町内の国道沿いに、道路工事で取り残された三角田があり、これが耕作放棄
されて湿地状になっています。そこに何かが茂っているのは知っていましたが、
運転中にあまり脇見もできませんから、長い間見過ごしておりました。
ところが、昨日運転中にちらっと見ると白い穂綿のようで、そうするとガマの仲間か。
それで今日は散歩の足を延ばして、その三角田まで行って見ました。
二枚とも2016.12.16撮影
やはりガマの仲間で、時折吹く風に、ほぐれ始めた穂綿が震えていました。
よく見ると、穂綿の上の軸が普通のガマよりも長く、途中で二色に分かれています。
そうすると、これはヒメガマでしょうね。
今年の8月に一関市で確認していますから、同定には自信があります。
こんな近場に群生地があるとは驚きで、まさに「灯台下暗し」ですね(笑)
2016.8.7撮影
2016.12.16撮影
ガマ科ガマ属の多年草で、日本全土に分布する。
池沼のほとりや湿地の浅水中に群生し、傾向として内陸部よりも沿岸近くに多い。
地下茎や葉の内部は空洞の多いスポンジ状組織になっていて、これが通風ダクト
の働きをして、葉から取り入れた空気を水底の酸欠状態の地下茎や根に送り込む。
この地下茎を横に伸ばし、各節から多数のひげ根を束生し栄養繁殖する。
草丈は2mほどで、ガマと殆ど変わらないが、葉は細く、幅は1cmほど。細い葉で立ち
上がる必要からガマに比べて質は堅い。
5~6月頃、葉間から高さ1.5~2m、直径4~5mmの茎を伸ばす。
花期は6~8月で、 茎頂に雄花穂が付き、その下に3~6cm空けて雌花穂が付く。
上部に付く雄花穂は長さ20~30cm、直径1cmほどで上方がやや細い。
花が終わると脱落するが、花軸は長い期間残っている。
雌花穂は雌花が密生してビロード状の円柱形となり、長さ6~20cm、直径8~15mmで
上方がやや太い。次第に成熟し、秋になると綿状になって飛散する。
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