ち、花冠は
淡黄色を帯びて5裂する。
果実は球形で直径6~10mm、液果状の核果で9~10月に赤く熟す。核は扁平で直径5~7mm。



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